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一連の報道を丁寧に追って、
第三者委員会の報告書も読んだ身としては、
あまり新しい情報はありませんでしたが、
当時を思い起こしつつ一気に読んでしまいました。
オリンパス事件はまだ終結しておりません。
資本市場に関わる方、会計に関わる方に取って
興味深い題材が山盛りです。
ぜひ昼飯代削ってお読みになることをお勧めします。
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2012/06/10-06/10 実話であるがゆえに内容に重みを感じるが、心理描写に物足りなさが付きまとう。企業小説としての面白みにはやや物足りない。つい池井戸潤と比べてしまう。
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以下、某誌のブックレビュー用に書いた原稿↓↓↓
事実は小説よりも奇なり
巨額粉飾決算で経営者が逮捕された「オリンパス事件」。その大事件を世の中で最初にスクープした、経済ジャーナリスト山口義正氏がまとめた本。
09年8月、とあるオリンパス社員による「告白」シーンから話は始まる。著者独自の潜行調査、次々と明らかになる極秘資料、月刊誌「FACTA」への追及記事の掲載、マスメディアの反応、日本企業の隠蔽体質、粉飾に関わった金融関係者の存在、不正に立ち向かおうとする人々……世界を騒がせた経済スキャンダルの全貌が、時系列で、しかも通報者以外はすべて実名で整理されている。他山の石として、知っておいて損はない内容だろう。
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仕事から帰宅して読み始めたら飯を食べるのも忘れてひたすら夜遅くまで読み続けてました。
それだけ面白い!
2011年世の中をにぎわしたスキャンダルの中身を知るだけでも興味深い。
これに加えて、様々な社会の問題点、特に個人的には会社のガバナンスのあり方について色々考えさせる内容でした。
企業不祥事に興味のある方は是非ご覧あれ。
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一連のスキャンダルの引き金となったFACTAの記事をリアルタイムで読んでいたので、取材秘話である本書は非常に興味深く、一気に読めた。
一人のサラリーマンとして、仮に会社が不祥事に手を染めていることに気づいた時、「サムライ」と「イディオット(愚か者)」のどちらの道を選ぶのか・・・
深く考えさせられた。
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ドラマ・映画になりそうなスキャンダル。あれだけ騒がれた裏にはこんなことがあったのかと驚く。
日経225にも選ばれている優良企業のはずが、上層部の歪んだ心のせいで墜落していく。会社のために精魂込めて働いてきた社員の思いを踏みにじった彼らの責任は果てしなく重い。
最近、あちらこちらで大手証券会社OBが裏で動いている不正事件を耳にする。知恵があってもエリートであっても、誠実さを欠けば上司・部下・同僚・家族・友人・知人を巻き込んで不幸になる。そんなことを考えた。
また、ジャーナリストの仕事の内容や人脈、雑誌社との関係等も垣間見えて面白かった。
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ジャーナリストがどうやって不祥事などを記事にしていくのかが理解できた。
制度の裏をかいた粉飾の方法もなるほどと思わされ、勉強になった。
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オリンパスの巨額損失隠し事件を最初に報道した著者が事件解明の経過を綴った本。書名は社長を解任された(サー)ウッドフォードの日本人にはサムライ(内部告発者)と愚か者(企業を私物化する菊川及びその取り巻き)がいるという言葉に拠る。
オリンパス経営陣のみならず、ことなかれ主義で日本のムラを守るマスコミ、銀行、証券会社、東証、政府全体に対する不信感と絶望感が漂ってくる本。
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[○2012/09/01完読]いろいろ解明されれば、もしかしたらそれなりに同情の思いはわくのかも知れないけど、私の年齢層での基準、知識レベルからみたら、やはり勇気が無い愚か者にしか見えない。裁判の行方どうなるのだろうか。野村OBは最悪。こんな大人達が金と権力と社会的地位を持つ日本は今後どうなるんだろうかと不安になる。きちんと社会的な制裁をかけるべきなのでしょう。しかしマスコミもひどいな。ちなみにファクタにも著者にも好感が持てるわけでは決して無い。文章が下手?。
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第1章 潜行取材;
最初は内部告発だった。
第2章 震えながら待て;
アエラに企画書を送ったが採用されず。
第3章 黒い株主;
第4章 怪僧登場;
英国人僧侶の和空。ウッドフォード友人が代理人。
第5章 偽りの平穏;
第6章 野村証券OBたち;
ニュースシェフの社長も野村OB。
野村とオリンパスの社風なのか?
第7章 官製粉飾決算算
50億円の経常利益水増し(粉飾決済)堀江は実刑獄中。
1000億円を超える自己資本の水増しを20年間。
東証は「投資家の判断が著しく歪められていたとか認められなかった」無理のある結論。
要旨(BOOK):名門企業を地獄に引きずり込んだ悪党は誰だ?会社を私物化する経営者、粉飾に群がる闇の人脈、批判を潰される社員たち。マスメディアが無視する中、内部告発と極秘資料をもとに、著者がたった一人で追及した経済スキャンダルの全貌。誰よりも早く不正を暴き雑誌ジャーナリズム賞「大賞」受賞。
著者紹介(NS):1967年愛知県出身。法政大学法学部卒。日本公社債研究所アナリスト等を経て、現在は経済ジャーナリスト。月刊誌「FACTA」2011年8月号で初めてオリンパスがひた隠しにしてきた不透明な買収案件を暴いて大きな反響を呼び、第18回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞大賞受賞
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これは面白い。やっと不可解なストーリーがわかった。しかしウッドフォードを美化賞賛しすぎではないか。気に入らない。その後、ダニのようにオリンパスから10年分の給与を吸い取った。世の中、善と悪には分けられない。
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ウッドフォード元オリンパス社長自身の「どうして、日本人はサムライとイディオットへ極端に分かれてしまうのだろう」という言葉がそのままタイトルになった本書。 ほんと、どうしてなんだろう。
オリンパスの多額損失隠しと、これら一連の不法行為を指南し、利得を得ていた野村OBを、芋ずる式に明るみへ引っ張り出す端緒となった月刊誌FACTA の記事提供を行ってきた著者による一冊。
なるほど、こんな不正がまかり通ってしまうんだな、というケーススタディという意味では「本社」と名のつく職場で働くかたは、一読の価値があります。 また、海外の報道と国内の報道をきちんと比較できる能力を得なければならないという重要な示唆を得ました。
ライブドアは1年間で50億円の不正会計をあげ上場廃止となった一方、オリンパスは20年間で1,000億円の不正会計をあげ上場維持をしているとあります。 預かりものの資本主義ではなく、真に世界に通用するマーケットの構築こそ、冒頭の疑問に耐えられる解かと感じました。
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新社長の気持ち、告発した社員の気持ち、ジャーナリストの気持ち。そして、不正をした張本人。どれも、正義の人とも悪人とも思えない。共感しうる。こういう会社と普通の会社、
なんかギリギリだと思った。
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「日本人はなぜサムライとイディオット(愚か者)がこうも極端に分かれてしまうのか」この事件のキーパーソンであるマイケル・ウッドウォード氏が筆者に対して問うたこの問いはそのまま我々へと向く物だと思います。
オリンパスといって僕が思い出すことは八王子に大きな工場があったなということと、WBSでマイケル・ウッドフォード氏の様子を何度か見たかなという程度でした。
ところが、このオリンパスの中で、日本はおろか、世界中の市場及び企業社会を根幹から揺るがしかねない経済スキャンダルと、その裏ですさまじいまでの暗闘が行われていたことをこの本を読んで、改めて知ることができました。本書を著した筆者はオリンパス社員からの『内部告発』によって巨大なグローバル企業と戦うのですが、筆者の後押しをする「ファクタ」という雑誌の阿部氏の気骨ある姿勢とブログに掲げられている文書の洒脱さと『震えながらお待ちください』などのキツいユーモアの数々ににやりとさせられながらも、天文学的な負債を巧妙極まりない手段で隠蔽し続けてきた当時の経営陣と、金融の『プロ』達による複雑極まりないスキームが読み進ていくにあたって明らかになるプロセスには本当にある意味でひっくり返りそうになりました。
やがて、「ファクタ」のほかにも大手マスメディアがこの問題を追及し、東京地検特捜部が本格的な捜査に乗り出し、最終的には逮捕者まで出るという一大スキャンダルになったという顛末を改めて知るにつけ、内部告発という手段でこの問題を提示したオリンパスの社員と、文字通り孤立無援で記事を書き続けた筆者。『個人』というものが凄くキーになっているなという印象を持ちました。
最後のほうで、キーパーソンであるマイケル・ウッドウォード氏が筆者に『日本人はなぜサムライとイディオット(愚か者)がこうも簡単に分かれてしまうのか』と少し感情的に問われたとき、筆者は何も答えることが出来なかったと書いておりますが、もし、僕が筆者だったとしたら欧米のエリートにはありえない感覚だが、と前置きした上で
『日本の社会のエリート層にはサムライもいるのだがその一方で、義理を書く、人情を書く、さらには平気で恥をかくといういわば「三カク術」を駆使して出世してきた人間が一定の割合で存在しているからであると思う』
と返答するでしょう。そのときに彼が一体どういう反応をするかは、神のみぞ知る、といったところでございます。
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府中市立図書館の本日返却の棚にあったので借りて読む。きっと東芝の方が「こうした悪しき先例がありながら自社はどうして似たような轍を踏んでしまったのか?」と慚愧の念に襲われながら読んでいたのでしょう。同情を禁じ得ません。
オリンパスの粉飾を追求したFACTAに寄稿した著者による単行本。
フリージャーナリストの努力と非大手媒体の意義と価値の分かる一冊です。