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伊藤計劃トリビュート 1 (ハヤカワ文庫 JA)
伊藤計劃が2009年にこの世を去ってから早くも6年。彼が『虐殺器官』『ハーモニー』などで残した鮮烈なヴィジョンは、いまや数多くの作家によって継承・凌駕されようとしている。...
伊藤計劃トリビュート 1 (ハヤカワ文庫 JA)
伊藤計劃トリビュート
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商品説明
伊藤計劃が2009年にこの世を去ってから早くも6年。彼が『虐殺器官』『ハーモニー』などで残した鮮烈なヴィジョンは、いまや数多くの作家によって継承・凌駕されようとしている。伊藤計劃と同世代の長谷敏司、藤井太洋から、まさにその影響を受けた20代の新鋭たる柴田勝家、吉上亮まで、8作家による超巨大書き下ろしアンソロジー。【「BOOK」データベースの商品解説】
2009年にこの世を去った伊藤計劃が「虐殺器官」などで残した鮮烈なヴィジョンは、いまや数多くの作家によって継承・凌駕されようとしている。長谷敏司、藤井太洋など日本SFの最先鋭8作家によるオリジナルアンソロジー。【「TRC MARC」の商品解説】
早川書房編集部・編 王城夕紀、柴田勝家、仁木稔、長谷敏司、藤井太洋、伏見完、吉上亮──現代日本SFの中核から新鋭まで全7作の中篇を収録する。 【商品解説】
収録作品一覧
公正的戦闘規範 | 藤井太洋 著 | 11−94 |
---|---|---|
仮想の在処 | 伏見完 著 | 95−140 |
南十字星 | 柴田勝家 著 | 141−211 |
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伊藤計劃の魂を感じました
2015/09/06 02:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
伊藤計劃イズムを感じさせる短編・中篇8作品を集めた豪華な作品集です。戦争と最先端技術の行く末をドライに描いた「虐殺器官」の雰囲気とか、高度に管理された人間が迎える”個の終末”を描いた「ハーモニー」の雰囲気が継承されているとひしひし感じました。
特に良かった作品は、技術発展と倫理規範の間で生み出された次世代戦争を描いた藤井大洋「公正的戦闘規範」と、AIに管理されたニューヨークの真相を描いた王城夕紀「ノット・ワンダフルワールド」です。前者は「虐殺器官」の作風が出てるし、後者は「ハーモニー」をよりスタイリッシュに変えた作品だと感じました。
取り上げた2作品以外も技術の進歩に伴う、人間の倫理観と死生観と文化の変化が描かれていて、やっぱり伊藤計劃は凄い作家だったなと改めて思いました。他の作家さんが書いた作品群を読んでいても、大学生の時に電車の中で読んだ「虐殺器官」や「ハーモニー」の読後感が甦ってきたりして何とも言えない気持ちになりました。
あの時の衝撃を思い起こさせてくれる、とまでは言いませんが伊藤計劃イズムは死んでないなと素直に思えました。
紙の本
トリビュートという意味
2015/09/29 12:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゐづみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大変粒揃いな作品集で最後まで楽しく読むことができた。ただ、月並みなことを言ってしまうと、収録されている作品の果たしてどれほどが、真に伊藤計劃に捧げられたものであるのか、という疑問が残った。
「公正的~」「ノット~」「フランケン~」の三つは、直截的なトリビュートとして読めたが他は……。大森氏が商業的に伊藤計劃の名前を使うことに対して、彼が物語として語り継がれることを望んでいたが故である、みたいな言い方をしていたのでそこに関しては納得している。
しかし逆に、伊藤計劃の名を冠して他の作家の作品を広めようとするのは少し違う気が。事実、伊藤計劃の名前がなければ読まなかったであろう作品も多く、結果的には面白い作品に出会わせてくれたことに感謝もしているのだが、何か裡に引っかかるものを残してしまう。
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「テクノロジーが人間をどう変えていくか」という問いに真摯に向き合ったオリジナルアンソロジー
2016/12/10 11:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る
「”トリビュート”と銘打ってはいるものの、こちらからしてさせていただいたテーマはただ一つ、
”『テクノロジーが人間をどう変えてくか』という問いを内包したSFであること”です」
このように、このアンソロジーのまえがきに記載されています。
個々の作品もそれに見合った内容になっており、伊藤計劃という作家の世界観を継承しているかどうかははっきりしないと思います。
そのため、このアンソロジーのタイトルを「伊藤計劃トリビュート」にすべきかどうかは最後まで疑問が残りました。
とは言いつつも、「テクノロジーが人間をどう変えていくか」という問いに対して、
7人の作家が全く違う物語で答えを出しており、このアンソロジーの完成度は非常に高いものになっていると思います。
ただ一つ残念なことを挙げるとしたら、このアンソロジーに収録されている1部の作品は別の長編作品の1部であるため、作品によって結末の完成度が異なってしまっていることです。
特に、「南十字星(クロス・デス・スール)」は同じ著者によって書かれた「クロニスタ戦争人類学者」の序盤部分にあたるので、結末を知りたい方はそちらを読まれることをお勧めします。
作品の結末の完成度を別にして、気に入った作品を上げるとしたら、
「未明の晩餐」と「怠惰の大罪」になります。
前者は料理、後者は麻薬犯罪者とSFをからめた作品であり、
このようなSF小説はあまり見たことがありません(自分が知らないだけかもしれませんが)。
今までに読んだことのないSF小説をお読みになりたい方には、この2作品が特におすすめです。
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その道の解釈はいくつもある
2023/04/27 20:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マーブル - この投稿者のレビュー一覧を見る
伊藤計劃が歩んだ道。半ばまで歩み、その歩みを止めた道。 その道の先をまっすぐに歩もうとした者。 その道の意味を考え、自分なりに消化し別な道を往く者。 その道の形を真似、自分のスタイルとした者。 一本の道に見えて、その道の解釈はいくつもあり、 消化の結果生まれたものは似ていたり、似ていなかったり。 真似たつもりでも、吐き出される答は違ってくる。 短すぎる生で、後の者に深い影響を残した作家伊藤計劃。そのトリビュート。 テーマは「テクノロジーが人間をどう変えていくか」。