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紙の本
まさか発達障害だったなんて 「困った人」と呼ばれつづけて (PHP新書)
人の話を聞かない、急に感情的になる、約束を守らない…。最近、ADHDを合併したアスペルガーと診断されたさかもと未明。悩み抜いた本人による幼少期から今日までの独白、病名を下...
まさか発達障害だったなんて 「困った人」と呼ばれつづけて (PHP新書)
まさか発達障害だったなんて
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商品説明
人の話を聞かない、急に感情的になる、約束を守らない…。最近、ADHDを合併したアスペルガーと診断されたさかもと未明。悩み抜いた本人による幼少期から今日までの独白、病名を下した医師の見立てを紙上で再現する。【「TRC MARC」の商品解説】
大人になって発達障害と宣告された本人と、宣告した専門医。もっと早く医者に診せていたら……。▼本人による幼少期から今日までの独白、それを聞いて病名を下した医師の見立てを紙上で再現した本書は、数ある類書とは一線を画す。幼少期からのさまざまなエピソード、診断の経緯、なぜここまで発達障害は見過ごされてきたのか、そして今後の処方箋。当事者2人が、発達障害の真実を語った。▼人の話を聞かない、急に感情的になる、約束を守らない――「変わった子」といじめられて育ち、その原因に気づかないまま職場や家庭の「困った人」に。さかもと氏もそうだった。「甘え」だと家族に否認されてきた彼女は、最近、発達障害の専門医である星野氏と出会い、ADHDを合併したアスペルガーと診断された。悩み抜いた者にとって、それは驚きであり福音だった。▼発達障害は「治せる」。心の病をタブー視する社会の空気を変え、苦しむ人たちの救いとならんことを。【商品解説】
著者紹介
星野 仁彦
- 略歴
- 〈星野仁彦〉1947年福島県生まれ。心療内科医、医学博士。福島学院大学大学院教授、副学長。
〈さかもと未明〉1965年神奈川県生まれ。漫画家、作家。2007年に膠原病と診断され、発達障害だったことも明らかに。
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紙の本
発達障害の本でもあり,家族のありかたについての本でもありそう.
2015/12/31 17:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
医師と患者が,発達障害をそれぞれの立場で語っているのだけれど,患者の側については,子育てや家族について考えさせられるものだった.「血=家族」ではない,という話は,本当によくわかる.親は,存在するだけで暴力的なものだっていう自覚を持たないとなあ.
紙の本
この症例に特に関心がない人であっても興味深く読める
2015/10/01 15:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:arima0831 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ADHDまたは「注意欠陥・多動性障害」と言われる発達障害は、最近かなりいろいろなところで取り上げられて、世間の認知度も高まってきているらしい。本書の作者。星野仁彦氏は精神科の医師なのだが、実はご本人もそれと気づかぬうちに幼少期からこの障害で苦しんでいた人で、現在は第一人者として多くの著作を出している。
彼の過去の著作は、ADHDの症状や症例をわかりやすく解説することに主眼を置いていた。そこをさらに推し進め、本書では漫画家で作家のさかもと未明さんという「一患者」の協力を得て、そのライフストーリーから実際の治療のプロセスまでをドキュメンタリー風に追いかけることで、この障害に興味関心のある人がよりリアルにADHDの実態を感じられるような形になっている。
さかもと未明さんのライフストーリーは切ない。
本人がそれと自覚せぬままに苦しんできた違和感や、父母の抱える問題と彼女に対する虐待に近いような言動、学校でのいじめ、大人になってからの飲酒問題、異性とのかかわり方など、普通であればなかなか赤裸々に公開するのが辛い話ばかりだ。
しかし、辛いながらも大きな波乱に満ちたストーリーでもあり、この症例に特に関心がない人であっても興味深く読めるものなので、多くの人が手に取りやすい良書になったと思う。
本書の面白いところは、そうした一連の辛い話をADHDという症例で裏付けていった、という試みにあると思う。こういう話の場合、必ず当事者を何らかの形で責めたり反省させたりすることになるのだが、そこはスッパリ置いといて何故こうなったかを症例を背景に解説してくれる。だから何がどうなってこうなっていく、というプロセスが良く見えてくる。
これはあくまでも一例であって、他にも様々な形があるはずなのではあるが、表現者として成功している一人の大人の女性が医師が向き合って一冊を出した、という功績は大きいと思う。こうした話で世の人がこの症状に注目し、単なる人格的な不全として自信を失っていた人々が「生き直す」きっかけになるとしたら素晴らしい。
でもないものねだりながら一点だけ。
本書やその他の著作を通してADHDという発達障害を知った結果、本人や家族などが治療したいと考えた時に、どこに行って何をすべきかの指針が欠けているのは残念なところだ。実はこの症例をきちんと治療できるところは少なく、一般の精神科ではやはり満足な対応がしがたいのが現実らしい。だから情報の補足をしたくてもしようがない、という事情はよくわかるのだが。
まずは症状が世間に認知されるのは大事なことであって、そういう意味では貴重な一冊なのは間違いない。だからこそさらに一歩踏み込んで、社会を啓蒙し現状を変えるアプローチが欲しい、と痛切に感じた。