紙の本
入門書にはしたくない
2017/03/03 23:28
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投稿者:きよし - この投稿者のレビュー一覧を見る
こちらでは好評価が多く、本屋さんで平積みになっていたので買ってみた。
しかし、読み進めると、どうにも違和感がつのり、僕にはあまり良書とはおもえなかった。
この本を読むと、宗教の基礎的なことはカバーでき、概説はわかりやすい。
けれども、中立の立場というより、どちらかというと著者はあまり宗教のことを大切とは考えていないのではないかと思わせる箇所があり、どうにも不愉快である。
僕はべつに、宗教のことはあまり知らないし、だから入門書を読んでみようとしたのだが、宗教とは人によっては人生をかけるような大きなものだと考えている。つまりは崇高なものだということだ。
だから、これを入門書にすると、宗教について最初からやや偏りのある意見をもつことになる気がして、あまり良くないと感じた。
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「宗教講座」というだけあって、本当に広く浅く、という内容です。深く勉強したい方はほかの本も追加で読むべきでしょうけれど、一般向けならこれくらいかなあ。
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キリスト教や仏教、イスラム教といった代表的な宗教の概要と特徴、戒律や儀礼という宗教を構成する要素を「濃い」「薄い」という比喩で解説している。「薄い」宗教は日常や文化の一部となった意識しない宗教で、「濃い」宗教は信仰や修行という積極的な宗教といったところか。軽い口調でややもするとふざけているようなところもあるが、ポイントが明確であり、例え方もうまいのでそれぞれの宗教の違うところ、そして同じところがよく分かった。
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宗教抜きに生きられない現代社会にあっての「真の教養書」。宗教?勘弁して、という反応は、本書で払拭されるだろう。入門とは随分と謙遜したタイトルだ。
宗教を濃い、薄いで論じる観点も、斬新で素晴らしい。前半の本編と後半の資料編の構成、バランスも良い。
・文化としての宗教の持つ「失敗のアーカイブズ」としての役割は大きい。
・(どの宗教も)、自己責任論などよりもよほど深いレベルで、悪の「不運」と「責任」の問題と取り組んでいる。
・ヒンドゥーの本質とカースト制度は、関係がないと解体がすすんだ。
・呪術信仰は馬鹿にされがちだが、実のところ、これは宗教の土台である。
・原始に帰れ式の運動はいつもどこかジレンマを抱えており、いつもどこか神秘的だ。
・おそらくインドでも中国でも、他の多神教社会でも、さらには一神教の社会においてさえ、庶民生活における宗教の実態として重要なのは、年中行事や通過儀礼的な行動パターンの総体なのである。
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高校教科書+αぐらいのレベルなので、「入門」というタイトル通りの新書。
中公新書レーベルから出さなくてもよかったのでは?
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最近、自分の内面と向き合い、人生の幸せを考えるようになった。その中で、信仰の力の大きさに触れ、宗教を学ぼうと考えた。
本書では、宗教の根底をなす真理、儀礼の意味などに関して、現代的な表現でわかりやすく述べられている。
宗教ごとの共通点や相違点に触れ、それぞれの宗教の概説もなされている。
これまで何となく触れたりしてきた宗教的な知識や文化の意味がわかり面白かった。
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20140206読了
宗教に関心があるのだが、別に信じたい訳ではない人に向けて書かれたという、まさしく自分にとっての本だと思った。
読み終わってから気づいたが、同じ著者の本をあと2冊持っており、つくづく自分の関心が偏っていることを痛感。
宗教の知識を得ることが前から好きだったので、ある程度は知っている部分の確認ではあった。ただし、よくわかっていなかった仏教、道教、儒教、ヒンドゥー教、神道などについては非常にためになった。第2章の資料編が、各宗教ごとに上手くまとまってあり、比較しながらそれぞれの違いがあたまに入ってきた。
仏教が、一神教と紙一重と描く様が印象的。とくに日本人の信仰について書かれた部分が注目。明日は信じるのに神は信じない、作法、儀礼とした行動としての宗教など、観念的に考えてしまいがちな宗教の見方を変えてくれた一冊。大上仏教とテーラワーダ仏教の違いがようやく理解できた。
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宗教、と耳にすると、正直身構えてしまう自分がいて、その上、昨今のイスラム国大暴れ報道を見て、いよいよ宗教ってどうなのよ?と思ったりしたけれど、そんなときこそしっかり基礎を知ってみようと思い立ち、読んでみた。
宗教って何だろう?と言う基本を具体的な宗教を例に取りながら、歴史的、地域的、文化的な観点からスッゴくわかりやすく説明した一冊。
著者が最初に示しているとおり書き方が「中立的」なのでこの宗教最高!!とか偏りがなく成り立ちとか特徴とかを淡々と説明されていて、読んでいると素直に読めるのは良かった。ただ途中「おおおそんな事書いちゃって怒られないか?」とか心配になる表現もあった気がするけど。
まず宗教って一概に定義できないって事がよくわかった。もちろん信仰対象があったり教義があったり戒律があったり共通する点はいくつかあるものの基本は自由で様々なのねぇと。あと神と仏の違いとか、信仰には薄い信仰と濃い信仰があるとか。アメリカ人のほとんどは薄い信仰らしい。以前、外人は君の信仰はなんだ?とすぐに聞いてきて、答えられないと一人前に見られない、と聞いた記憶があるけど実際はそんなの大嘘らしい。だよねぇ。
まぁ要するに人間は生きる上で希望が欲しい訳で、その希望としての信仰、ってのが一番ポピュラーなんだなぁと。人間そこまで強くないし、その逃避の先に宗教があるとも言えるかな?
あとは宗教は行動様式でもある、ってのはわかりやすいね。そう考えると日本人は無宗教ってのは違うって話になるよと。まぁ宗教って俺が考えていた以上に自由で適当と言うことがわかった気がする。
宗教はこれ!こんなものだ!って思いこんだりはいけないよ、とかそんな事思いました。
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良書。参考になった。
ユダヤ人=ユダヤ教。ユダヤ教からキリスト教、イスラム教が出てくる。
一通り、宗教が分かる。
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世界のほとんどを占める八大宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教、儒教、道教)について概観できる。日本人は無宗教であると言われているし、自身もそう認めている。しかし、宗教家とそうでない人の垣根は一体どこにあるのだろうか。実は、ガチガチの宗教と思われがちなキリスト教も大きな曖昧さを内包している。
宗教って?仏教って?という方におすすめ。
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タイトルの通り教養として宗教とはなんだろうかと知ってみたくなったので読んだ。
今思うことは、人がより良く生きるための手段が宗教なのだと思う。
宗教によって、一神教、多神教だったり、また信仰、戒律、儀礼が異なっているが、目指すところは、信徒自身の心の安寧なのだと思う。ただし、何を心の安寧とするかは異なるが。
文化、宗教、法律、慣習、習慣、信条、哲学など、このあたりの言葉を区別して説明できるようになると、宗教とは何かを理解できるのだと思った。
宗教は、文化や法律と違って、民族や国を越えて広がっている。
また、宗教は、目的がある。と思う。
今は、そんな理解。
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宗教の入門書。各主要宗教の解説は後半に回し、前半部分では濃い宗教、薄い宗教という信仰の深さの視点で、世界の人々がどのように宗教に付き合っているのかを説明する。後半の各宗説明も含めて非常に参考になった。
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「教養としての宗教」ガイドとして、「広く浅く」世界の宗教について解説。本書では、深い信仰を前提とする「濃い宗教」、文化や共通語彙としての「薄い宗教」という2つの宗教のレベルを提示し、それぞれについて、宗教全体を通ずる概論を行った上で、宗教の仕掛けとして「戒律」と「儀礼」について解説し、最後に、世界の主な宗教として、①ユダヤ教、②キリスト教、③イスラム教、④仏教、⑤ヒンドゥー教、⑥儒教と道教、⑦神道と日本の民族世界について概説している。
まさに「教養」として宗教を概観するのに適した一冊。日本は無宗教といわれるが、東アジア世界はそもそも宗教については「チャンポン型伝統」があり、日本もその延長線上にあるといった著者の指摘はなかなか含蓄があって面白いが、本書は全体的にエッセイ的な論調で、著者の主観的見解が多いような気はした。
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<目次>
序章 なぜ「神」と「仏」が区別されるのか
第1章 薄い宗教① 世界の大伝統
第2章 薄い宗教② 神の物語と悟りの物語
第3章 濃い宗教① 信仰
第4章 濃い宗教② 奇跡と呪術
第5章 宗教の仕掛け① 戒律
第6章 宗教の仕掛け② 儀礼
第7章 宗教の多様性と現代社会
資料編 世界の主な宗教 概説
1 ユダヤ教
2 キリスト教
3 イスラム教
4 仏教
5 ヒンドゥー教
6 儒教と道教
7 神道と日本の民俗的世界
おわりに
<内容>
本当にあっさりと説明している。資料編の仏教の所や儒教の所が役立ちそう。
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題名通り宗教を「教養」「知識」として学ぶには最適な一冊。前半部は信仰としての宗教を「濃い」、共通文化としての宗教を「薄い」と大別して解説。後半部は資料編としての世界の主な宗教の解説で構成されておりそれぞれが広く分かりやすい説明で初心者でも抵抗感なく読める。
また掲載されている宗教や経典の比較表もイメージを掴むのに役立っている。
この著書からもう少し深く学んでいきたい。