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この本は、ゴールドラット博士の死後に論文やインタビュー、ザ・ゴール等の著作で述べていた言葉をまとめたもの。TOC(制約理論)等のビジネスの常識となった理論だけでなく、仕事だけでなく生き方に関する博士の思いが書かれていて、とても共感できた。2つの大切な言葉が書かれている。
・ものごとはそもそもシンプル
・人はもともも善良
今の僕にとって実践すべきと思ったことばがいくつかある。2つ挙げると、1つ目は順序が大切だということ。例としてわかりやすかったのは、あまりよい例ではないが、「2Fから落ちるときには、ドスン、あーいたた。10Fから落ちるときには、あードスン・・・」。じっくりと準備することがよいといこと。もう1つ目は対立は現実には存在せず、ただ認識に存在するのみ。一見、対立しているようでも、それは手段が異なるだけで、根本の目的は同じはずだという。
5章の「博士の20の教え」はまた読み返したいと思う。
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2001年にゴールドラット氏が、ついに日本語への翻訳を許可したというニュースがあり、中小企業診断士の資格を取得して間もない私は、第1作目である「ゴール」を貪るように読んだ記憶があります。
工場において各工程の生産効率を上げようとしても、生産性には寄与しないという考え方には、目からウロコでした。それに対する解決策(ドラムバッファー理論)が生まれた背景についても、この本では詳しく解説されています。
2年程前に亡くなられたと聞いていましたが、この本は、その息子さんによって書かれたもので、主として第1作の「ゴール」からの抽出が多いように思いましたが、ゴールドラット氏の著作やインタビュー等を引用とそれに解説を加えた形で本が構成されています。
彼の本を殆ど読んだ私にとっては、改めて彼が強調しようとしたポイントが短時間に再確認できて良かったです。
以下は気になったポイントです。
・日本企業への恐怖心が無くなったのは、JITやTQMといった日本的経営手法が、欧米の企業で導入されてギャップがなくなった1995年前後であった(p5)
・トヨタ生産方式の生みの親である大野耐一氏への尊敬の念が揺らぐことはない、物理学など自然科学の手法を人間組織に適用しようと閃いたことがポイント(p7)
・TOCが生産分野のみに導入されたら、工場労働者を中心にリストラが横行する可能性がある、これは著者の願いと正反対のこと(p13)
・TPS(トヨタ生産方式)は、安定した環境が大前提、1)製品寿命の安定性、2)需要の安定性、3)受注の安定性、が必要(p44)
・最も重要な著作は、「ザ・チョイス」、ものごとはシンプル・人は善良である、という二つの新年からTOC理論が成り立っている(p51)
・ほとんどの問題の原因は、人々が持っている誤った仮定、つまり思い込みのせいである、思ったような成果が出なかった時、人のせいにするのではなく「人はもともと善良である」という前提で思い込みを探してみる(p53、55)
・TOCの真髄を一言で言うなら、集中である、やらないことを決めるのがTOCでいうところの集中(p57)
・一般の人が失敗と考えることを、むしろ学びを得られる絶好の機会ととらえ、ものごとを改善していくのが科学者の姿勢、愚か者は自分の失敗に学ばない、才人な自分の失敗に学ぶ、しかし賢人は他の人の失敗からも学ぶ(p62)
・博士が亡くなる数字前に残した言葉(プロセス):1)巨人を見つける、2)巨人が取り組まなかった大きな領域を発見、3)巨人の肩の上に立つ、4)前提条件の違いを見出す、5)間違った仮定を見出す、6)核心の問題、解決策などを究明する十分な分析をする(p105)
・障害を乗り越える4ポイント、1)ものごとはシンプルである、2)人は善良である、3)Win-winは常に可能、4)わかっていると決して言わない(p111)
・フォードは在庫の滞留スペースを制限することで、ライン上に問題がある場合、どの部分がフローの妨げになっているか���発見しやすくした(p142)
・かんばん方式では、仕掛品の生産量を制限するのに、スペースを制限するのではなく、数量自体を制限した(p145)
・かんばん方式は生産現場に、いつ作ってはいけないかを示す、つまり、過剰生産を防ぐための実用的なメカニズムであった(p146)
・従来の段取りを見直し、その方法を買えれば段取りに要する時間を劇的に減らすことができると主張、トヨタでは、段取り時間がほんの数分まで大きく短縮された、現在のリーン生産は、小バッチと段取り時間短縮の技法と強く結びつける(p149)
・プロセスラインや、カンバン方式を用いている企業を除き、ほとんどすべての生産オペレーションにおいては、1つのバッチ処理に要する時間は、そのリードタイムのほんの10%程度である(p162)
・ボトルネックはビートを刻む「ドラム」に相当し、「タイムバッファ」は納期から作業の投入日を割出し、さらに作業の投入を抑える行動は、注文と作業投入を結びつける「ロープ」の役割を果たす(p177)
・大野は局所的なコストを無視したことで、限界コストの引き下げに成功した、部分的な効率を追求しなかったことで、労働生産性を向上させた(p192)
・フォードと大野が目指したものの共通点は、1)流れを改善(リードタイム短縮)、2)いつ生産しないかのオペレーション、3)流れをバランスさせるプロセス、4)部分的な効率は犠牲にする(p193)
・効率が上がることと、生産性があがる、ことは別モノであるが、この二つの言葉を混同して使うきらいがある(p199)
・工場を動かすための作業ルールを可能にした指標として、スループット・在庫・業務費用、とした(p205)
・ボトルネックは現実として存在するもの、それを無視せずに、いかに活用するかが大切、存在を認識してこれに集中した管理することが大事(p213)
・リソースの能力を1つずつ切り離して別々に測っても意味がない(p214)
・コスト会計とスループット会計との一番の違いは、製造間接費の扱いである、コスト会計では、製造間接費を1つひとつの製品に配賦するので、多く作るほど原価は安くなるが、スループット会計では、原材料などの真の変動費のみを考慮する(p247)
・評価尺度には、時間と金額の両方が考慮されるべき、在庫の金額と在庫が工場に置かれている日数をかけて計算する(p258)
2013年3月3日作成
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2011年に逝去した著者エリヤフ・ゴールドラット博士の、「ザ・ゴール」から初まる一連の関連著作のオムニバス。
単にオムニバスに留まらず、イスラエル人である博士は、米国で著名コンサルタントとして活躍する一方、イスラエルの兵役制度により、年30日の服役を通じ失業者との交流をもたれた経緯など、博士の思想を支えた背景にも触れられています。また、博士が崇拝したトヨタ生産方式の大野耐一氏の、「カンバン方式」や「なぜなぜなぜ分析」オリジナル版に触れることができ、一連の著作で博士が追求していたものが何であったか、改めて理解を深める杖としても非常に有意義な一冊といえます。
鎖は個々の輪をいくら強化しても、強くならず、最も弱い輪によって鎖としての強度が決定されているという制約理論。そしてこの制約の要因たるボトルネックは(名前が悪ぃ気がしなくもないですが)、悪なのではなく、個性であるということ。
生産的な姿には全て個性があり、だからこそ博士の追及した究極の目標「和」が成立するという理論は、美しく、かつ襟を正し前を向かせてくれるものだと感じました。
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効率性や生産性についてTOYOTAやフォードの例を出して説明。フローと段取りの切り替えの重要性は勉強になった。企業の目標はコストカットではなく利益を出す事。ここを忘れてはすべての改善案はずれてしまうことがある。
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TOCの理論や「ザ・ゴール」で有名なエリヤフ・ゴールドラット博士の本。前半はゴールドラット氏へのインタビューをまとめたもの。後半は博士の理論や哲学の説明とこれまでの著書から印象的な部分を至言として抜粋したもの。博士やTOCに興味をもつきっかけとしては、いいのかも。
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著者の父である物理学者エリヤフ・ゴールドラッドが過去に書いた6つの著作についてまとめたようなもの。学問的な要素はないが、製造だけでなく、SCMや経営に使える考え方・心構えが満載で、仕事の中で辞書のように使える。過去にエリヤフ・ゴールドラッドの著作を読んだことのない方は、この本から読み始めるといいかもしれません。
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『ザ・ゴール』シリーズのエッセンシャル版とも言える本書。
TOC理論の概要、様々なアイデアを導き出した思考プロセスやその根底にある考え、訳者が厳選した『ザ・ゴール』シリーズにおける50の至言等々、盛り沢山な内容で中身が濃い。
特に、ヘンリー・フォードから大野耐一、著者のエリヤフ・ゴールドラットへと繋がる生産管理方式の進化の過程を説明した部分では、それらに共通する概念を基に話が構成されているため、難しい内容である割に理解しやすく、「なるほど!」という感じでワクワクしながら読めた。
『ザ・ゴール』シリーズは一つも読んだことがないが、これを機に読んでみたいと思った。本書についても、今後また読み返したい。
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ザ・ゴールのようなストーリーを期待していたが、インタビューだった。
人のせいにしても何も問題は解決しない。というセリフがあったが、
著者が書いたザ・ゴールなどに共通するテーマであると思った。
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TOC関連書籍・文献のまとめ本。
TOC概論、トヨタ生産方式との関係についても書かれており興味深い。
ザ・ゴールシリーズを読んだ人には要点の復習に、読んでない人には概要の把握にそれぞれ役立つと思う。
ゴールドラット博士が最も重視していたのがザ・チョイスであるのは面白い。
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著作『ザ・ゴール』に記したTOC(制約条件の理論)で、生産管理の分野に大きな貢献を残した、エリヤフ・ゴールドラット博士。
その後の著作でも、プロジェクト管理や問題解決等々幅広い分野に、影響を与えました。
残念ながら2011年に亡くなられてしまいました。
そのゴールドラット博士の残した著作、インタビューから、彼の考えを抽出したのが、この『何が、会社の目的を妨げるのか』です。
日本向けの編集ということで、日本社会・日本企業の特徴である「調和を大事にする」ことや、トヨタ生産方式を生み出した大野耐一氏への、ゴールドラット博士のリスペクトが、繰り返しかかれています。
リーマンショックの産業界への影響に対して、「小売業が在庫レベルを下げたことによる負の連鎖だ」と語ったくだりなど、物理学者出身の博士らしい、鋭い洞察力が伺えました。
トヨタ生産方式の適用対象の限界など、生産に携わる人間としては、勉強になる部分の多い内容でした。
ニュートンの「巨人の肩」という言葉を引き合いに出すなど、学者・コンサルタントとしての謙虚な姿勢も伺えて、改めてゴールドラット博士という存在の大きさを、感じた一冊でした。
多くの企業はTOCという考えを「知ったつもり」になっていながらも実践できていない状況だと思いますので、本書を読んであらためて、どのようにアプローチするか、考えたいと思います。
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面白かったしあらためて勉強にもなったけど、だんだん鼻白む。「あなたの常識が覆る50の至言」はない方がいいと思う。読んでてかなり白けた。
私はこのシリーズが好きだ。TCOもすごく好きだし、小説仕立てたのも分かりやすくて良いと思う。本当に必読の書だと思う。
それだけに、ここまで胡散臭い売り方をしなくてもいいじゃないかって気がする。
「日本での翻訳を許さなかった」 うそでしょ。箔付けでしょ。本当だったとしても、御大層にいうことでもないじゃん。安っぽいよ。
娘だの訳者だの総出で転載だの人生哲学だのってやめたほうがいいと思う。そもそも小説仕立てとか、対話仕立てというのは、一つ間違えると客観性を失うのだ。わかりやすさの代償である。ただでさえ危ういのに、それをさらに危うくしてどうするよ。
「ビジネス・ポルノ」って言葉が思い浮かぶ。
ポルノ扱いされなければならないような内容に思えないだけに、無念に思う。
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本書を一言で表すなら "ゴールドラットまとめ本" といったところ。インタビューを交えて、"ザ・ゴール", "ザ・ゴール2", "チェンジ・ザ・ルール" などなど、ゴールドラット博士の著作のエッセンスを抜き出した形になっている。
この一冊に TOC (制約理論) の要点がまとまっていると思うが、それぞれの本を読んでないと背景が分からないかもしれない。なので、ゴールドラット博士の本を一通り読んだ人が、復習として読み直すのにとってもお手軽な感じ。
TOC は、TPS (トヨタ生産システム) の発展系ということで、製造業のプロセスの話に端を発するのだが、その主たる話題は会社経営を上位とするマネジメントの話なので、多くの人に知れ渡って欲しいと願う知識。できれば義務教育で…。
スクラムと被るなぁ…と思いながら本書を読んでいたのだが、そういえばスクラムも TPS を源とする流れだから当然か…。
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この本を読んだから
Freedam Of Choiceが大事な本だと気づいたという意味では良かったが。
ゴールドラット博士の死後、今までの本をまとめた本なのでなんか金儲けの匂いがしていや。
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名著、ザ-ゴールシリーズの解説本?いるのかなぁ。ただ読んでみると自然ともう一度ゴールから読み直したくなる一冊でした。
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人が変われない理由がわかります。そして、どうすれば変わるかも理解できます。IQでない知識レベルの違いが理論的書かれている部分では、頭を殴られた気持ちになりました。とても心が揺さぶられる内容です。