小さな君の、腕に抱かれて （新書館ディアプラス文庫）

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

大学の図書館司書の倉科奏一と
学生の志津祐貴

奏一の臆病さと後悔と後ろ向きな状況と
祐貴の精一杯大人びて対峙しようとする姿勢と
恐ろしい執着ぶりが印象的

祐貴の自分に対する執着を
自分がしてしまったことが原因と後悔する気持ちが痛い。
そう意図していなかったとはいえ、
執着を持たせてしまった行動を悔やんで離れようとする気持ち
とはいえ、当時の奏一は自身でさえ「大人」とも言い難く
寂しい子供を見捨てられなかったという点では
責任を取るというべき事柄でもないのだけれど。
祐貴の執着は特殊であろうし。
あれは突然な別れが余計そういう気持ちにさせたのだろうなぁと思っていたところに
小学生女子の奏一に対する怖い行動に
奏一は無意識に小学生をそういう気持ちにさせるものがあるのかと
怖い気持ちになったりした。
無防備なのかなぁ・・・
そこらへんはなんかしっくり心に落ちてこないままなのですけど。

峰崎さんが過去と現在をかき回して去っていったのも
印象的でした。
「さようなら」がとても印象的
そして、にぎやかではありましたが、
実は常識人で過去を引きずっていたんだなぁって。

最後は泣いている子供には勝てない？的になっている気もしないではないですけど。

「もうかなちゃんのそばで死ねるかなって思ったら、言うね」って言葉は
この物語のすべてを語っている気もしました。
（言わないあたりが祐貴のずるさでもあり優しさであるのだろうから）

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投稿者：チキンペット　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

木下けい子先生のイラストだとどうにも手が伸びてしまい、
また試し読み部分ではかなりいい感じの実は昔出会っていたパターンかと思っていたのですが、ちょっと惜しかった。
謎の小学生女子、主人公の過去や葛藤、色々盛込みすぎて、首をひねる部分が多く…

単に好みに合わなかっただけだと思いますが。