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商品説明
神業と称えられる櫛職人の父。家を守ることに心を砕く母。村の外に幸せを求める妹。才を持ちながら早世した弟。そして、櫛に魅入られた長女・登瀬。幕末、木曽山中。父の背を追い、少女は職人を目指す。家族とはなにか。女の幸せはどこにあるのか。一心に歩いた道の先に深く静かな感動が広がる長編時代小説。黒船来航、桜田門外の変、皇女和宮の降嫁…時代の足音を遠くに聞きながら、それぞれの願いを胸に生きた家族の喜びと苦難の歴史。【「BOOK」データベースの商品解説】
幕末、木曽山中。父の背を追い、少女は職人を目指す。家族とはなにか。女の幸せはどこにあるのか…。一心に歩いた道の先に、深く静かな感動が広がる長編時代小説。『集英社WEB文芸レンザブロー』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
木内 昇
- 略歴
- 〈木内昇〉1967年生まれ。東京都出身。出版社勤務を経て、「新選組幕末の青嵐」で小説家デビュー。「漂砂のうたう」で第144回直木賞受賞。他の著書に「ある男」など。
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紙の本
時の流れがゆったり、幸せを求める市井の人々の願いがある。
2015/01/12 21:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代は、江戸が黒船来航によって大きく変わる。
その時代に生きながら、家族とは、女の幸せとは、人々はそれぞれの願いをかなえるために懸命に生きる。
父の櫛挽きをただただ会得したい、それ以外は見えない姉の登瀬。母からも理解されず、村人からも疎外され、悩みながら父だけを追う姿は怖い程。しかし、亡くなった弟直助が残した草紙が小説全体に救いを感じる。
婿に入った実幸は、才に恵まれ、商才もあり、いつかだまされるのではないかと怖い感じが漂って、小説を魅力的にしている。
ただの良い話ではなく、時代の流れ、女の幸せ、家族の怖さ、職人の妬み、村の排他さなど上手くちりばめられ、一気読みでした。
紙の本
題材はいいけれど、登場人物や雰囲気が暗い。
2015/08/31 09:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
木曽の集落で「お六櫛」と呼ばれる櫛(飾り櫛じゃなくて地肌の垢を落としたりする用途に使う櫛)をつくる職人の話。
女は櫛を最終的に磨くところしかやらないものなのに、主人公は櫛づくりに魅せられていて、父親もそれを見抜いて技を仕込む…と、題材的には興味深い話なのだが、いかんせん登場人物の負の感情が強すぎてしんどい作品だった。主人公とその父親は、櫛に邁進する、いわば天才肌の職人だからそのことばかり考えていて、性格は素直というか、きれい。ところが周りの人間が、妹にしろ母親にしろ村人にしろ、もう、厭になるくらい自分以外の人間に向けるネガティブ感情が強くて…読んでいて辟易する。それが、大きなマイナス点だった。
主人公の婿として結婚した相手も櫛づくりに長けた男で、櫛づくりを競い合うパートナーのような形に収まるというのは、男と女の描き方としても職人の描き方としてもいいと思った。