紙の本
ドキュメント御嶽山大噴火
2019/03/06 20:09
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投稿者:n - この投稿者のレビュー一覧を見る
火山を登山する際の安全を勉強するための教科書として買いました。災害を通じて自分なりの対処法を探しています。
紙の本
危機管理のために
2015/10/19 12:38
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投稿者:ぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る
「安全で当たり前」と思っている人が多すぎます。
危険な場合でも、他人に対策を押しつけてしまいます。
自分で考え、自分の身を守る習慣をつけるために、読んでほしい本です。
電子書籍
噴石に当たった場合どうなるかも書かれていた
2020/10/22 01:14
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投稿者:朝4時 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数々の証言が臨場感があり読み応えがあった。また、火山の専門家による今後起こりうる災害に関しても書かれていた。噴石の威力がニュースなどで聞いてもいまいちピンと来ていなかったが、怪我の具合がこの本に書かれていて恐ろしいものだなと思った。
この本と同時に、『御嶽山噴火 生還者の証言』(小川さゆり)も買って読みました。こちらの本は、このドキュメントの本で7名の生還者の証言がありましたがその中の1人、登山ガイドである小川さゆりさんがもっと詳しく自らの体験を語った本でした。と同時に同時刻の別の生還者の体験も語られており色んな視点から噴火を体験する小説のように読みやすく参事を追っていけました。
2冊とも読むのが良いと思いました。
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「天災は忘れた頃にやって来る」とはよく言ったもの。しかしここ数年、忘れない、傷が癒えないうちに大規模災害が立て続けに起きている印象がある。東日本大震災以降、神経過敏になっているのだろうか。
御嶽山の噴火災害、実は少し前から火山性微動が観測されていたのだが、それを結果的に兆候と捉えることができなかった。東日本大震災の時も、本震の数日前から津波注意報を含む海底地震が頻発していた。もっとも、自然の世界で規定外の数値が観測されても、それが前兆なのか収束するのかは非常にシビアな判断を求められる。折しも観光シーズン、山への立ち入りを制限し、結果何も起きなかったら観光地としての打撃は大きい。
噴石を浴びて重傷を負った女性の話が胸を打つ。重篤な状況を自ら悟ったのか、声をかけた近くの人に助けを借り、自宅の母親の下へ電話、語った言葉は「お母さんごめんね、今までありがとう-」その後、女性は意識を失ってしまったという。心の傷は、残されたご遺族はもちろん、生き残った方々にも残ってしまう。
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御嶽山が噴火した当初は、マスコミで時々刻々と伝えられる情報に目を奪われた。そして、2ヶ月半の時を経て、あの日に何が起こり、その後どうなったのか、そしてこの災害から何を記憶に留め、何を学ぶべきなのかといった全体像を浮かび上がらせる記録集が出版された。
第1章は、噴火発生から救出までの十日間の記録。
第2章は、生還した登山者達の七つの証言。
第3章は、研究者による科学的考察。
第4章は、救助に当たった関係者の証言。
登山者の証言からは、生きようとする強い意志ととっさの行動、そして運が生還につながったことが分かる。テレビや新聞の報道でも断片的に伝えられてはいたが、極限状態に置かれた中で、皆冷静にお互いに励まし合い、助け合っていたという証言が多いことにも、あらためて心打たれた。
章末に「サバイバーズ・ギルトからの超克」と題して災害リスク心理学の専門家である広瀬弘志氏の報告が置かれている。生死が隣り合わせの状況下で、自分が生き残ったことに対して、罪悪感を感じる人の心理状況について論じている。広瀬氏は、「事故や災害、戦争などからの生還者に見られるサバイバーズ・ギルトは、PTSD(心的外傷ストレス障害)とは区別すべきで、必ずしもすべての人を治療対象にすべきではない」として、「サバイバーズ・ギルトは一種の哀悼の感情なのだと思っています」と語っている。
さらに、サバイバーズ・ギルトを感じている人に接する姿勢について、
「深い悲しみのなかにある人には簡単な慰めの言葉は通じません。まずは、じっくりと話を聞くということが大切です。むしろ、横にいて話を聞いてあげるだけで無理に言葉をかける必要はないと思います。自分の気持ちを吐露するということは、自分をわかってくれる人にだけすることです。もし、あなたがそういう話をされたら、人間同士のつながりがあることが前提になっているわけですから、黙って話を聞いてあげましょう。罪責感を外に向かって吐き出していくという行為は、確実にサバイバーズ・ギルトを抱えた人の心を軽くしていきます。そして、だんだん悲しみが薄れてきたら、これはあなたのせいではなく、天災なんだと。あなたが助かったのは〇〇さんが亡くなったからではないし、あの人が亡くなったのは偶然だと。本当に残念だということをきちんと伝えていくことが大切だと思います」と語る。
この言葉は、さよならの多い人生において、忘れてはならない珠玉の言葉のように感じられた。
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昨年9月27日に起こった戦後最大の火山噴火災害となった御嶽山の噴火。それから3ヵ月以内に、このような貴重な記録が出版されたことに、大いなる敬意を抱く。
本書の構成は以下のとおり。
①発災後の事象や対応の時系列(いわゆるクロノロ)
②被災者の体験談
③科学的解説
④救助現場からの声
このうち①や②(や④)がメインと考えてよく、大変に意義深い。災害対応に携わりうる者としても、大変に意義深く、是非よく読んで考察すべき。
どういう対応があり得るのか(あったのか)、どんな危険があり、何が生死を分けたのか、といったことが生々しく(そして①ではとても淡々と)語られ、これらを感じ取ることで糧に出来る部分が大きい。
(③だけはやや冗長かつ中途半端で、不完全燃焼も否めないが、あるていど、一般論を学べるのは、一種の休憩的でもあるか。ないよりはあってもよいかも、というぐらいの付け加え)
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最善策を講じ自らは助かり、助からなかった登山客を無策と非難し見下す研究者。一方で、同じく最善策を講じ自らは助かったものの、助からなかった登山客を無策と呼べば非難することになるとする登山客。条件がいくつか重なった結果生死を分けたと遠慮がちに述べる・・・、この人間性の差は大きい。
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あんな阿鼻叫喚の地獄みたいな所から九死に一生を得て下界に戻って来られた人たちの話。またそんな方たちを救助するために命がけでお山に登っていった自衛隊や消防団の人たち。まったく頭の下がる思いで読んだ。
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タイトル通り。感情的になることなく、淡々と起こったことを記録している第一章「ドキュメント 御嶽山の十日間」から始まり、「七つの証言」「科学的考察」「救助現場からの報告」の四章で構成されていて、読みごたえあり。何かと言うと犯人探しやスケープゴートを探しがちな報道とは違い、まさに知りたいことをまとめてくれた本だった。生死を分けたのは「運」なんだなー。誰に降りかかるかはわからない。科学的考察の「防災学から考える」で平山教授が書いていた「登山者には登る山の歴史を紐解いてみることをお勧めしたい」はすべての防災に繋がる言葉だなと読み終えてしみじみ感じた。最後にサバイバーズ・ギルトについての対処法まで掲載されていて、感心した。
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御嶽山の噴火の記録.
第一章は噴火から十日後までの記録.第二章は被災者の記録.第三章は信州大学の先生方の科学的な考察.第四章は救助活動にかかわった人たちへのインタビュー.
もちろん中身が濃いのは第二章で,噴火当時の現場が非常に生々しく記録されている.生死を分けるのは,素早い退避行動と運.すごい勢いで火山礫が飛んできて,熱風が吹き荒れる.
この夏は天気があまりよくなくてはたせなかったが,私も御岳に登ろうと計画していた.それだけにひと事とは思えない災害だった.
新書というメディアにそぐわない論文がのっている三章はちょっと蛇足か.
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昨年秋の「御嶽山噴火」にまつわる証言を『様々な方向』から集めた一冊。
『様々な方向から』と強調したのは、いい意味でも悪い意味でも。地学的な目線から見れば「規模の割には多くの目撃者と被害者のいた自然災害」ですがその割にはその災害の詳細は語られない。一方、にわか登山家の端くれとしてその「語りたくない気持ち」も少なからず理解できる。
その中で、あえて語って下さる人からの証言を、記憶の風化しないうちに記録した。それは非常に価値のあることで、そこで語られていることにどこか統一性というか方向性に欠けることもある意味では利点だとも言える。「こうしておけばよかった」という結論がなかった、少なくとも半年やそこらで正解が見いだせるほど簡単な災害ではなかった、それを間接的に証明する一冊だと思う。
この統一感のない一冊を「サバイバーズ・ギルト」に関する項で締めくくったのは、非常に興味深かった。以下、その項からの引用を以て、このレビューを締めくくります。
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死者への罪の意識を抱くというのは、極めて人間的で健全な精神の働きによるものだと思うんです。自分自身との関わりのなかで亡くなった人を悼む気持ちは誰でも持つものです。あのとき、こうしていればと悔やむ気持ちもあるでしょう。それが時間とともにゆっくりと薄れていくのが自然なのではないでしょうか。ギルト=罪という言葉は、ネガティブなイメージがありますが、私はサバイバーズ・ギルトは一種の哀悼の感情なのだと思っています。
-----以上、p.233より引用-----
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御嶽山の噴火を忠実に記録しています。
当日ばかりでなく、
その後の記録もされており、
とても役に立つと思います。
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2014年に発生した御嶽山噴火による災害を時系列、生存者の証言、科学者の視点、救助者の視点から書いたドキュメンタリー
ネパール大地震、キナバル大地震など自然災害による遭難が多い昨今、日本での火山噴火がどのように遭難に繋がったのかを知ることで、身を守る術を考えて生きたい。
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2014年,噴火の年の暮れに出た本。60人を超える犠牲者を出した災害を多くの関係者の言葉で綴る。具体的には,学者による噴火の科学解説,登山者七人の証言,救助の自衛官・警察官・消防官,治療に携わった医師の話。
八丁ダルミで遭難し,仲間6人のうち半数を失った人の,断片的な記憶に基づく証言が印象的だった。そんなものかも知れない。そして静止を分けたのは,運以外の何物でもなかった…。
この本の時点では6人だったが,今も5人の登山者が行方不明という。
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七つの証言の中の
「写真を写したりスマホでメールを打ったり
している暇があったら、一刻も早く避難するべきです」
という言葉がなんか重い。
目の前にある危機に対する現実感を持てないというか、
本当に危険を目の前にしてすぐ動けるのだろうか
と自問自答してしまう。