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紙の本
黒い破壊者 宇宙生命SF傑作選 (創元SF文庫)
著者 A.E.ヴァン・ヴォークト (ほか著),R.F.ヤング (ほか著),中村 融 (編)
深宇宙へ進出した地球人類を待ち受ける、多種多様な宇宙生命。彼らとのコンタクトこそはSFの醍醐味のひとつであり、そこからセンス・オブ・ワンダーが生まれるのだ。そうした作品の...
黒い破壊者 宇宙生命SF傑作選 (創元SF文庫)
狩人よ、故郷に帰れ
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商品説明
深宇宙へ進出した地球人類を待ち受ける、多種多様な宇宙生命。彼らとのコンタクトこそはSFの醍醐味のひとつであり、そこからセンス・オブ・ワンダーが生まれるのだ。そうした作品の中から生物学的な面白さが秀逸な中短編を集成した。本邦初訳作1編、書籍初収録作4編、そして後に『宇宙船ビーグル号の冒険』の第1話となる貴重な原型作品を加えた、ヴァラエティに富む全6編。【「BOOK」データベースの商品解説】
動物と植物の未分化な生命、動植物の共生生命、謎めいた海洋生命…。深宇宙へ進出した人類を待ち受ける、多種多様な宇宙生命とのファーストコンタクト。生物学的な面白さが秀逸な全6編を収録した宇宙生命SFアンソロジー。【「TRC MARC」の商品解説】
宇宙生命はSFの魅力の一つである。地球生命と全く異なる習性やライフサイクルが説得力豊かに描かれることでセンス・オブ・ワンダーが生まれる。本邦初訳1編を含む全6編。【商品解説】
収録作品一覧
狩人よ、故郷に帰れ | リチャード・マッケナ 著 | 9−85 |
---|---|---|
おじいちゃん | ジェイムズ・H.シュミッツ 著 | 87−129 |
キリエ | ポール・アンダースン 著 | 131−154 |
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表題作は必読!
2017/05/15 01:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:AKHT - この投稿者のレビュー一覧を見る
翻訳が良い。標題の「黒い破壊者」しか読んでいませんが、初出稿の翻訳なのでもちろん新訳。これが文章のテンポが素晴らしく、トントン拍子に読み進めるので、ドラマのスリル感がぞんぶんに味わえる仕上がりになっています。
「黒い破壊者」は今でも充分に通用する作品だと感じます。内容はネタバレになるので割愛しますが、SFの「科学的」という側面は味わえないものの、虚構ならではのスリルとスペクタクル感はかなり高く、人類対異星人の戦いを描いた物の中でも屈指の出来だと思います。設定がごくシンプルなことも読後感の良さに効いています。
他作品は読みかけで挫折しました。どれも21世紀にはちょっと物足りない内容で、テーマも今ひとつ乗れませんでした。
私は結果的に表題作を読むためだけに購入したことになりましたが、他の人は他作品も楽しめるかもしれません。シンプルな設定で人類の直面した脅威に対処する過程を楽しみたい方は必読!
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宇宙生命と遭遇した時、人類はどう行動するのか?
2017/05/09 14:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る
深宇宙へ進出した人類が遭遇する、多種多様な宇宙生命。
動物と植物の未分化な生命(マッケナ)
動植物の共生生命(シュミッツ)
テレパシー能力を持つプラズマ生命(アンダーソン)
世界に聳え立つ巨大植物(ヤング)
謎めいた海洋生命(ヴァンヌ)
奸智に長けた猫型生命(ヴァン・ヴォーくト)
アンダーソンの作品を除けば、地球に住む生物と似通ったところがあると思います。
だからこそ、人類が遭遇する未知の生物だけでなく、それを取り巻く自然環境を
生態学の観点から考察されており、その世界に真実味を与えています。
この短編集はあくまで、「宇宙生命」との「ファーストコンタクト」を扱っています。
宇宙生命とそれを取り巻く環境を読み解くだけでは、小説を楽しみ切れたとは言えません。人類が宇宙生命とどのように関わっていくかも重要なポイントだと思います。
人類が宇宙生命とどのように対峙するのかには、次のようなパターンがあるでしょう。
1.宇宙生命に知性があるかどうかを調べる。
2.宇宙生命と共生する。
3.宇宙生命を排除する。
この次の段階として、人類は以下のような行動を起こすかもしれません。
4.宇宙生命が生息していた星を、地球環境にテラフォーミングさせる。
5.宇宙生命と共生するために、人類が自身の身体を改造する(この短編集には、このような作品は収録されていません)
もちろん、このようなパターン以外の例も挙げられるでしょう。
ただ、こういったことについて考えると、より作品を楽しめること間違いなしだと思います。