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商品説明
【日本自費出版文化賞小説部門賞(第18回)】激動の済州島から密航者として日本へ渡った少年、趙南富。北送事業、民団の仕事、青瓦台訪問など、日韓の関係史そのものといえる一在日コリアンの生涯をあますところなく描く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
中田 哲三
- 略歴
- 〈中田哲三〉1963年大阪生まれ。大阪芸術大学工芸学部陶芸科卒業。渡仏、リヨンとパリで仏料理人として働く。帰国後、レストランを経営(現在は閉店)。
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紙の本
朝鮮半島への知識が深まった決死の冒険譚
2014/06/11 12:55
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシ・ガシェ - この投稿者のレビュー一覧を見る
当時、朝鮮半島や済洲(チェジュ)島がそんな惨い状態にあったとは知りませんでした。半島の歴史はうわべだけなぞった程度でしたので、当たり前なのですが。やはり一冊でもよいからノンフィクションを読んでみなくては分からないものです。『失郷民(シリャンミン)』は、済洲島出身の趙南富(チョウナンブ)という人の波乱に満ちた冒険譚となっているので、読み物としても楽しめました。因みに私は、家族構成とか人名を覚えるのがとても苦手なので、ノートに家系図を引きながら読み進みました。ハイライトの1つとして朴正煕(パクチョンヒ)大統領の独裁時代があり、シェイクスピアの劇中に登場しそうな複雑な人物像に興味を覚えました。東京のホテルからKCIAらによって拉致された金大中(キムテジュン)についてはほとんど言及がありませんでしたが、この民主化運動のリーダーについても、よさそうな伝記を探して読んでみようと思いました。その時代を象徴する二人について知るならば、より理解が深まるのではないかと思うのです。更に言えば、この日本を逆照射し、見えていなかったものが露わになるかもしれません。