紙の本
紙の書籍と電子書籍のしあわせな共存?
2016/07/24 05:57
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投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
“ペナンブラ”って太陽黒点に関する用語になかったかな?
読み終わって見ると、内容が端的にあらわされた表紙だ。
リーマン・ショックの余波で失業してしまった“ぼく”(クレイ)はいっぱしのWEBデザイナーつもりで再就職を探したものの、求人は皆無。 そんなときにふと出会った<ミスター・ペナンブラの24時間書店>で働くことになる。 文字通りの変わった店で、繁盛している気配はないのに24時間営業、“ぼく”を含む3人の店員で店をまわす自転車操業。 狭くて天井の高い店内にはぎっしり本棚で埋まっていて、本を取るには梯子は必須。 ある日、“ぼく”は会員の客(本を買うのではなく、グーグル検索にも引っかからない本をレンタルしていく人々)の行動に共通点があることに気づき、その謎を解こうとしていくのだが・・・という話。
クレイにとって<グーグル>は憧れの企業であるようだが、「どんだけグーグル万歳なんだ?!」と読み手としてはちょっと引く。 アメリカ本国ではグーグルとはそういう会社というイメージなのか、ほんとにそうなのかどっちなんだろ?
クレイの謎解きもグーグル検索と仲間たちの手を借りるだけでこと足りてるし・・・ネット社会が当たり前の時代ではこんなものか・・・(アマゾンでPODして一冊2ドルって安すぎだろ!、などとという驚きはあるが)。
しかし、エピローグに満ちた多幸感は近来稀に見るもので、これのために今までの章があったのかな、というくらい。 紙の書籍と電子書籍のしあわせな共存がそこにはあるのかもしれない。
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本と暗号を主題にしたサワヤカ系の冒険小説……になるのだろうか。
解説によると『全米図書館協会がヤングアダルト読者にすすめたい一般書に与える賞』である『アレックス賞』を受賞しているそうで、読み終えてみると、海外のヤングアダルト的なテイストもあるように思う。
本をスキャンしてコンピュータに暗号を解かせよう、というのは如何にも現代的で、よく解らない本が並ぶ謎めいた書店というレトロな舞台との対比が面白い。
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失業中の青年クレイがふとしたきっかけから働くことになったのは全く繁盛していない24時間営業の本屋だった。
パソコンで検索すればあらかたの事項がヒットし簡単に情報を手に入れる現代。だからこそ、この“1冊1冊が暗号化されて読むことができない本ばかりが並ぶ不思議に包まれた本屋”は魅力的で、描写や設定はミステリアスで惹かれる。
ストーリーは壮大なようで青年たちの青春冒険劇、という形でコンパクトにまとまってしまっているのが残念。エピローグは印象的。「ぴったりの本を、ぴったりのタイミングで。」
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前半 本屋部分は、本好きの衒学趣味っぽいところが強いけれど、主人公とそのアバンギャルドな友達とサンフランシスコのからっとした雰囲気が絶妙なバランス。後半 図書館から塔では、まさにRPGぽく、クエストの旅。謎のスケールは大きくても、なんかの陰謀だの国家だの宗教だのがからんでこないところが この作品ではかえって良かった。最後は、主人公が、地道にアナログな努力と自分の足で、謎を解明するのも、ホッとする終わり方。現代の本好きが惹かれる要素満載の本。
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図書館の本 読了
内容(「BOOK」データベースより)
失業中の青年クレイが、ふとしたきっかけから働くことになった“ミスター・ペナンブラの二十四時間書店”は変わった店だった。まったく繁盛していないのに店名どおり24時間営業で、梯子付きの高い高い棚には、存在しないはずの本(Google検索にもひっかからない!)がぎっしり詰まっているのだ。どうやら暗号で書かれているらしいそれらの本の解読に、クレイは友人たちの力を借りて挑むが、それは500年越しの謎を解き明かす旅の始まりだった―すべての本好き、読書好きに贈る冒険と友情、その他もろもろ盛りだくさんの物語。全米図書館協会アレックス賞受賞作。
男の子と男性が読むべき本かもしれません。
ロマンは男の子と男性のもの、でしょう?女はとても現実的ですもの。
500年の謎ってあたりがもうね、くすぐるでしょう?男性陣?とか思って読みました。
ペナンブラ氏の本屋さんあったら行きたいし、会員になりたくなりました。
そしてわたしはなぜかずっとキャット嫌いだったのはなんでだろう?
Mr.Penumbra's 24 Hour Bookstore by Robin Sloan
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すべての本好きに~と謳ってはいますがゲーム好きないまどきの勇者はときめくのでしょうね。
ネット世代には楽しめるのでしょうが・・・
前半の人物紹介や書店の謎が明らかにされない部分は面白くワクワクしましたがだんだん内容について行けなくなって。
そしてゲームから放り出されたみたいな気持になりました。
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本好きの為のとあるけれど、厳密には本とwebやPC好きの為の物語だと思う。
色々な要素が詰め込まれているので、ターゲットは意外とニッチかもしれない。
TRPG、フォント、もちろん本やweb、稀覯本が
大好きな私には最高の物語だった。
センスがよくてcoolでわかるひとにはわかるにやりとしてしまう描写が満載。
エンジニアの友人は私よりもこの物語を楽しめるようで、ちょっと羨ましかったり。
読後感もさわやかだった。
電子書籍koboのくだりは笑ってしまった。
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24時間営業の紙媒体の本屋さんの話・・・
かと思ったら、どんどん話が違う方向へ。
期待していた話と全然違いました。
私は電子書籍よりやっぱり紙媒体の本が好き。
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24時間営業の本屋。そこには秘密があった。
書き方なのか訳のせいか解らないが非常に退屈な言葉遣いのため面白い素材だと思うが、あまり楽しめなかった。
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活版印刷時代の稀覯本に隠されたカルト的な謎を、最新のIT技術を駆使して解き明かしていく冒険譚。ペナンブラ氏の24時間書店の奥地棚では何が行われているのか。Googleは本当にこういう会社なのか。という興味の二本立で、最後まで飽きさせない。グランブルが考案した紙製の組立式スキャナや、その取引が行われるピザ屋にも魅了される。物を調べたり探したりするにはどうすればよいかという案内書のような物語で、大変興味深かった。一時期フェスティナ・レンテという言葉にハマっていたので少々こそばゆい思いをした。
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オスカー・ワオみたいなヘタレヲタク(ドミニカンではないけど)が、Googleに勤める最高にクールなヒロイン、RPGみたいな仲間とともに現代版薔薇の名前みたいな本と知識のフェティッシュな世界を冒険する物語。ってあってるかな?とりあえずヘタレヲタクの言動が刺さって痛いところも好感。「そこ触らんとって」って感じ。
しかしなぁ、こないだうちの店で50代くらいの上品なおばさまにこの本売ったけど、何か違う話を期待してるんじゃないか?おばさま大丈夫ですか?あってますか?って心配にならんでもない。「シェイクスピア書店の仲間たち」(タイトル曖昧)みたいなのだと思ったら違いますよ、っていう。表紙それっぽいし。
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失業中の青年クレイが、ふとしたきっかけから働くことになった“ミスター・ペナンブラの二十四時間書店”は変わった店だった。
まったく繁盛していないのに店名どおり24時間営業で、梯子付きの高い高い棚には、存在しないはずの本(Google検索にもひっかからない!)がぎっしり詰まっているのだ。
どうやら暗号で書かれているらしいそれらの本の解読に、クレイは友人たちの力を借りて挑むが、それは500年越しの謎を解き明かす旅の始まりだった―
すべての本好き、読書好きに贈る冒険と友情、その他もろもろ盛りだくさんの物語。
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失業中のクレイが見つけた新しい職場は24時間営業の本屋の深夜担当。24時間もやっているのに客はほとんどいない。しかも、店の奥には誰も知らない本が天井近くまで埋まっている。その本は、どうも暗号になっているようだ。クレイと個性的な仲間たちが謎ときに挑戦する。
ほんとダンジョンゲームの融合?不思議なSF、はたまたファンタジー??こんなストーリーができる時代になったのだ。本は生き残れるのかなあ?
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失業中の青年クレイがひょんなことから奇妙な書店で働くことになり、その書店で貸出されている書物の謎に挑戦する物語。
友人やGoogleを巻き込み、謎の解明に取り組んでいくけど、プログラミングなどIT技術がよく分からず・・・途中から置いてけぼり状態に・・・もっとアナログな世界を想像してた。。
活字についての話は興味深く、面白かった。
こんな本屋があったらぜひ訪れてみたい。梯子に登るのは怖いけど。。
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不況のあおりで失職したクレイが見つけた新しい仕事。それがペナンブラ氏の24時間書店の夜勤。
お店の手前の部分は普通の古本屋だが、奥の書棚は見えないほどに天井高く、しかも収まっている本は「ググって」も見つからないタイトルばかり。個性的な常連客たちが借りていくその本を開いて見てみれば……暗号で書かれている?!
不思議な書店に、秘密結社や500年解けない暗号の書物とくれば、アナログなファンタジーを思い描くが、驚きのデジタル三昧。
主要人物の一人はグーグル社員だし、暗号解読はグーグルのプロジェクトにまで発展!
なんでもコンピュータで解決しようとするあたりが風情がない(笑)といえなくもない。
もう少し昔ながらのファンタジーを期待していたので思った物語とは違ったけれど、これはこれで楽しめた。
YAらしく、またアメリカの若者らしく、ライトでカラっとした読み口。
映画化すればおもしろそうです。スポンサーはもちろんグーグルで!
2013年度アレックス賞受賞作。
(全米図書協会がYA読者に読んでほしい一般書に与える賞、だそうです)