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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2015/01/16
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社現代新書
  • サイズ:18cm/218p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-06-288299-6

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日本海軍と政治 (講談社現代新書)

著者 手嶋 泰伸 (著)

海軍の太平洋戦争への責任は陸軍に比して軽かったのか? 海軍は「善玉」だったのか? 「不作為の罪」をキーワードに、戦前期日本海軍の「政治責任」を検証する。【「TRC MAR...

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日本海軍と政治 (講談社現代新書)

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商品説明

海軍の太平洋戦争への責任は陸軍に比して軽かったのか? 海軍は「善玉」だったのか? 「不作為の罪」をキーワードに、戦前期日本海軍の「政治責任」を検証する。【「TRC MARC」の商品解説】

海軍の太平洋戦争への責任は陸軍に比して軽かったのか? 明治憲法下において政府・議会と並ぶ国家の主柱であったにもかかわらず、その責任を十分に果たすことのできなかった海軍の「政治責任」を、「不作為の罪」をキーワードに検証する。これまで顧みられることの少なかった「海軍と政治」の問題をはじめて正面から問う問題の書。


なぜ日本は無謀な太平洋戦争に突入してしまったのか? その大きな原因の一つに軍部の暴走を上げる人は多いでしょう。しかしこの問題では、陸軍に比して海軍が批判されることは少ないように思われます。では、本当に海軍の責任は軽かったのでしょうか? 著者の結論は、確かに海軍は陸軍に比べると直接、政治に容喙することは少なかった。しかしそのことをもって戦争突入の責任がなかったとは言えない、というものです。「責任」は、なすべきことがあったのにそれをやらなかった場合にも問われるべきではないでしょうか。いわゆる「不作為の罪」です。海軍の場合、この不作為の面での責任が非常に大きいのです。海軍には、常に陸軍の後塵を拝しているという意識がありました。そのため陸軍に対する対抗意識は非常に強く、予算獲得に際しては常に陸軍と張り合うような行動を取ってきました。戦前日本は、陸の仮想的であるソ連には陸軍が、海の仮想的であるアメリカには海軍が主になって対抗することになっていました。ということは、太平洋戦争が海軍を主とした戦争になることは明らかでした。しかし海軍は、戦争突入の直前まで火中の栗を拾うことをいやがりました。山本五十六だけでなく、対米戦争になれば日本海軍が負けることは上層部にはわかっていました。しかし、海軍には、「負けるので戦争はできません」とは口が裂けても言えませんでした。これまでずっと、対米戦のためと称して陸軍に対抗して予算をぶんどってきたからです。また山本にしても、仮に負けるにせよ、どのように負ければいいのか、終戦に至るプロセスのイメージは全く持っていませんでした。自分の「部署」のメンツを保つために戦争に突入したとさえも言えるのです。現代のお役所が省益の確保に汲汲として国民のことは全く視野に入っていないのと同じ構造だといえるでしょう。本書は、従来、陸軍に比して語られることの少なかった「海軍と政治」の問題を、「不作為の罪」をキーワードにすることによって明らかにするものです。そして、明治憲法下においては政府・議会と並ぶ国家の主柱であったにもかかわらず、その責任を十分に果たすことのできなかった海軍の「政治責任」が、はじめて正面から問われることになるでしょう。【商品解説】

目次

  • 序章 海軍と政治
  • 第一章 創建時の海軍
  • 第二章 政党と海軍
  • 第三章 軍部の政治台頭と海軍
  • 第四章 アジア・太平洋戦争と海軍
  • 終章 近代日本における海軍の政治的役割

著者紹介

手嶋 泰伸

略歴
〈手嶋泰伸〉1983年宮城県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程後期修了。福井工業高等専門学校一般科目教室助教。博士(文学)。専門は日本近代史。著書に「昭和戦時期の海軍と政治」など。

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評価内訳

  • 星 5 (3件)
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  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (1件)

紙の本

海軍は「善玉」?

2016/12/31 02:02

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゴジラ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本は海軍と政治の関わりについて論じたものです。
今までいわれてきた「海軍善玉論」に疑問を呈しているということで、近代日本における海軍を考えるうえで重要な書であると私は思います。

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紙の本

「軍人は政治に容喙せず」

2021/09/21 17:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mt - この投稿者のレビュー一覧を見る

「軍人は政治に容喙せず」というと立派に聞こえるが、その内実は自らの専門分野に閉じこもり、責任回避に努めているだけなのではという見方が印象的。海軍の主観では軍事と政治を分け、理性的に振舞っているつもりでも、実際には「何もしない」ことで事態を悪化させている状況は、時に喜劇的に感じるほど。軍隊といえども一つの官僚組織であり、その第一は省益と予算獲得にあるというのが如実にわかる。対米戦という自らが主役の戦争でも、大局的な見地ではなく、官僚的な思考で動いている様子(特に米内光政に手厳しい)には辛いものがある。

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2015/01/26 20:32

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2015/02/16 19:32

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2015/05/07 05:37

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2020/04/13 17:18

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