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商品説明
ネット・ウェブ全盛のいまだからこそ、必要とされる新時代の読書法とは? デジタル化にともなう異変やひずみについて考察するとともに、紙の本や雑誌、電子書籍の今後を展望する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
高橋 文夫
- 略歴
- 〈高橋文夫〉一橋大学経済学部卒。日本経済新聞ニューヨーク特派員、日経BP出版センター(現日経BPマーケティング)社長等を歴任。日本記者クラブ、日本出版学会等会員。著書に「雑誌よ、甦れ」など。
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書店員レビュー
アンカー(錨)としての/文化としての本
ジュンク堂書店難波店さん
猛烈なスピードで拡大していくインターネット空間において、情報は無際限に集積していく。世界は、情報によって徹底的に制御され、リアルとヴァーチャルの境目は今や無い。
一方、コミュニケーションツールとしてのデジタルメディアの進化、人間社会への浸透は、人間の生活時間を占拠し、「ネット依存症」を蔓延させている。
情報量の極端な増大は、それらがもはや情報ではなくなるという逆説的結果に至る。最適な情報に速やかにアクセスできるという保証がなくなるからだ。人気による情報のランキングでは追い付かなくなり、検索エンジンはアクセス者自身のデータを解析して最適解を与える「パーソナル化」をはじめた。今や、人によって検索結果は大きく異なる。しかし、それではアクセス者は自分の身の丈にあった情報しか得られず、知らない世界や、自らを変えてくれる情報に出会うことも出来ない。いったい、何のための情報か?
書物とは、そもそも世界に満ち溢れた情報を繋留するものであった。本の重みは、世界大に拡がりあてどなく浮遊する情報たちのアンカー(錨)たらんがため、文字通り、本の「底力」なのだ。
著者はデジタルメディアを「文明」、活字メディアを「文化」と見る。「文明」は汎用性、効率性、画一性を、「文化」は制約性、独自性、個別性を属性に持つ。
かつて「文化」を逃れ何もないところから始まったアメリカ「文明」による「グローバリゼーション」という名の世界支配に向かって、いま本が反撃の狼煙を上げるならば、その引き当ては正しい。