サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

  • みんなの評価 5つ星のうち 4.4 122件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×

紙の本

HHhH プラハ、1942年

著者 ローラン・ビネ (著),高橋 啓 (訳)

ユダヤ人大量虐殺の首謀者、金髪の野獣ハイドリヒ。彼を暗殺すべく、二人の青年はプラハに潜入した。ゴンクール賞最優秀新人賞受賞作、リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞受賞作。【「B...

もっと見る

HHhH プラハ、1942年

税込 2,860 26pt

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

商品説明

ユダヤ人大量虐殺の首謀者、金髪の野獣ハイドリヒ。彼を暗殺すべく、二人の青年はプラハに潜入した。ゴンクール賞最優秀新人賞受賞作、リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】

【ゴンクール賞最優秀新人賞(2010年度)】【リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞(2011年度)】ユダヤ人大量虐殺の首謀者、金髪の野獣ハイドリヒ。彼の暗殺計画は、ロンドンに亡命したチェコ政府が送り込んだ2人の青年によってプラハで決行された…。史実を題材にノンフィクション的手法で描いた小説。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

ローラン・ビネ

略歴
〈ローラン・ビネ〉1972年パリ生まれ。パリ大学で現代文学を修め、兵役でフランス語教師としてスロヴァキアに赴任。その後パリ第3大学で教鞭を執る。「HHhH」でゴンクール賞最優秀新人賞などを受賞。

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

書店員レビュー

ジュンク堂書店吉祥寺店

文学は進化する!

ジュンク堂書店吉祥寺店さん

海外文学にしては異例の売れ行き!そしてフランス文学としても異常な売れ行きです。ナチズム支配下のチェコが舞台という重い内容ながら、歴史とは何か?歴史小説とは何か?近現代ヨーロッパ文学者の作品を引き合いに出しながら、著者自身考えながら書き進むという斬新な<小説>。それでも小説なんだな、と思わせるところにこの作品の新しさを感じました。すごい!!

みんなのレビュー122件

みんなの評価4.4

評価内訳

紙の本

ヒムラーの脳はハインリヒと言う

2023/11/23 16:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る

このドイツ語の単語の頭文字を並べた題名からして人を食っている。この著者はくせ者で小説の題材を「歴史」に求めながらもその創作過程そのものを書いてしまう。その歴史の場面を再現しながらいきなり冷静な観察も述べてしまう。非常に個性的でおもしろい作品。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

真摯な小説

2021/07/29 22:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る

ナチス・ドイツの蛮行の中心人物の一人であった「金髪の野獣」ことラインハルト・ハイドリッヒ暗殺という史実を小説にしようとする小説。歴史を、それも思い歴史を題材に小説にするとはどういうことかに真摯に向き合ったものでそれ自体も評価したいが、同時に非常に面白い作品でもある。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

電子書籍

歴史と文学のあり方

2019/11/28 03:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この小説を手に取ったとき、私は反ナチのレジスタンス闘士がナチスの高官を暗殺するために様々な冒険をするスパイ小説という程度にしか考えていなかった。しかしページを少しめくるだけでその予想が外れたことがわかった。
 この小説の大きな特徴として、作者が前面に現れ、スムーズな語りを妨げていることがある。無論作者の意図は、読者の妨害にではなく、より真実に近づくための作為の除外にある。しかし「偏執的」なまでの作者の登場は、すでに述べたことを数ページ後に訂正し、しかもその過ちは削除せずに作品にそのまま取り込むという様相を呈する。これではまるで小説の下書きか創作ノートのような感じを抱くが、これはつまり、この小説が、小説を描くという行為自体を小説にしていることをあらわす。
 作者はこの小説の中で、語りや史料解釈、実在した人物をモデルとして登場させることなど、様々な小説におけるマナーのようなものについて触れるが、中でも作者が心を砕くのが、「事実に近づけて書く」ということである。
 近年、日本でも文学と歴史の問題は取り上げられているが、その問題はヨーロッパでも通用する。作者はより事実に近づけようと、膨大な量の資料に目を通し、取材を行ってこの物語を書き上げるが、一連の物語の終わった後、父親からハイドリヒの執刀医による人体実験という新たな史料を見せられる。これは、歴史学における資料収集は終わることがなく、常に新しい史料が出てくる可能性があるということ、そしてそのために、すでに存在する史料のみで構成されたものは、論文であれ小説であれ不十分であることを意味する。それでも小説という形式にこだわる限り、小説には終りがこなくてはならない。
 作者は小説という形式を選び、この物語を書き上げた。これは史実とは細部において異なる点があるだろう。しかしこれは歴史学の論文ではなく、小説である。作者は十分の時間と準備をかけて物語を書き上げた。そして小説冒頭の、この物語がガプチークたちへ敬意を表することにになるのか、というためらいのような問いには、多くの読者がなる、と答えるだろう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

電子書籍

極力真実をという作者の視点

2019/01/30 17:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「金髪の野獣」と恐れれられていたナチの大物、ハイドリヒを暗殺しようと目論むチェコスロバキアの青年2人の物語と聞くと壮大な大河ドラマが展開されるだろうと推測していたら、そうではなくて徹底的に作者の想像を省いて、時には作者自身が登場してまでして史実にあろうとするが、そこまですると話として面白くないというジレンマを抱えてと、純文学とは何なのかということまで考えさせられる。一例としては「オパールカ中尉だが、その役割もはっきりしないし、その存在さえきちんと証明されているわけではないから、僕はあくまでも自分の知っている範囲に留めておこう」とクライマックスのハイドリヒ暗殺が近づく主要人物の一人になりうるべき人をバッサリと切り落としている。新しい手法の純文学と言える

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

小説技法はよくわからないが、語りが楽しい

2016/01/31 09:33

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

リアリティーを追究するあまり、小説内に浸透していく著者の狂気を描くのかと思いきや、小説の技術論に昇華してしまい、予想が外れた。理論についてはよくわからないが、純文学としては非常にリーダビリティが高く、ハイドリヒの暗殺について知る上でも格好の一冊だと思う。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

語ることについて語った、唯一無二の作品。

2021/11/07 15:28

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゲイリーゲイリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

ナチの高官・ハイドリヒ暗殺作戦を描いた本作。
しかし本作は歴史小説にもノンフィクションにも属さない。

歴史小説によく見受けられる史実と創作の混同を是としない著者は、フィクションではなく史実そのものの再現を徹底する。
かと言ってノンフィクションの様に膨大な資料に基づき、事実を物語として紡いでいく訳でもない。
物語を語ることに苦悩するど語り手の「僕」の描写と当時のプラハで起こった出来事が交錯していく展開は、文学の新たな境地を切り開いたと言っても過言ではないだろう。

歴史や物語を語ることについて語った本作。
その唯一無二の語りのスタイルは、語ることの自由さを実感させると同時に語ることとは何かという問いを私たちに突き付ける。
ジャンルという垣根を軽々と飛び越え、素晴らしい作品として人々の記憶に残り続けるであろう新しくも偉大な小説だ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

史実を冷静に追いかけています

2015/09/09 23:19

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ねったいぎょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本は小説と言っていいのかどうかわかりませんが、読み物としてはおもしろかったですね。読書慣れしていない人には、読むのが大変でしょう。
 ナチスを舞台にした物語というのはたくさんありますが、こういう感じのは珍しいと思います。淡々とした文章で、ことさら悲惨さを強調しているわけではなく、史実を追いかけています。歴史に詳しい人が読んだら、かなり面白いと感じるでしょう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

エグゾフィクション

2021/12/22 21:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kapa - この投稿者のレビュー一覧を見る

ブックレビューした「歴史をどう語るか 近現代フランス-文学と歴史学の対話」(小倉孝誠,法政大学出版会2021)を読んで、現代フランス文学界の趨勢である「文学から歴史学への越境」の作品例として紹介された一冊。2013年に読了していたが、あらためて引っ張り出して読んでみた。
商品紹介では「史実を題材にノンフィクション的手法で描いた小説」とされているが、仏文学界では、資料を読み込みその中から選んだ「事実にもとづく物語」で構成する「レシ」事実小説、また小倉氏は「作家たちが職業的な歴史家と同じように綿密な資料調査と膨大な文献渉猟を踏まえつつ、歴史の空白を埋めようとする」作品と評価している。これらの作品は、歴史の空白を、歴史や現実が提供する要素をいわば「外から」exo充填して構成する物語であり、「エグゾフィクション」と呼ばれ歴史書・ルポとは異なるスタイルである。
またナチス・ユダヤ人迫害、第二次世界大戦を主題とするところも特徴的であり、本書は1942年ユダヤ人大量虐殺「最終解決」の首謀者で、ヒムラーに次ぐ親衛隊No.2(タイトルの暗号のような『HHhH』は、「ヒムラーの頭脳はハイドリヒと呼ばれる」の独文の各単語の頭文字)「金髪の野獣」ことハイドリヒの暗殺計画という歴史を扱う。ロンドンの亡命チェコ政府2人の青年クビシュとガプチークをハイドリヒ暗殺のために送り込む。この計画は成功するが、実行犯たちは逃れた教会の納骨堂で悲惨な死を遂げ、彼らの協力者・親類縁者は全員抹殺される。実行犯を匿ったと疑われたリディツェ村は、ヒトラーの命令により男たちは銃殺、女子供は強制収容所に送られ末村全体が焼き尽くされ、文字通り一つの村が地図から抹消された事件はナチスの狂気と暴虐を示す事件として後世まで語りつがれた事件である。
ハイドリヒだけでなく、実行犯の二人の若者も実在の人物。ビネはハイドリヒの狂気と悪魔的な言動を丹念に跡付ける一方で、死を覚悟して暗殺計画に着手する二人の愛国者たちの、感動的な姿を描き出す。教会に隠れた二人が、同胞の密告によって親衛隊に発見され、8時間に及ぶ抵抗の末死ぬシーンはまさに叙事詩のような迫力であり、映画化された『ナチス第三の男』(2017)の実写に対して言葉の力強さを感じさせる。
「エグゾフィクション」として、歴史の空白を埋め事実を再構成するための資料調査や関係者との面談内容は「充填」されているが、本書では著者自身の活動の様子、また、歴史観が過去の物語の中にしばしば「介入」してくるという特徴的な構成もある。そこではこの事件を再現する著者の強い決意や解決できない疑問が率直に語られる。ビネはためらい、怒り、そして共感を絶えず覚えながらこの本を書き進めたことがよくわかる。このあたりは、小倉氏によれば、19世紀の仏実証主義歴史学の認識論を打ち砕き、歴史家もまた自ら生きる時代の価値体系に影響され、過去の理解には歴史家の現在が介入してくるのは避けがたい、というレーモン・アロン『歴史哲学序説』の主張を、小説家ビネが実践しているということになる。このようにして読者は、過去を小説化する著者の創作現場に立ち会うのである。作中私が愛読する作家の一人、ミラン・クンデラに対する言及があるが、クンデラも自作の中にしばしば自身を登場させる場面がある。
本書は小説であると同時に、歴史に着想を得た小説をどのように構成できるのか、また、先行した作家はどのように構築してきたのかをめぐる考察にもなっている。これから出るであろう「エグゾフィクション」の読書案内となりそうだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

電子書籍

自転車、急カーブ

2019/04/20 15:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hm - この投稿者のレビュー一覧を見る

読むことができてよかった。おりあるごとに、この本の中の色々な景色を思いだすだろう。政治の話を耳にするときだけじゃなく、どこかの急カーブや走っていく自転車を見たときや、ビスケットをかじってるようなときにも。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

面白い本です。是非ともお読みください

2019/01/24 23:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「金髪の野獣」と恐れれられていたナチの大物、ハイドリヒを暗殺しようと目論むチェコスロバキアの青年2人の物語と聞くと壮大な大河ドラマが展開されるだろうと推測していたら、そうではなくて徹底的に作者の想像を省いて、時には作者自身が登場してまでして史実にあろうとするが、そこまですると話として面白くないというジレンマを抱えてと、純文学とは何なのかということまで考えさせられる。一例としては「オパールカ中尉だが、その役割もはっきりしないし、その存在さえきちんと証明されているわけではないから、僕はあくまでも自分の知っている範囲に留めておこう」とクライマックスのハイドリヒ暗殺が近づく主要人物の一人になりうるべき人をバッサリと切り落としている。新しい手法の純文学と言える

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

耐えられない軽さ

2018/05/12 22:03

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あられ - この投稿者のレビュー一覧を見る

評判になっていたこの本、かなり分厚いので、なかなか読む時間が取れなかったのですが、GWにようやく読み始めました。「一気読みした」という感想もネット上で見かけたのですが、私は「一気に読む」というわけにはいかず、2週間かかってようやく読了しました。類人猿作戦についてのよくある「冒険小説」的な作品でないという点は、おもしろいです。

小説とは何か、小説の技法とは何かといったことに真正面から取り組む小説家が「僕」としてあれこれしゃべくりながら、彼が丹念に調べものをした類人猿作戦(ハイドリヒ暗殺)について語るという作品で、それなりにおもしろかったのですが、読後感は「軽いなあ」でした。

実際に起きたことと史料類を前にどうすることもできず(バビ・ヤールのことを、この「小説」の筋立てには関係ないのにもかかわらず、作者はあれほど詳しく書かずにはいられなかった)、最終的に「僕」は自分語りをして満足しているように見えます。「僕はなぜこれを書くのか」の説明に終始している感じ。この小説は、ガブチークの頭の中に入っていく(ガブチークになる)ための装置なのかもしれませんが、作者にとってそれが機能していたとしても、読者にとってはどうなのか?

そしてこの「自分語り」への落とし込みは、歴史に対する態度としては、耐えられないほど軽いです。

最終的には、お前の語りもナターシャもどうでもいいから、お前の持っているその史料を見せろ、といういらだった感想になってしまいました。

ただ、ウェルベック読んでるよりは、有益な時間の使い方ができたと思います。(ウェルベックについては本書後半部分参照。)

「僕」のいわば「余談」に出てくるフランスのヴィシー政権のナチス協力者ルネ・ブスケについてはまるで知らなかったので、次はこの人についての本を何か読んでみようと思います。戦後はそ知らぬ顔で過ごし、フランソワ・ミッテランと親交があったばかりか、本書のローラン・ビネによるとシモーヌ・ヴェイユとも仲良くしていたとか。本書を読んで、私が唯一ビネに心底共感を覚えたのは、ブスケが裁判前に突然、犯人が目立ちたかったからというだけの理由で殺害されたことで、フランスにおける対ナチ協力という歴史の真実の多くが、闇に埋もれた(二度と明らかになることはない)、ということです。

あと、最近また流行っている「ホロコースト否定論」を、「でもさ、なかったっていう話じゃん?」的に気軽に唱えてはばからない人々には、この小説のバビ・ヤール(ウクライナ、キエフ近郊の場所)のくだりを読んでいただきたい、読ませたいと思います。この小説全体の中で最も熱を持っている記述はそこだったと感じています。そしてそこは、本筋には関係がない。

この実験的な小説を書いた作者にとって、それは成功なのか、失敗なのか。

あるいはそれは作者にとっては問題でも何でもなく、ひとりの読者たる私の問題なのか。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2013/07/16 01:41

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/08/07 22:07

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/09/24 21:39

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/07/21 20:20

投稿元:ブクログ

レビューを見る

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。