新編森昭著作集 8巻セット

　戦後教育学を代表する記念碑的労作『教育人間学』を著すなどの偉大な業績を残した京都学派出身の教育学者森昭（もりあきら）の理論展開をたどり易くした新編集の復刻版著作集！

　本著作集は、現在絶版になっている黎明書房版『森昭著作集』全6巻（昭和52～53年版）の本文頁を基にして、その後の森昭研究の成果を踏まえて未収録の著作を加え、新たに編集した復刻版の著作集である。

　新たに加えた著作は、第2巻に『教育とは何か―民族の危機に立ちて』『ドイツ教育の示唆するもの』を、第7巻に『改訂　現代教育学言論』『現代教育思潮（抄録）』と『人間のための教育―幼児』の「序　ヴァレリー＝安紀への手紙」、第6巻に「田邊先生の書簡から」（『田邊元全集』月報掲載）である。第8巻巻末には田中毎実（武庫川女子大学教授・京都大学名誉教授）による解題と、年譜・研究実績目録（佐藤享作成）を付している。

　●各巻主要目次　（1巻～3巻のみ）
第１巻　教育理想の哲学的探求／教育哲学序論
『教育理想の哲学的探求』
序　第一章　過去の日本と今日の教育　第二章　教育の主体的問題　第三章　現代の歴史的社会的現実と精神的状況’第四章　世界観と教育　第五章　政治と教育　第六章　教育理想の探求的自覚
『教育哲学序論―教育哲学への限界状況』
緒論　『教育の学』への懐疑　第一章　学問としての教育学　第二章　「教育学」の成立と発展－その社会的思想的背景　第三章「教育学」と「教育科学」との分化的発展－その社会的思想的背景　第四章　教育哲学への限界状況　第五章　世界観と教育哲学　あとがき

第２巻　教育とは何か／ドイツ教育の示唆するもの
『教育とは何か―民族の危機に立ちて』
はしがき　序章　教育の本質へ具体的に迫るために　第一章　教育の本質を正しくつかむために　第二章　大問の成長―その見方・考え方　第三章　社会と人格の生成－その見方・考え方　第四章　現代の教育を如何に考えかつ行うか
『ドイツ教育の示唆するもの』
序　第一部　外国旅行と自己認識／外国の教育思想の受容について／現代ドイツの学校制度／戦後のドイツ教育界の自己反省／西ドイツの社会科教育の問題点／戦後ドイツの歴史教育　他　第二部　国際理解の三段階／西ドイツの地歴の教師と語る／国際幼児教育研究集会に出席して／スエーデン印象記ノデンマークにて／レジスタンスから協力ヘノドイツ人の日本観／日本民族と世界　他

第３巻　経験主義の教育原理
『経験主義の教育原理』
第一章　経験主義の哲学と教育　第二章　プラグマティズムの本質と諸相　第三章　教育の人間学的基礎　第四章　教育の社会的条件　第五章　新しい経験の哲学　第六章　教育の経験論的基礎　第七章　教育における目的と手段　第八章　教育における方法と素材　第九章　教育の基本的課程　第一〇章　道徳と芸術と価値　補説　経験主義の教育原理の問題点【商品解説】