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- カテゴリ:研究者
- 取扱開始日:2014/07/26
- 出版社: ミヤオビパブリッシング
- サイズ:19cm/234p
- 利用対象:研究者
- ISBN:978-4-86366-986-4
紙の本
熊野信仰の諸相 中世から近世における熊野本願所と修験道
著者 小内 潤治 (著)
古来、人びとは険峻な参詣道をたどる苦行をして熊野をめざし、自己の犯した罪穢れを滅して生まれ清まりを祈った。中世から近世に人びとを引きつけた熊野信仰とは。本願所、修験道、熊...
熊野信仰の諸相 中世から近世における熊野本願所と修験道
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商品説明
古来、人びとは険峻な参詣道をたどる苦行をして熊野をめざし、自己の犯した罪穢れを滅して生まれ清まりを祈った。中世から近世に人びとを引きつけた熊野信仰とは。本願所、修験道、熊野那智参詣曼荼羅等を通しその実相に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- 第一部 熊野信仰の諸相
- 第一章 熊野本願の宗教的活動と機能
- 第二章 熊野三山検校と聖護院在地支配の展開
- 第三章 大乗峯(伊吹山)一宿相論の過程における聖護院門跡の山伏支配
- 第四章 中世修験道における当山派
- 第五章 「熊野那智参詣曼荼羅」に見える補陀落渡海の仏教的他界観
- 第二部 中世における宗教文化の諸相
- 第一章 参詣曼荼羅と参詣文化
- 第二章 院政期国家仏事体系における法勝寺の意義
- 第三章 室町殿と王権
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紙の本
世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」と聖地熊野
2015/03/10 01:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:熊野愛子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本図書は、熊野信仰の諸国への伝播について、
中世において熊野比丘尼が熊野那智参詣曼荼羅(本書冒頭にカラー口絵掲載)、
熊野観心十界図(同じく口絵掲載)の絵解きという宗教行為による勧進活動に表象されるように、
これら熊野三山に関わる熊野信仰が織りなす宗教文化の諸相を日本中世史の立場からまとめあげられています。
「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産に登録された熊野、
院政期における上皇の熊野御幸をはじめ、
平安時代以降、人びとが険峻な参詣道をたどる苦行をして熊野をめざした熊野信仰とは何か。
熊野のもつ神秘性、秘められたロマンにさまざまな思いを巡らし、
歴史のなかで育まれた熊野信仰の織りなす希有の宗教文化の諸相を感じとることができました。
甦りの地、聖地熊野を知り、これから熊野に旅する人にもお薦めです。
第一部では、熊野の本願所と聖護院との関わり、
聖護院門跡による修験道本山派成立の経緯について詳述されているほか、
両界曼荼羅の思想、真言密教、民俗的他界観の融合による新たな仏教的他界観にもとづき「熊野那智参詣曼荼羅」が興味深く考察され、
第二部の「院政期の仏像と文化環境-即状院二十五菩薩坐像と来迎の光景-」では、
平等院阿弥陀堂(鳳凰堂)阿弥陀如来像(定朝作)との作風を比較し、阿弥陀聖衆来迎と地形眺望との関わりについて、
そのほか清水寺参詣曼荼羅、院政期に現在の京都岡崎にあった法勝寺、賀茂祭(葵祭)についての論稿など、
いずれも筆者独自の独創的な視点から論じられ、
宗教文化のみならず美術史学、地域文化-人間文化の交流、地域創造の観点からも示唆に富む内容で、とても有意義な一冊でした。