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「水族館」革命 世界初!深海水族館のつくり方 (宝島社新書)
著者 石垣 幸二 (著)
「深海」をテーマにした沼津港深海水族館の開館の裏には、ビジネスにも通じる発想法があった。石垣館長が取り組んだ、深海生物の展示と理想の水族館づくり、常識を打ち破る発想の軌跡...
「水族館」革命 世界初!深海水族館のつくり方 (宝島社新書)
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商品説明
「深海」をテーマにした沼津港深海水族館の開館の裏には、ビジネスにも通じる発想法があった。石垣館長が取り組んだ、深海生物の展示と理想の水族館づくり、常識を打ち破る発想の軌跡を描く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
石垣 幸二
- 略歴
- 〈石垣幸二〉1967年静岡県生まれ。有限会社ブルーコーナーを設立。2011年に沼津港深海水族館シーラカンス・ミュージアムの館長に就任。著書に「深海生物」がある。
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これならメディア受けするでしょう
2017/02/13 20:34
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投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず、動物園はパンダが死亡したら大きなニュースになるように、現在展示されている生物がすぐに死んでしまうといったことはないだろう。というよりも、生物にそんな簡単に死なれてしまっては商売として成り立たないと思われる。そしてそれは植物園であっても、水族館であってもそうではないかと想像されるのではなかろうか。本書を読んでいて1番驚いたのは、深海生物が長生きせず、場合によっては数日で死亡してしまう点であった。それでは毎日金をかけて生物を仕入れなければならないわけで、どのようにして採算を取っているのか不思議である。水族館を開くまでの経緯でも、高い生き物を即断で購入したりなど、金をかける場面が多く、その投資をどこで回収しているのが疑問に感じざるを得ないというのが正直な感想である。
上記のように、深海生物は長期飼育が難しいということと、同じ展示を続けては飽きるということから、特別展を含め、頻繁に展示内容が変わっているようである。この点、日本の博物館は常設展よりも特別展を重んじる傾向にあり、これは深海水族館も同様なのだと感じた。もっとも日本の美術館が特別展を重視するのは、貴重な絵画を常設展を中心にできるほどには保有していないためであり、もしもルーブル美術館やオルセー美術館のように、貴重な絵画を豊富に保有していれば、常設展で海外からも多数の人を集められるであろうことから、現在の日本の美術館のような方針にはならないであろう。そしてそれは深海水族館も同様で、もしも長期飼育可能な目玉があれば、常設展を中心に考えるのではなかろうか。そうすれば、もっと低コスト化を進められるのではないかと想像する。
深海水族館といっても、深海生物のみならず、その特徴を際立たせるための見せ方にこだわっていて、そのために浅い海に生息する近隣種の魚を近くに展示したり、場合によっては魚類でない生物を展示したりするなど、上手な説明をすることが深海水族館の重要な要素であるのだと感じた。さらにマニアでない多数の来場者がどうしたら深海生物に興味を持つのだろうかと考えて試行錯誤していく様子が語られているのが良かったと思う。