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商品説明
作品たちは、生みだされてすぐ呼吸をし、呻吟しながらも、自己のありようを確かめるために立ち上がり、周囲の状況に耳をそばだてる−。架空の生物や動物をモティーフとした彫刻を収録した、木彫作家・土屋仁応の初作品集。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
土屋 仁応
- 略歴
- 〈土屋仁応〉1977年生まれ。神奈川県出身。東京藝術大学大学院美術研究科文化財保存学専攻保存修復彫刻研究分野博士課程修了。
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紙の本
静かな語りかけ
2015/08/25 20:43
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投稿者:風花 - この投稿者のレビュー一覧を見る
土屋仁応さんの彫刻作品集。岡崎の志村ふくみさん洋子さんの展覧会で実物をじっくり見たため、写真では微妙な発色や木の肌触りが伝わってこないかと思い買うのを躊躇っていたが、買って良かった。本という形で残っているのが嬉しく思える。何度も見てしまう。土屋さんの後書きが印象的。
「期待された役割を担うために、彼ら(「見たことのないいきもの」)は相応しい能力を持ち、相応しい姿をして、相応しいどこかでひっそりと息づいている。誰も見たことのない彼らのその姿をありありと思い描くことは、託された祈りや願いを形にする一つの道のように思う」。
人間が「見たことのないもの」に託す「祈り」を形にするという発想は素敵だ。この発想から出発して彫られているから、土屋さんの彫刻は見た人にそっと何かを語りかけているかのような印象を残すのだろう。それは「祈り」かもしれないし楽しい誘いかもしれないし言いたくても言えないかなしい秘密かもしれない。
その内容はきっと、見る人によって自由に変化する。