「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発売日:2015/01/30
- 出版社: 新潮社
- サイズ:20cm/292p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-10-449104-9
読割 50
紙の本
ソラシド
著者 吉田 篤弘 (著)
ひとたび存在したものは、誰かの中で生きつづける―。拍手もほとんどない中、「ソラシドです」と二人組が現れた。ギターを弾きながら歌う彼女と、ひたすら黙々とダブル・ベースを弾く...
ソラシド
ソラシド
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
ひとたび存在したものは、誰かの中で生きつづける―。拍手もほとんどない中、「ソラシドです」と二人組が現れた。ギターを弾きながら歌う彼女と、ひたすら黙々とダブル・ベースを弾く彼女。二人とも男の子みたいな女の子だった。消えゆくものと、「冬の音楽」をめぐる長編小説―。【「BOOK」データベースの商品解説】
1986年冬、1枚のミニアルバムを録音し、姿を消したデュオ、ソラシド。彼女達の断片をかき集め、俺は紡いでゆく。あの頃と今と音楽のストーリー。『波』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
拍手もほとんどない中、その二人組は登場した。ひとりはギターを弾きながら歌い、もうひとりは黙々とダブル・ベースを弾きつづけた。二人とも男の子みたいな女の子だった。彼女たちの音楽は1986年のあの冬の中にあった――。消えゆくものと、冬の音楽をめぐる長篇小説。【商品解説】
著者紹介
吉田 篤弘
- 略歴
- 〈吉田篤弘〉1962年東京生まれ。小説を執筆するかたわら、クラフト・エヴィング商會名義による著作とデザインの仕事を行っている。著書に「電氣ホテル」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
もしや実話?と思いつつ読む醍醐味...の物語。
2021/03/01 15:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの「ソラシド」は、1986年に人知れず活動していた女性デュオのユニット名。偶然みつけた過去の雑誌をパラパラめくると、<誌面の隅にしがみついていたような小さなコラム>があって、そこに登場するのが、本書のタイトル「ソラシド」という女性デュオだった。そして、主人公の「おれ」=山下が、微かな手がかりだけを頼りに、そのユニット「ソラシド」を探ってゆくというのが本書のメインストーリー。
実は、この主人公のおれが、吉田篤弘さんそのものみたいな印象で、もしやこの話は実話?などと思ったけれど、作家の生きて感じた1986年の空気を、架空の物語に仕立てたというのが、いちばんピッタリくるなと思う。
それほど、語られる86年は、現在語られるステロタイプのバブル時代とはまるで違って慕わしい。
「おれ」は、「ソラシド」が1986年に残した「断片」を掻き集め、後半、その「断片」を使って、ひとつの物語に紡ぐ。そして、その作中の物語が、エンディングでは、26年後の今(=2010年代前半)に緩やかにつながってゆくさまが、感動的である。