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商品説明
資源をめぐる太平洋戦争に敗れた反省から、戦後、日本は原子力の導入へと邁進する。同じ頃、大阪の商業地区に生まれた男は、東工大で原子力を専攻し、日本最大の電力会社に就職する。そこで彼を待ち受けていたのは、無限の原子力エネルギーという理想ではなく、トラブル続きの現場、コストカットの嵐が吹き荒れる本社、原子力という蜜に群がる政治家、官僚、ゼネコンと裏社会だった。“夢の平和エネルギー”の曙から黄昏までを駆け抜けた「運命の男」の生涯。【「BOOK」データベースの商品解説】
東工大で原子力を専攻し、日本最大の電力会社に就職した富士祥夫を待ち受けていたのは、トラブル続きの現場、原子力という蜜に群がる政治家、官僚、ゼネコンと裏社会だった…。『週刊朝日』連載を加筆・修正。【「TRC MARC」の商品解説】
【文学/日本文学小説】3.11運命の日、一歩も退かずメルトダウンの危機と対峙した首都電力奥羽第一原発・富士祥夫所長。巨大組織の社員として日本の原発黎明期に志をもって原子力とともに歩み、見届けたひとりの男の生涯。好評「週刊朝日」連載、待望の刊行。【商品解説】
2011年3月15日早朝、奥羽第一原発・免震重要棟の緊急時対策本部で、本部長(平常時は所長)の富士祥夫は、苦渋の末、必要最少人員を残して一時退避の命令を発した。ホワイトボードに書き込まれてゆく現場に残る熟練社員たち約70人の名前を見ながら、(これが、俺と一緒に死んでくれる奴らの名前か……)と心の中で思った。
思考は緻密で心根は繊細だが、明るく豪放磊落にふるまう――それが大阪・瓦屋町の小学生時代から変わらぬ富士祥夫の流儀だった。
?真の愛国心とは何か。突きつめていえば、国家の一大事のときに、身を挺して国を守れるか、守ろうと努力できるかということではないだろうか。?
ミナミに近い松屋町筋の商店街で生まれ育った少年は、かつて大阪教育大学附属中学校の卒業文集にこう記していた。志を抱いて東京工業大学に進み、ボートで心身を鍛え、原子力を専攻する。古今東西の文学から政治、経済、歴史、宗教に至る書物に通じ、タバコと競馬と麻雀をこよなく愛する男は、大学の先輩に惚れ込まれ、巨大企業・首都電力に入社する――。
巨大企業・首都電力で富士祥夫は福島の原発と本店を往復しながら、上司や役所にも物怖じしない正義感とユーモアで存在感を発揮し、やがて執行役員・奥羽第一原発所長へと出世の駒を進める。そして運命の2011年3月11日、巨大地震と大津波が奥羽第一原発を襲った――。「いいか、これから俺が一芝居打つ。だけど、海水注入は絶対に止めるな」、「限界なんていうなよ。俺たちがやらないと、誰もやる人間がいないんだぞ」、3つの原子炉がメルトダウンを始め、東日本壊滅の危機が迫る中、富士は涙をこらえて部下たちを叱咤した――。未曾有の事態である全電源喪失と対峙した一人の男の生涯を軸に、日本の原発の発展史、政・官・電力の癒着、過去の原発事故の実態や制度の問題点、原発技術者たちの想い、3・11事故の現場などを重ね合わせた、『週刊朝日』連載時から話題を呼んだ力作ノンフィクション・ノベル、堂々の刊行。【本の内容】
著者紹介
黒木 亮
- 略歴
- 〈黒木亮〉1957年北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社勤務を経て作家。著書に「トップ・レフト」「鉄のあけぼの」「法服の王国」など。
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