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紙の本
ナショナリズムの復権 (ちくま新書)
著者 先崎 彰容 (著)
アーレント「全体主義の起原」、吉本隆明「共同幻想論」など数々の名著から、ナショナリズムとは無縁たりえぬ現代人の精神構造を明らかにし、国家の問題を自らの課題として引き受ける...
ナショナリズムの復権 (ちくま新書)
ナショナリズムの復権
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商品説明
アーレント「全体主義の起原」、吉本隆明「共同幻想論」など数々の名著から、ナショナリズムとは無縁たりえぬ現代人の精神構造を明らかにし、国家の問題を自らの課題として引き受けることの重要性を提起する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
先崎 彰容
- 略歴
- 〈先崎彰容〉1975年生まれ。東北大学大学院文学研究科日本思想史専攻博士課程単位取得修了。文学博士。東日本国際大学准教授。著書に「個人主義から〈自分らしさ〉へ」など。
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紙の本
ナショナリズムを自然に帰す
2013/07/09 23:14
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なんてこった - この投稿者のレビュー一覧を見る
ナショナリズムと結びついて理解されてきた3つの概念との結節点を解きほぐし、ナショナリズムとは何か、その概念に在るものを浮かび上がらせようとする本作。
ナショナリズムと全体主義、宗教、民主主義との不等号をたどっていく過程は、ナショナリズムが政治との結びつきから離れていくものであり、帰結として、政治の枠組みを形づくる装置としてのナショナリズムではなく、政治における価値判断を支える思想としてナショナリズムを描き出していた。
疑問は、政治の価値を支える思想としてナショナリズムは存在しえるのか。統治構造を形成する機能としてその概念は語られてきたものであり、価値の体系としてナショナリズムを見るとそれは、ナショナリズムではないのではないか。また著者が行き着くナショナリズムは、国家との結びつきが見えてこなく、その概念が機能する場も想像しにくい。
最後まで知的刺激を与えてくれる本作は、一種のミステリーのようであり、著者渾身の日本社会への一喝でもある。特に終章、おわりには、鳥肌が立つ、迫りくる文章であった。大変有難い読書経験でした。