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紙の本
太平記 1 (岩波文庫)
著者 兵藤 裕己 (校注)
鎌倉幕府の滅亡に始まる南北朝の動乱、北条一族の終焉、室町幕府の成立…。数十年にわたって列島を揺るがした巨大な戦乱を記す「太平記」。その古態を伝える「西源院本」に校注を加え...
太平記 1 (岩波文庫)
太平記 一
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- 税込価格:8,041円(73pt)
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商品説明
鎌倉幕府の滅亡に始まる南北朝の動乱、北条一族の終焉、室町幕府の成立…。数十年にわたって列島を揺るがした巨大な戦乱を記す「太平記」。その古態を伝える「西源院本」に校注を加える。1は第1〜8巻を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- 凡例
- 第一巻
- 序
- 後醍醐天皇武臣を亡ぼすべき御企ての事 1
- 中宮御入内の事 2
- 皇子達の御事 3
- 関東調伏の法行はるる事 4
- 俊基資朝朝臣の事 5
- 土岐十郎と多治見四郎と謀叛の事、付 無礼講の事 6
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紙の本
天皇こそ国の基(もとい)
2018/03/31 01:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コーチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
従兄に勧められ、手に取ってみた。恥ずかしながら、日本の古典を原文で読むのは事実上初めての経験でずいぶんと難儀をしたが、内容に魅力があっただけでなく、意外に読みやすかったので、およそ一年かけて完読をした。これまでろくに古典文法の勉強もしなかった自分がこれほどの大著をなんとか通読できたのは、各ページの下に設けられた校注のおかげが大きい。岩波文庫で出している日本古典文学のレベルはかなり高いと言うべきであろう。
太平記、それは鎌倉幕府滅亡から建武新政、南北朝の分裂、観応の擾乱、分裂平定までの約50年を描く一大絵巻であるが、動乱に次ぐ動乱を綴る本書を貫く歴史観はいかなるものであるか。それは、諸悪の根源は、時の権力者がその都度自分勝手にふるまうことにある、ということではないか。建武の新政においては朝廷側が驕り、それが武士の反乱を招いた。武士の不満を吸収し、後醍醐帝に反旗を翻した北朝の足利政府もまた足利直義、高師直、佐々木道誉らがかわるがわる権力を握り、その都度わがまま放題に振る舞い、時代の混迷を助長した。南朝も事情は同じで、後醍醐天皇やそれ以降の天皇も立派な治世を築いたというわけではない。太平記の作者は、南北どちらかの側に肩入れすることもなく、極力客観的に歴史の教訓を語ろうとしていると思われる。
とはいうものの、壮大なこのドラマにおいてひときわ輝きを放つ存在は何といっても、楠正成であろう。彼は第三巻において戦死をするものの、後醍醐天皇と南朝のために無私の忠誠心を捧げた彼とその一族は、私利私欲にまみれた登場人物中、稀有な存在であり、明治以降、楠が忠君愛国の士として敬われ、反対に足利尊氏が国賊と見なされたことも、むべなるかなという気がする。
楠が敗れた後の動乱の歴史を眺めるとき、建武の新政の失敗の責任の一端は、後醍醐天皇にもあるものの、それでも武士の側に、天皇を敬うという基本的な態度が共有されてさえいれば、このような悲劇は起こらなかっただろうという気がする。このようなわけで、本書を読んで、改めて天皇こそ国の基であることを実感できた次第である。
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太平記序章
2017/08/08 18:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
完全な形では残っていないものの様々な残された文章からの傑作版。古文にありがちな故事の掲載が多くいろんな知識が必要だが雰囲気は伝わる。脚注の在り方には課題が残りそうだ。