紙の本
資本主義と田植え
2016/07/06 16:08
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投稿者:ヒロキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
資本主義と資本家の関係について著した本。
紙の本
半農半Xではない
2020/09/02 19:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ほとんど積読 - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎日、1時間だけの農業(コメづくり)で一人の食料を確保しようという試み。無農薬薬とかいうハードルも設けたりしないところは共感できる。村の共同体に溶け込むことが第一だ。
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資本主義から半分降りるための新たなサバイバル思想! 米さえ作ればどんなプレッシャーからも逃げられる。朝日新聞の名物記者が、思いがけずみつけた会社に頼らない生き方を軽快に描く。
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さすが新聞社でずっと働いてきただけあって、文章がうまい。常に明るさを忘れていないかんじ。著者は、ただ田舎へ移住して農業生活をしているわけでは決してない。ライターという仕事を続けるために、自分の生活する範囲の食糧を自給しようという狙いである、という話が何度も出てくる。結果的に、めっちゃしあわせそうな生活してるように見えるけど、どうなんやろ。おいしい資本主義って、おいしいとこ取りをする資本主義なのね。書いてみたら、ちょっとわけわからんけど。
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新聞記者が記者の仕事をしながら自分が食べるもの(米)を作りながら生活できるかを実践した内容をまとめた1冊。田んぼを借りるところから収穫までの過程をリアルに記載されており、とても興味深い。生きる中でコミュニティーの重要性が伝わってきて、資本主義に一石を投じている。
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タイトルに惹きつけられて手に取った。
目次をざっと見て、読むことにした。
都会っ子であり、会社員である著者が、オルタナ農夫を目指す話。
ライターという仕事に軸足を置いて、自身の兵糧としての米を作る農夫である。そこには、明確なルールがあって米作りに割ける時間は、出勤前の1時間。
兵糧があるということは、実はすごい強みである。
著者は、ライターとして食うために書きたくもないことを書くのを是としない。確かに本物のプロである。
しかし、一般人はそうも言っていられない。嫌なことも引き受けなければ、生活していけないからだ。
けれど、それは今まで私たちが刷り込まれた考え方ではないか。実は、食料を調達でき、尚且つ地方の土地の安いところに住めば、そんなにお金は使わないのではないか。とすると、むだに労働力を搾取されずに生活することもできる。
私自身、自分の食料を自分で作るのには大賛成だし、そうでありたいと思う。
著者の米作りに悪戦苦闘している姿は、一見滑稽なようにも思えるが、本当に滑稽なのは、資本主義に毒されて自身の人生を搾取され、自身も財を消費することではないだろうか。
本書に出てくる著者の師匠は、消費を当たり前とする人々ならどこかで買って済ませてしまうものも、手作りする。それが正しい姿だと思う。
地方の人々の方が、地に足がついていて、豊かだなとここでも感じた。
本書は、楽しく、満足のいく生き方をしたければ、こんなやり方もあるよという著者の一つの提案である。
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オルタナティブ農家という新しい提案。
兼業農家でもなく、もちろん専業農家でもない。
好きなことをして生きていくために、生きていくために必要な米を自分で作る。
「会社にしがみついていなければ生きていけない」という思い込みからの脱却。
著者のように、実際に行動に移すまでとはいかなくても、頭の片隅に「死ぬほど辛ければこういう生き方もありなんだな~」とメモしておきたい。
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2019310 独特の人生観から始まった米作りの記録。読んで何とかなるんだと思わせる文章が良い。真剣に物事に取り組む事に衒いがない人とわかる。この本を読んで何か行動を起こす人が増えると世の中も変わって行くのではないかと思った。
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ご自身をライターとおっしゃっているのだが、どう考えても朝日新聞の社員であり、その立場だからこそ人脈や信用で田んぼを借りたり師匠ができたりしているとしか思えない。ご自身をライターという度にモヤモヤするのだけど、実際行っている農作業は本当に素晴らしくて、面白い。実際に手を動かす人の尊さと、ライターと語ることのモヤモヤを行ったり来たりする。
翌年の農作業の様子も読んでみたい。経済や社会に対する指摘は全くその通りなのだろう。オレの本家の本家も農家なので、頼めば教えてもらえたり、農地を貸してもらえるかもしれないけど、なかなか片手間でやれる気がしない。しかし片手間でこそ意味があるとこの本では言っており、素晴らしい提案だ。
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朝日の連載が面白かったから、そこに追加した本かと思ったのに全然違う!Σ(゚Д゚)書き方変えてるのか、さすがプロ。でもなんつーか、新聞の方は緩〜い感じが良かったけど、本の方は力入り過ぎているような?結局熱くなっちゃうんだろうなあ。やりたいことは譲りたくないから、食い扶持は別に稼いでおく手段は、ジギーの人と同じでいいと思う。二足も三足も草鞋履いとけって、これからはそうじゃなきゃ辛いよね。でももうちょっと笑える部分も入れておいてほしかったな〜、面白かったから('・ω・')
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著者の立ち位置がよくわかる本。
見た目、半農半Xだと思っていたけど、別に所謂エコに生きたいというスタンスではないことがよくわかる。農作業の厳しさも描写されており、農作業の大変さもよく分かる。
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書き方が好き。
資本主義による繁栄は、持つ国々が持たざる辺境の国々から搾取することを通して、持つ国々のみが享受しており、限界が近い。また、価値交換が金銭による市場を通したものに限定されている価値観の中で、資本家が労働者兼消費者を搾取する構造に基づいている。これが、筆者の現代に対する理解。
そんななかで、朝日新聞で本社やニューヨーク勤務の経歴を持つ筆者が、ちょっとした妄想とひねくれから諫早に飛ばされることになり、朝一時間だけ農業をすることで、自分の食い扶持を確保しようとするお話。
今まで読んできた、移住x農業系の本は、やたら”有機”、”自然”、”手作り”にこだわっていてハードル高そうな印象を受けていたが、今回は自分の好きな仕事をするために食い扶持を確保する(25mプールくらいの水田で男一人が食っていける白米を作る)という目的がはっきりしているので、余計なこだわりがなかった。私も、衣食住に困らないことがある程度保証される環境が作れれば、もっと人生の選択肢が増えるような気がしているので、とにくあく食い扶持確保するための地方移住X農業という考え方には共感できた。
そんな筆者が、なんとか見つけた師匠が理想的だった。やって見せ、少し言って聞かせて、させてみる人。させてみたら、本当に危険なとき以外は口を出さない。やっぱり教育はこの方法が一番。
田舎暮らしになじんでいくといろんな人との繋がりができてきた筆者。そんな中で、贈与経済の大きさを知る。野菜が取れれば、わかちあう。酒ができれば、わかちあう。野菜なんて育てていたら、自分ひとりで食べきるなんて無理。だから自然と交換し合う。GDPにあらわれない価値。それで暮らしをつなげると、都市の価値観にとらわれずに生きていくことができる。
将来、地方都市は消滅するという話が出ているが、それは自治体の話。また、インフラも数十年後には行き届かなくなる。すでに投資済みなのだから、行き届いている今のインフラを最大限使い倒そう。
スティーブン・キングは、言葉の引き出しをできるだけ持っておくことが、小説家の大事なことだと言っていた。できる大工が、整理された道具をつねに持ち歩くのと同様に。これを見て、エンジニアも、知識とビジネスに関する引き出しをたくさん持たないといけない。
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朝日新聞本社から僻地へ異動を希望した著者。オルタナ農夫になるのだ、と、思い付きのような、でもずっと考えていたような、そんな気持ちで諫早支局長になる。もともとライター稼業もやっていて、だから社の中では浮いていたのだとか。
たとえば「ユニクロ親玉のねごと」とか「ふやけた肥満脳、ホリエモン」とか「正体はばれてるぜ(藻谷浩介について)」などの、おいおいそんなこと言っていいのかよ朝日の記者が、と思うのだけど、ここではオルタナティブであって朝日新聞など関係ない、のだ、多分。
著者は困ったこと、問題があったら、問題を問題でなくしてしまえ、「ばっくれる」のだ、という。この時点でいろいろな批判からも無敵になる。
で、諫早へ行って、記者とライターをやりながら、毎朝一時間農夫をやって自分の食う米を作る、というお話だ。
とはいえ、スローライフ、ロハス、シフトダウン、里山資本主義、半農半X、農本主義、なんていうスローガンにもつばを吐く、というか、そこまで真剣じゃない、という。ちょっと外れる。まじめな人に言わせると、軟弱でヘタレ、という。
ああ、これはまさに僕のスタンスではないか。農業だけがすべて正しい、農業が人類を救う、なんてことはないだろうけど、少しは救うかもしれない。田舎で米をつくるのだって楽じゃない。水争いは現代にもある、ということもまざまざと見て驚いた。
けれど、楽しいって。いいなあ。過激でありながらテキトーで、素敵な本です。
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最初とてもクセがあるなと思った作者だったが、だんだんと親近感が湧いてきて、楽しく読み上げることができました。
渋谷生まれの渋谷育ちである作者が、農業をしながら感じ取ったことが、現代の社会問題を再認識して、過剰な資本主義社会での生き方について考えさせられる、そんな展開がなかなか斬新だった。
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猟師に導くオルタナ農夫、ようやく読みました。
アウトローで毒舌を吐いているようで、難しい環境に(物理的にも精神的にも)順応できることが素晴らしい!
志がある人は強い。
自分がやりたいこと、好きなことのために行動できるのだ。
ただ、そこまで貫きたいものが見つからない人間も多いのだ。