紙の本
出産育児のエッセイ
2015/02/24 16:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bun - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ35歳で出産した川上 未映子さんの出産育児に関するエッセイ本を等身大の気持ちで読むことができました。共感する部分も多々ありました。くすっと笑える部分や考えさせられる場面も多く、一気に読み進められました。
子育て中の方はもちろん、これから子どもを産む方、子どもをもつお父さんにも読んでみてほしい本です。
紙の本
妊娠中にも産後にも、旦那さまにもオススメ
2015/12/21 12:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:バニラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
出産後病院で初めて読みました。良いテンポで笑いがたくさんありますが、最後には共感と感動で号泣でした。
妊娠中に読んだら、出産のイメージと心構えができると思います。旦那さまに読んでもらえたら、産後の奥さまの気持ちや身体の変化を少しでも理解して貰えると思います。
産後、想像以上に大変な子育てにくじけそうになって、この本を購入しまして。
赤ちゃんが泣いて泣いて寝てくれず、夜が明けたときに、この本のフレーズを思い出して、前向きに子育てをしています。
これから妊娠、出産、子育ての予定があるご夫婦に、とってもオススメです!
投稿元:
レビューを見る
阿部和重さんとの結婚を発表したとき、なんてお似合いな二人なんだ、と感嘆したのが、つい最近のことに思えるけれど、月日が経つのはほんとうに早い。
川上さんの妊娠を試みる頃から出産し子どもの1歳の誕生日までを綴った、エッセイです。
この手のエッセイって自己満足的なものが多くあまり好きではないのですが、すごく、すごく面白かったのです。
わたしは未婚でまだ出産経験もありません。そんな未経験なわたしも楽しめたのだから、経験のある方はもっと読んで楽しめると思う。そんな本。
川上さんの芥川賞受賞作である乳と卵、好きなんですがそれを身をもって経験した著者の訂正がおもしろかった。出産後の乳首の色はアメリカンチェリーなんて生温く、液晶テレビの黒、だとか、使い果てた乳はぶらさがった二枚の靴下ではなく、打ちひしがれたナンとか。阿部さんとの危機とか、とても率直で、うんうん、と読んでしまった。いいこと悪いこと、笑えること、哀しいこと、いろんな思いを書いていて、強いなって思った。そしてやはり愛らしいひとだなとも。無痛分娩という選択、それからのこと。
きっとわたし自身いつか妊娠をのぞむ日が来ると思う。そのときこの本に支えになってもらいたいなと心から思った。
投稿元:
レビューを見る
テーマがテーマなだけに、ついていけるかなーと
ちょっと不安に思いながらも手に取った。
すごく読みごたえがありました。
妊娠して、出産して子育てするって
当たり前なのかもしれないけど
すごく大変な事なんだなあと伝わってきた。
けどその分、得るものもとても大きいのだろうと思う。
投稿元:
レビューを見る
つわりが辛いこと。夫との確執。出生前検診……。彼女が直面する問題は、妊娠・出産を題材とするエッセイでは、ありきたりなものである。ときに笑いを誘うような場面もあり、興味深く読めるものの、はじめのうちは単なる妊娠の体験記かと思う。
ところが、それだけではない。川上未映子の豊かな感受性は、自身の心と身体の変化を的確にとらえる。母乳がよく出るようにとはじめた乳首マッサージが、いつしか思春期タイムスリップのスイッチとなってしまう。「性」の存在をまだ知らない9歳の自分が見ていた世界を鮮やかに思い出し、35歳の自分と9歳の自分を行き来しながら涙する。
妊娠・出産自体は、少なくない数の女性が経験することだ。しかし、それを起点としてエッセイの中で語られる思いは、ありきたりではない彼女独自のものである。「たぶん自分にしかわからないどこまでも頼りない感覚」が、このエッセイを単なる妊娠体験記以上のものにしているのだ。
投稿元:
レビューを見る
3.5位。
川上さんの赤ちゃんは、生まれてきて全肯定で受け入れられて幸せだなぁ〜
産後鬱の下りは、なるほどなるほどだけど、やっぱり川上さんは恵まれているし、自分で努力してその地位(っていうのも変だけど)得ているのだよね。
投稿元:
レビューを見る
出産編・育児編(1歳まで)の2部構成。
産むまでも産んでからもほんと大変。
川上未映子さんのたとえ話がいちいち面白くて、しんどい中にも笑いどころがたくさん。
赤ちゃんは確かに授かりものではあるけれど、最後まで「自分の都合で子どもをつくった」という部分はぶれていなかったエッセイ。
ただ、自分の都合なんだから授乳が大変だったり仕事で罪悪感を覚えるのも当然…なわけではなく。
産む張本人にしかわからない、どうしようもない思いもストレートに書かれていて、胸が痛くなる場面も。
夫がほとんど出てこない、というのが、川上さんも指摘していますが、母親のどうしようもない孤独感を表しているなと思います。
最後の一説の川上さんのメッセージを読んでいて涙が…。
帯のあおり通り、「号泣と爆笑の育児エッセイ」でした。
投稿元:
レビューを見る
ちょうど出産&育児の最中なので、リアルでした。川上さんは感受性が豊かなんでしょうか、育児してる今、私、全然、泣いてないやんか。まぁ人それぞれやけれども、ウチの子もベッドからぼてっと落ちた。
こちらの都合で、子どもを生む、てとこ、しみた。
投稿元:
レビューを見る
川上未映子、という人に非常に興味があるので、読みました赤裸々妊娠・育児エッセイ。良いことも悪いことも包み隠さず書いてあり、いわゆる美談のようなものが一つもなかったのがよかった。私もこうやって生まれ育ってきたんだと思うと、親に本当に感謝。
投稿元:
レビューを見る
川上さんのちょうど一年後に出産したので、とても参考になる&共感しまくりの本でした。つらかった日々、幸せの源の表現がとても的確で、自分もこういうものを記録しておきたかった、できればよかったのにと悔やまれもする。特にだんなさんに対する不快感や疑問には笑ってしまった。川上さんの子育てがこれからも気になる。個性的なお母さんになるんだろうな〜。楽しそうだな〜。一緒に「母」として時間を重ねていけることのしあわせよ!
投稿元:
レビューを見る
妊娠から出産、そして1歳になるまでの怒濤(?)の記録。きれいごとはなく、著者のストレートな気持ちがぶつけられていて好感が持てた。泣きながら授乳をしたり子育てをしたり、苦しみ悩みながらもその中でオニを愛する著者の気持ちに心動かされる。子どもを持ちこと、育てることとはどんなことか、少し理解出来るような、そんな本です。
投稿元:
レビューを見る
恐れおののくような壮絶さ。恐怖と爆笑と感動で頭がグラグラした。すごく人に薦めたい。ほら読んで!早く!って押し付けてまわりたい。
投稿元:
レビューを見る
川上未映子の妊娠出産育児の記録。
P25 『おなかの赤んぼうは100%こちらの都合でつくられた命で、100%こちらの都合で生まれてくるのだから、それならば、われわれはその『生』を100%の無条件で、全力で受け止めるのが当然じゃないのだろうか。それが筋、ってもんじゃないのだろうか』
P64 他人が人に「痛みを味わったほうがいい」なんて、たとえ口にはしなくても、そう思える発想って、かなりおかしいと思うのだけれど。
P221 こっちはおなかを切ってオニを生んでからこっち、まったく眠っていないのにくわえてホルモンの崩れで頭が半分おかしくなっているのに、おなじくらいって、それはいったいどうなんだろう。こっちは1年近くもおなかで人間を大きくして、切腹して、生んで、そして不眠不休で世話をして、いまもこんな状態で仕事までしてるのやから、ほかのことはぜんぶ、ぜんぶ男(あべちゃん)がするくらいで、ちょうどなんじゃないだろうか。
投稿元:
レビューを見る
笑って、ホロッときて、うーむと考えさせられて、要するに面白くて一気読み。川上未映子さんが、初めての妊娠から出産、子育てをセキララに語っている。
川上さんの文章が好きだ。関西弁を交えた、独特のリズム感というか疾走感があって、読んでいて本当に気持ちいい。こんな風に言葉が紡げたらどんなにいいだろうなあといつも思う。
その文章の勢いで笑わせながら、しばしば非常に重い問いも投げかける。子供を産むって至極普通のことだけど、同時に、すごい一大事でもある。そこらへんの感覚がとてもよくわかる。
そして、小説家というのは本当にたいしたものだなあと思わずにはいられない。凡人は「あれ?これってどうなの?なんか引っかかるなあ」と思っても、多くの場合あまり突き詰めて考えないが、川上さんは、そこでのたうち回り、違和感を言葉にして、全身全霊で苦しんだり、喜んだりするのである。その振幅の大きさに恐れすら感じてしまう。
ここには嘘がない。そのように生きていくのはとてもキツイだろうけど、夫のあべちゃん、息子のオニ君と三人でいることの幸福感もまた、とてつもなく大きいのだろう。
小説や詩を書く人というのは、何かが過剰で、どこかが足りないのだとよく思う。普通に丸くはならない、そここそが値打ちなんだから、芸能人みたいに扱って、当たり障りのないことを言わせたりしたらアカンよなあ。
投稿元:
レビューを見る
爆笑したり、涙ぐんだり、感情がいそがしい愛すべき本。
せっかく万全の無痛分娩で臨んだのに、帝王切開になってしまうとは…。それと新生児がきて戸惑う感情、体の回復もままならないのに、赤ちゃんの体重の増加に一喜一憂して…
自分のそれと重ね合わせて、じっくり、感慨深く読んだ。
それにしても、著者はすべてを突き詰めて考えてしまうのだな。