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紙の本
火口のふたり (河出文庫)
著者 白石 一文 (著)
結婚式を控えて、従兄の賢治と久しぶりに再会した直子。しかし彼は、かつて快楽のすべてを教わった、直子の初めての男でもあった―。挙式までの五日間、理性と身体に刻まれた記憶の狭...
火口のふたり (河出文庫)
火口のふたり
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商品説明
結婚式を控えて、従兄の賢治と久しぶりに再会した直子。しかし彼は、かつて快楽のすべてを教わった、直子の初めての男でもあった―。挙式までの五日間、理性と身体に刻まれた記憶の狭間で、ふたたび過去へと戻っていくふたり。出口の見えない、いとこ同士の行きつく先は?恋愛小説の名手・白石一文が描く、極限の愛。【「BOOK」データベースの商品解説】
「私、賢ちゃんの身体をしょっちゅう思い出してたよ」 挙式までの5日間、抗いがたい欲情に身を任せる、いとこ同士の賢治と直子。出口の見えない、男と女の行き着く先は? 不確実な世界の、極限の愛と官能を描く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
白石 一文
- 略歴
- 1958年福岡県生れ。文藝春秋勤務を経て、2000年『一瞬の光』でデビュー。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞、10年『ほかならぬ人へ』で直木賞受賞。近著に『翼』『幻影の星』。
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紙の本
人はいかに生きるか!この疑問を徹底的に追及した作品です。
2016/11/02 10:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、白石一文氏の比較的新しい作品です。内容は、結婚を控えた従妹の直子と主人公の賢治は久しぶりに再会します。そこで、二人は昔のように、挙式までの5日間、婚約者が出張に出ているのをよいことに、体を重ねあいます。読者からの感想として、「これは近親相姦のエロ小説だ」という旨の意見が結構あるようです。しかし、私は、この主人公の境遇、従妹の直子の置かれた立場などを考えると、これは表面的ではない、背後に深い意味があると思えてなりません。それは、「人は如何にして生きるのか」という問いではないでしょうか。意見が大きく分かれる作品ではありますが、ぜひともご一読いただき、自ら確かめていただきたいと思います。
電子書籍
破滅的な愛の行方
2022/05/06 07:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
いとこ同士という背徳的な関係と、日本の国土の不確かさが上手くマッチしていました。いつか終わりが来ることを覚悟の上で、つかの間の快楽を享受するしかないのかもしれません。
紙の本
繊細さはないけれど良かった
2021/02/16 21:52
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
他人と結婚するまでの僅かな時間を惜しむように元恋人同士が、寝る間も惜しんで好きなものを作っては食べ、あてもなく出掛けて、セックスを繰り返す話。やってることはウエットなのに、どこかドライな描写で、性と生に変に意味を持たせようとしてない所は好感が持てる。
終盤で災害をトリガーにしていて、扱ってるトピックの割に展開が雑(に見える)なところが評価が分かれるポイントなんだろうなと思うけど、人ひとり描くのに災害なんて過ぎ去っていくイベントでしかなくて、そういうどこか捨て鉢だけど確かな虚無感と生の実感とがない交ぜになった感じが心地良いのかな。。
電子書籍
あの震災のあと……
2021/01/28 16:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
というリアル感は、あるのだけど、男性のポリシーのない性格も、結婚式数日前の女性のあまりにも身勝手な行為にも、とてもではないが、納得できなかった。純愛なんて呼べないと思うし……。あと味の悪さだけ……。