「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発売日:2016/04/11
- 出版社: 扶桑社
- サイズ:20cm/247p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-594-07453-1
読割 50
紙の本
ここが私の東京
著者 岡崎 武志 (著)
東京で暮らしはじめた時の高揚と緊張は“私”を初心にかえらせる−。佐藤泰志、出久根達郎、庄野潤三…。古本めぐり40年の著者が、作家たちの原点を辿る。『en‐taxi』連載に...
ここが私の東京
ここが私の東京
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
東京で暮らしはじめた時の高揚と緊張は“私”を初心にかえらせる−。佐藤泰志、出久根達郎、庄野潤三…。古本めぐり40年の著者が、作家たちの原点を辿る。『en‐taxi』連載に書き下ろし等を加えて単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
岡崎 武志
- 略歴
- 〈岡崎武志〉1957年大阪府生まれ。立命館大学卒。ライター、書評家、編集者。新聞、雑誌等で執筆活動を続ける一方、ラジオ番組等でも活躍。著書に「気まぐれ古本さんぽ」「読書の腕前」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
東京はなんて眩いのだろう
2016/10/06 08:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の著者である書評家岡崎武志氏が東京に出てきたのは1990年。
1957年生まれであるから、すでに30歳を過ぎていた。けっして早い「上京」ではない。
そのあたりのことは本書の中の「これが私の東京物語」に詳しく記述されている。
岡崎氏は「上京する理由の何分の一かは、永島慎二描く『フーテン』」に描かれた新宿のシーンだと告白しているが、岡崎氏より十年以上前に「上京」した私も、永島慎二の漫画の影響はあったように思う。
地方の人間にとって、東京は実に時代的であり蠱惑であった。
それは私や岡崎だけではない。
本書の中で描かれる佐藤泰志や開高健、あるいは出久根達郎や庄野潤三、司修、友部正人にとっても同じであったかもしれない。
いや、八王子で生まれた荒井由実(ユーミン)にとっても、東京の灯りはまばゆく輝いていたに違いない。
きっと東京という都市の持つ、永遠の青春性というものだともいえる。
ところで、佐藤泰志である。
岡崎氏は自身も書いているように佐藤が現在のようにブームになる以前から佐藤の作品をしばしば発言してきた。もしかしたら、岡崎氏がいなければ今のような大きなブームになっていなかったかもしれない。
その点では、本書に収められている「佐藤泰志 報われぬ東京」は佐藤泰志小論としても読めるし、青春と東京の残酷性すらうかがえるエッセイといえる。
そういえば、永島慎二の一連の漫画に描かれた東京も、残酷であった。