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茶会の乱 文庫書下ろし/長編時代小説 (光文社文庫 光文社時代小説文庫 御広敷用人大奥記録)
著者 上田 秀人 (著)
将軍吉宗の寵姫・竹姫の代参の警固を無事に果たした御広敷用人の水城聡四郎。しかし、竹姫に対して、大奥でもっとも陰湿な罠がまたも仕掛けられた。聡四郎はその罠を防ぐことができる...
茶会の乱 文庫書下ろし/長編時代小説 (光文社文庫 光文社時代小説文庫 御広敷用人大奥記録)
茶会の乱~御広敷用人 大奥記録(六)~
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商品説明
将軍吉宗の寵姫・竹姫の代参の警固を無事に果たした御広敷用人の水城聡四郎。しかし、竹姫に対して、大奥でもっとも陰湿な罠がまたも仕掛けられた。聡四郎はその罠を防ぐことができるのか。一方、聡四郎を襲った御広敷伊賀者の元組頭・藤川義右衛門は、新たな展開を仕掛けるべく「大物」を巻き込むことに―。手に汗握る展開と剣戟が魅力のシリーズ、切望の第六弾。【「BOOK」データベースの商品解説】
吉宗の寵姫・竹姫の代参の警固を無事果たした水城聡四郎。しかし、竹姫に対して、大奥で陰湿な罠がまたも仕掛けられる。一方、御広敷伊賀者の元組頭・藤川義右衛門は、新たな展開を仕掛けるため「大物」を巻き込むことに…。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
とにかく面白い!
2016/01/21 21:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ませう - この投稿者のレビュー一覧を見る
いつも爽快な上田さんの戦闘シーン、奮闘する主人公、聡四郎と妻、紅の愛情溢れる丁々発止のやり取りなど見所が満載です。
紙の本
大奥での試練をどのように克服するか
2014/10/26 21:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大奥に仕える役人の頭である御広敷用人シリーズである。早くも六作目となる。主人公は御広敷用人である水城聡四郎である。水城は以前、御広敷用人の前に勘定吟味役として活躍したシリーズがあった。役替わりで再登場とは上田のシリーズとしては珍しい。毎回毎回せっかく作った舞台装置を壊すのはもったいないというわけであろうか。
大奥は将軍御台の全般を承る役所である。しかし、本書では将軍吉宗に正室はいない。ということは大奥の主人は不在という異常事態である。そのために、大奥では六代将軍家宣の正室天英院と七代将軍家綱の生母、月光院の暗闘となっていた。
ここにさらに吉宗の愛妾である竹姫が加わり、江戸城内外で暗殺未遂事件が数回起きている。暗殺の対象は御広敷用人である水城聡四郎である。主人公がそう簡単に暗殺されてしまっては話にならないので、水城は相当の使い手ということになっている。
登城、下城の際に伊賀者に襲われることもしばしばである。伊賀者は上田の小説でよく登場するが、言わば身分の低い幕府の使用人である。旗本、御家人の格を得ようと必死で働くが、なかなか望み通りにはならない。将軍の後継争いや派閥の暗闘など、闇で活躍するわけであるが、他の武士とは比較にならない高度な身体的な能力を身に付けている割には評価されていない。
上田はこの伊賀者の置かれた厳しい境遇に光を当てることが多いようだ。一方で、若年寄、老中や大老などのいわゆる官僚の地位とその能力には重きを置いていないように読める。主人公の水城はこれからその幕閣の地位に登ろうとしている若手の官僚である。
御広敷用人は大奥に仕える官僚である。この用人が大奥での暗闘をどうさばくかで今後の地位が決まってこよう。上田の作品の中で、役替わりで再登場するのはこの水城しかいない。大河ドラマのように水城を江戸城での出世物語の主人公にするのも今までなかったことなので面白いかもしれない。