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信長研究の最前線 1 ここまでわかった「革新者」の実像 (歴史新書y)
著者 日本史史料研究会 (編)
信長は、将軍足利義昭を操っていたのか。桶狭間と長篠の戦いの勝因は。信長の流通・都市政策は独自のものか。信長の新たなる人物像に迫るために14のテーマを設定し、最新の研究成果...
信長研究の最前線 1 ここまでわかった「革新者」の実像 (歴史新書y)
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商品説明
信長は、将軍足利義昭を操っていたのか。桶狭間と長篠の戦いの勝因は。信長の流通・都市政策は独自のものか。信長の新たなる人物像に迫るために14のテーマを設定し、最新の研究成果に基づいて、その解明を試みる。【「TRC MARC」の商品解説】
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信長の真実
2015/03/14 10:21
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
「逆説シリーズ」の作家を筆頭に、信長を神のごとく語る評論家たちに、長年辟易としてきました。やっと、等身大の信長に迫る本が出たという印象です。しかも、一次史料にもとづく第一線の研究ですので、自分の思い込みだけで書かれた本と比較すると、説得力が格段に違います。
さて内容ですが、「現在の信長研究の到達点」を14項目のテーマに絞り、3部構成とし、最新の研究成果が披露されています。また、一つのテーマが20ページ弱ですので、読みやすかったです。興味深いテーマばかりですが、例えば以下のように信長の常識を覆す内容となっています。
・朝廷は裁判所としての役割を負い、信長は裁決の実現をはかる等、天皇や朝廷をないがしろにしていたわけではなかった(41ページ)。
・信長と信玄は、将軍義昭を支える有力な戦国大名として協力する関係にあった時期もあった(127ページ)。
・松永久秀・別所長治・荒木村重が信長を見限った理由は、信長の失態続きの人材登用が繰り返される中、家臣や国人に対する面子が潰され、百姓に対する支配が脅かされたことにあった(154ページ)。
・信長の四国外交の変更は、光秀の権力中枢における立場と発言権の喪失、つまり政治生命の喪失に繋がり、光秀は新たな仕官を求めるか謀叛するかの選択に迫られた(168ページ)。
・楽市楽座は、信長独自の政策でも専売特許でもなく、早い事例では信長より18年も前に六角氏が行っていたり、他にも今川・徳川・上杉等も行っている(208ページ)。
・大船の建造も、戦術的効果をもたない「耳目を驚かす」だけの視覚装置にすぎなかった(220ページ)。
・信長の都市政策だけが「先進的」だったわけではない。信長による流通・都市支配の実態は、大阪湾一帯の港湾都市を経済基盤とした、三好氏の支配体制を再編継承したものである(222ページ)。
・信長は無神論者ではなかった(224ページ~)。
とにかく、第一線の研究による信長像と世間が認識する信長像とのギャップの大きさには驚きます。超人ではない信長の実像を教える教育的視点も必要と思いました。本書は、信長ファンはもとより歴史ファンには、是非読んでもらいたい本です。
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信長研究の最前線
2021/01/13 13:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:dzoe - この投稿者のレビュー一覧を見る
織田信長に関する研究内容をまとめた書物です。家臣との関係や、将軍足利義昭との関係、経済政策まで様々な内容にわたっています。2020年の大河ドラマにあわせて読みました。