紙の本
世の中、カーストが一杯
2013/12/01 10:58
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ママカースト」に「恋愛・結婚カースト」に「女子大生カースト」に「オフィスカースト」・・・。とにかく、もうお腹一杯になりました。
集団が形成されれば、構成員間で何らかの力関係が発生するものです。それは今に始まったことではなく、昔からあるものではないでしょうか。こうした力関係を、何でもかんでも「カースト」という言葉で一括りにしてしまうことに、私は違和感を覚えます。そもそも一生逃れることができない「カースト」という苛烈な制度(言葉)を、種々の人間関係に対して軽々に流用すること自体が無神経だと思います。
多様性の時代だから「Aは駄目。Bが良い」という画一的な考えは時代遅れと説きながら、白河氏自身が「Aは良い。Bは駄目」と主張しています。例えば専業主婦を否定したり(67ページ)、「仕事は崇高なもの」という価値観を「昭和的価値観」と決めつけ、敵意を剥き出しに攻撃し(180ページ)、そうした生き方を排斥しようとしています。
また、先進国では4割から5割以上がシングルマザーを認めているのに、日本は認めていないのはおかしいかのように主張しています(179ページ)。この論法は明らかに詐欺的な手法です。つまり先進国の4割から5割が認めているからといって、必ずしも正しいとは限らないのです。
もう一つ。唐突に、何の脈絡もなく、林氏の著作(「野心のすすめ」)を批判し、「(この本が)認めさせたいのは自分の生き方で、多様性は生まれない(226ページ)」と一刀両断にしています。「20代・30代の女性は高い目標(≒野心)を掲げ、自信をもって飛躍してほしい」という林氏のメッセージのどこが悪いのかと私は思いましたし、この一方的な態度に白河氏の人格を疑いました。林真理子氏の著作がベストセラーになったことが、余程妬ましいのでしょうか。まさにヒステリック以外の言葉が見つかりません。
以上のとおり、白河氏の本音は多様性を許容する社会ではありません。白河氏にとって居心地の良い世界(=シングルマザーが生きやすい社会)、すなわち違うカーストを作りたいということなのでしょう。あまりにも偏狭で、私には理解できるものではありませんでした。
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「カースト」流行りで、「女子」流行りだが、それをいっしょにして、女子大、主婦、オフィスなどのでの、女子カーストについて説く。 よくテレビドラマなどでも取り上げられる話題なので、なんとなくはわかっていたつもりだが、他にもいろいろあることを知る。もうじき、アテナドクトリン『女神的リーダーシップ 世界を変えるのは、女性と「女性のように考える」男性である』が出版されるが、そこまではちょっと遠いという感じがした。
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女子大生の部分が読みたくて購入。
女子大生カーストの部分はおもしろかったけど、他の部分はああそうだろうな、と言った感じ。
私はどんな女性になるかなあ。
結婚もしたいし、子どもも産みたいし、それなりに裕福な生活がしたいわん。
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わざわざ「カースト」という言葉で切り取って見せなくても、世の中”不平等”だし、”格差”はなくならないわけだけど、この”カースト”に振り回されるかされないかで、女の人生は大きく「効率」が変わってくる、というのがよくわかる1冊。で、どんなところにカーストが生まれるのか、カースト自体はよくある話だけれども、悪影響が生まれる分岐点はどこなのか、がわかりやすい。男性の格付けに比べ、女性の格付けがいかに複雑怪奇か、ということがよくわかる。女性がどこで人生につまづくのか、なにを悩むことになるのか、男性諸氏にも読んでいただきたいなぁ。
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女性は、いろいろなレイヤーで格付けを行ってるんだなー。
下衆な読者を喜ばせるような「女の敵は女」みたいな面白がる視点で書かれていなくて良かった。
「隣の人と横並びでないと不安」という心理や暇な環境がカーストを生むというのは腑に落ちた。
もうマウントを取るとか、どうでもいいじゃん、て思うんだけどなぁ。
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女の人って、本当に多様だと思う。
だからこそ大変だったり、一致団結できなかったり。
ウチも来年春に、育休明けの子が戻ってくるけど、どうなるのだろう…。
女子カーストが生まれる四つの原因は、なるほどそうだよね〜と思った。
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女性は周りの人で人生も変わるかもしれないので、本当に大変だ。
無理だと思ったら逃げ出すことも必要だと思った。
幸せマウンティング、この言葉かなりぐさりときた。
自分自身もそういうこと何気なくやってそう。
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格付けしあう女性達の実態。その背後にあるもの、心にすまう固定観念の押し付け合いなどが分かりやすく分析・説明されている。女子カーストというものに、色んな分類があるらしい。そのうえで、そうした格付けやカーストから逃れる術なども、筆者ならでは視点から提示されており、最終的には何だかプラス的な思考、生き方が指南されており、ホッとさせられる内容。白河桃子さんらしい。
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「格付けしあうのは暇だから」はいい言葉だ。まさに。仕事だろうが家庭だろうが趣味だろうが、忙しいとそんなのに振り回されたり気にする事ないもんなぁ。面白い一冊ですた!
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「年収600万以上の男を選ぶより、自分が稼いで家事育児も分担できる男を選んだほうがまとも」だと婚活女性にさとしている、白河女史の著作。
こういう社会における女性の格差を扱った研究は、しばしば、ジェンダーかぶれしていて女性が被害者という論調だけに終わってしまいがち。
問題のあらましをリストアップしたのち、ラストで解決策が示すところが救いがあるというか、へたなフィェミニスト学者きどりの非常勤講師の論文との違いだろうな、と思う。少々、事象をオーバーに紹介しているきらいもあるが。
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「あー、あるある。」という感じ。女性ならば、なんとなく共感できる人も多いかもしれない。
「女子カースト」の実態について、多角的に分析をしている。というと聞こえはいいけど、どこかその原因を雇用制度や年金制度などの社会制度、政治などのよそにむけている感じで少しモヤモヤ。
もちろん社会制度の問題は少なからず影響あるとは思うけど、心理的な面、人間の内面にももう少し目をむけてもいいかなと。
実態の一側面ということで、いまはこの評価。
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「女ってめんどくさそうだな」「女って怖え!」と一時期よく夫に言われていた。その頃自分の半径5メートル以内には格付けしたがる悪の種がいて(彼女はマウンティングするのではなく激しい劣等感を持つタイプだった)、穏やかだったグループの関係が、ゆるやかに、でも確実に壊れていく最中だった。
自分は女子高上がりで本書のソースにも出てくる大学の出身だけど、学生時代に女がめんどくさいと思ったことは一度もなかった。だってみんな、自分に何が出来るかを基準に生きているから。
本書で述べられる通り、格付けもいじめもヒマの副産物である。自分の中に、趣味、仕事、育児等いろんなフィールドがあれば、他人を陥れることに割く時間などないはずなのだ。
とても客観的にわかりやすく、時間の無駄でしかない格付けからの脱出法を説いているあたりは良かった。でも著者自身は格付けしあうようなヒエラルキーにいないから、実際のところは伝聞でしか知らないんだろうなという印象。
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さらっと読めた。
なるほどと思う内容だけど、特に目新しい内容もない感じ。
「女子カースト」が生まれる原因の1つに「ヒマのある集団」というのが挙げられているが納得。
保育園ママより幼稚園ママの方が、「女子カースト」がありそうだから。
みんな人と比べずに、今の自分に満足できたらいいのにね。
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字が大きくてさらっと読めますね。
近頃では、日本の社会の至るところに「カースト」と呼ばれる格付けがあるようで本当に面倒なことです。
でもよく考えてみたら、呼び名や現象として特別に認識していなかっただけでそんなような状態であることは昔からもやもやとあったような気もします。
認識すればそれは現象になる、ということでもありましょうかね。
たった一言で「さーっ」と見えないラインが引かれるとこ、見かけますよ。引いちゃったこともありますよ。
確かにこういう「格付け」したがる人はいますね。
そういう人がいる集団に属してしまったら大変面倒ではあります。
どうにかして面倒なコミュニティでサヴァイブしていきたいですね。この本は「どうしたら」の実践的な参考にはあまりなりませんが「そういう場面も覚悟しな」くらいの参考にはなるでしょう。
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「はじめに」に書いてあった、
ロンハーマンやチャンルーを持ってる持ってないでスーッと線引きされる女子カーストという言葉に惹かれて購入。
正直私が人から格付けされてる感じも
私が人に格付けしてる感じもしないので
ものすごくピンとは来ないのですが、
自分に自信がなくなった時、
隣の芝生がものすごく青く見えるのは確か。
本の中にも書いてあった言葉ですが、
その時に最善と思う選択をしたはずなのに、違う道や考えを持ってる人と出会うと心が揺れる。そんな時、小さな違いで人を格付けして、自分の立ち位置を確認し、自己防衛する。
その通りだな。
結局みんな自分自身に不安なんじゃないかなぁ…
私は私だから!
って常に思えてる人ってなかなかいないんじゃないかなぁ…。
女子カーストという仰々しい言い方じゃなくても人を羨んでしまう気持ちなんてあって当然な気もする。
私の場合、
自分に自信が持てる時は
努力に向かってる時にしか
自信を取り戻せない。
それは知識蓄えるため本読むとかそんなレベルの努力もあります。
選択したのは自分だから!
と胸において
後悔することだけは少しずつ減らしていきたいなぁ。
あとグッと胸に刺さったのは、
一度専業主婦になることは
正規労働者市場からの撤退を意味する
というところ。