紙の本
たしかに優しくない
2016/05/01 00:00
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投稿者:まる - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みながら、まさにそのとおりと、膝に手をうちながら読み進んだ。
残念ながら二人の言うとおり。
優しさを置き忘れた一人の日本人としてこれからを考える契機としたい。
紙の本
意地悪の正体
2016/07/30 16:43
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投稿者:こけさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
意地悪の正体を、国民性の歴史から取り上げた作品。なぜそのような考え方が幅を利かすのかはこの本を読んで欲しいが、経済の在り方と心性との関係を明確に解き明かしている。対談者二人の個人的な履歴や過去からも、示唆に富んだことか書かれてあって、お得な本です。
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安倍晋三とか橋本徹とか、なんかうさん臭くて好きになれなかった。本書を読んでおよそその理由がわかった。昨日と今日と違うことを言っていても平気なんだ。根拠があいまいなことも、自信をもって大きな声で言ってしまう。そうするとそれが真実のように聞こえてしまう。そういうことを肌で敏感に感じ取っていたのだと思う。自分の中で、でもな、こういうこともあるよな、とか思ってしまうと、自信をもってはっきりと人を説得することができない。気が弱いというのか、正直というのか、それを誠実と言っていいのかなあ、などと考えながら、でも、それって、悪いことではないよなあ、なんて思いながら本書を読んだ。「正直・親切・愉快」な日本を取り戻す。と帯にはある。愉快という部分がもう少しなんとかなればいいなあ、今年はそういう年にしようと思う。
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福島みずほさんが、内田樹さんにインタビューを申し込み、何度かの議論を経て活字化したもの。この中でまず本当にと思ったのは、安倍さんや橋下さんは議論が出来ない相手だということである。それは、まともの人なら、人から矛盾をつかれればひるむのに、かれらはまともに議論をする気がないから、持論をひたする言いまくるか恫喝するかだという点である。二人の言動を見ているとまったくそのとおりだと思う。本書は、本来なら弱い者同士が助け合わなければやっていけなくなっているのに、悪い人をたたくのではなく、弱い人間を叩いて平気な顔をしている人たちが増えていることを問題にする。それは、たとえば内田さんが講演のついでにおいしいものを食べたと書いただけでも批判するという心の狭さである。そんな世の中ではあるが、シールズの若者のように、一筋の光明は差していると二人は言う。それはこの2016年の参議院選でわかるだろう。
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安倍晋三、橋下徹に代表される政治家の資質の変化。それは日本社会の縮図ともいえる。出自は異なるけれども共通しているのは外に「敵」をつくり徹底して攻撃すること。それが一部の人間の熱狂的な支持を生みやすい「敵」であればいとも簡単に支持を取りつけることができる。彼らの政策に対する支持は低いのに、支持率が高いという不思議な現象は、この攻撃的な言動に「よく言ってくれた」「本音を言ってくれて嬉しい」などと感じる人が少なくないからだろう。また彼らは平気で前言を翻す。首尾一貫することに価値を認めていないから、それを元に議論するつもりがない。今まではこういう人間は「信用できない」という一言で切り捨てられたはずなのだが…。日本社会がもう「議論して異なる意見を摺り合わせていく」という面倒な作業を求めなくなっているのかもしれない。それはとりもなおさず民主主義の否定となっていくのだけれど。本書を読むとますますそんな不安が募る。その先に希望は見えるのだろうか…。
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考えることは本当に大切です
考え続けることはもっと大切です
そうだよなぁ と 思うこと
その通り! と 思うこと
そこはちょっと違うぞ と 思うこと
それもこれも
みんなひっくるめて
考え続けること を 今だからこそ
続けていきたい
「疑って かかる」の効用を
改めて 思いました
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政界、政策について断言されている箇所などは、素直にすべてを事実として信じてよいのかという気持ちにもなるが、昨今の政治の「決め方」にはやはり問題があると思う。
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タイトルに惹かれて読んだのですが、この本は最近の日本の世間の風潮を分析して方向性を導く本ではなく、福島さんが「安倍さんはこんなに話が通じない人なんですが、私は国会では頑張ってます」と支持者の方に伝えるのが目的の本なのかな、と感じました。
という訳で、途中からは「伝統的な気質のリベラルの人の考え方ってこんなんなのか」を理解するためのツールとして何とか読了。
右寄りでも左寄りでもないつもりですが、何の心の準備もなく読むと、伝統的なリベラルの方が保守に向ける言葉が意外なまでにとげとげしいことにビックリします。(読んだこと無いのですが、自民党の政治家の対談本も、同じようにリベラルに対して綺麗でない物言いをするのでしょうか…)
企業に関する認識の低さも気になりました。安倍さんの自民党を株式会社に例えて頂くのは構わないのですが、どうもガバナンスが効いていない例として「(CEOが)従業員の意向も取締役会の意向も聞かない」とおっしゃっていて、そんな株式会社が一般的だとすれば昨今のコーポレートガバナンスの流れに大逆行してるなぁ、と思いました。
読了するのに結構頑張った本です。ターゲット読者層がたぶん違うので、刺さる人にはばっちり刺さるのでしょう…。
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「反知性主義」がキーワードだろう。「嫌な感じ」をうまく言語化してくれている対談だった。道徳の教科化に対する危惧にも共感。
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タイトルは一般的な社会について書かれているように読めるのですが、中身は政治的なことが多いので、読まれる方は注意が必要でしょう。
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内田先生のいつものお話だったが、何度でも言って欲しい、何度でも聞きたい。
こう言ってはなんだけど、福島さんは全くジャマにならなかった。
「悪は必ず滅びる」「盛者必衰の理」内田先生の予言が1日も早く当たりますように…
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2015年といえば、前年には特定秘密法案が強行採決され、福島みずほさんが敢えて「戦争法案」と呼ぶ安保法制の審議が行われた年。国会は何度も紛糾したが最終的に「かまくら」と言われる状況で9月に強行採決された。
本書が出版されたのはその直後の2015年12月。今読んでも、当時の国会が如何に異常であったか、そして今もそれが続いていること(もしかするともっと酷いこと)がよく分かってうんざりする。
ただ、今年に入ってから「森友学園」での不可解な動きが明らかになり、安倍内閣の手法に疑問を感じる人が出てきた。現段階では全容解明には程遠いが本書には「正直・親切・愉快」な未来のために、ひとりひとりがどうあるべきか?考えるヒントが詰まっているようにも思う。諦めず希望を持って行動する勇気が湧く。
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二年前に上梓された本ではあるが、ここで語られていることは、些かも賞味期限の切れたものとはなってはいない。
それは、日本の政治をめぐる現状を話題にしつつも、その根本にある私たちが忘れてはならないこと、これからも大切にすべきことが語られているからだ。
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内田樹と福島みずほの2015夏の対談。
最後の方で、「民間ではありえない」という考えを国家や自治体の運営に持ち込むことがナンセンスだという話が出てきた。おお、ですよね。
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いつか、そう遠くはない未来の、学校の社会の時間に、
「史上最悪の総理大臣」という説明を受けながら、現首相の名前を暗記している学生が、
「しかしなんで、こんなどう考えてもくるっている選択を、国民は許してたんだろうかね。バカだったんじゃね?ま、とりあえずこーならないように勉強しとこっと。」とか言いながらテスト勉強なんかをしてるんだろうか。
第2次世界大戦のドイツのときみたいだ。
世界史で習っているときは、「なんでこんな人が受け入れられたのか」と疑問に思いながらも事項を暗記していくという。
歴史は繰り返す。そういうけれども、
私の日々生きる糧を稼ぐ行為よりも、明らかに人の生き死にが関わってくるような重要事項を決定する人間が、頭が良く、大綱的に物事をとらえられる人間であるという前提を、裏切らないでほしい。
知性ある人間の行為を、務めあげるくらいの器を見せるオトナであってほしい。
子供じみた言動を、メディアで発信することが、次世代の目に触れさせることが、「それでいいんだ。」というメタメッセージを洗脳のように垂れ流しているという事実を、もっと深刻にとらえてほしい。
私の世代ではもう間に合わないかもしれない。私は貧困をかみしめて死んでいくかもしれない、でも、せめて私たちの次の世代くらいは、新しくよりよく生きられる方向に、少しでも多くの人が目を向けられる環境であってほしい。
私は多くを、望みすぎでしょうか。