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紙の本
船に乗れ! 1 合奏と協奏 (小学館文庫)
著者 藤谷治 (著)
音楽一家に育った津島サトルはプロのチェリストを目指していたが、芸高受験に失敗。失意のまま音大附属高校に入学するが、そこで一流の音楽を演奏するため奮闘する同級生たちに出会い...
船に乗れ! 1 合奏と協奏 (小学館文庫)
船に乗れ! I 合奏と協奏
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商品説明
音楽一家に育った津島サトルはプロのチェリストを目指していたが、芸高受験に失敗。失意のまま音大附属高校に入学するが、そこで一流の音楽を演奏するため奮闘する同級生たちに出会い…。全力×熱情の青春音楽小説!【「TRC MARC」の商品解説】
本屋大賞候補の音楽小説三部作、新装文庫化
新生学園大学音楽科の創設者を祖父に持つ津島サトルは、プロのチェリストを目指し、一家の敷いたレールに乗っていたはずだった。しかし芸高に落ち、失意のまま新生学園大学付属高校に入学する。
サトルはそこで一流の音楽を奏でるため奮闘する同級生たちに出会う。フルートを奏でる美少年・伊藤慧とポニーテールの鮎川千佳。そして、見たこともない澄みきった目をしたヴァイオリン奏者、南枝里子。オーケストラの想像以上に過酷な練習は、彼らを戸惑わせる。夏休みのオーケストラ合宿、文化祭、南とピアノの北島先生とのトリオ結成と、一年は慌ただしく過ぎていくが……。
本屋大賞ノミネートの傑作青春音楽小説3部作が、人気漫画家・穂積さんの描き下ろしカバーイラストで新装文庫化!!
【商品解説】
音楽一家に育った津島サトルはプロのチェリストを目指していたが、芸高受験に失敗。失意のまま音大付属高校に入学する。しかし、その先には、想像以上に過酷な試練が待ち受けていた。三部作の第一巻。【本の内容】
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徐々にのめり込んでしまう魅力がすごい!
2018/12/23 14:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tacque - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて頁をめくったときの印象は、
すっごい文字量…。
読み始めて数頁で、「この本、嫌いかも」という印象だったけど、
好きな音楽の、それも奏者側から描いた音大付属高校の生徒の物語という
あまりほかで出会ったことが無い物語なので
正直気合で読み進めてたところ、
いつの間にかのめり込んでしまった!
そして2冊目も早く読みたいという衝動に駆られて
1冊目をあっという間に読破していた。
正直クラシックに興味がないとキツイのかもしれないが、
オケに居たことがある奏者ならすっごい共感できる本!
早く3冊目まで読了したい!!
紙の本
青春の只中で
2016/08/12 23:36
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mino - この投稿者のレビュー一覧を見る
音楽一家に生まれた津島サトルは高慢でむら気で、同級生を下に見た鼻持ちならないこどもであった。
中学一年生になったサトルは祖父の勧めでピアノをやめてチェロ奏者を目指すこととなる。しかし芸高の受験に失敗した彼は、祖父が学長を務める新生学園大学附属高校に入学する。言ってしまえば三流の高校だ。
サトルはそこで最高の音楽を奏でようとする同級生と出会う。
.
フルートを専攻する伊藤慧はマネの「フエを吹く少年」が少し成長したような美少年だ。初めての文化祭で彼は全校生徒(それは大学生から幼稚園児までが含まれる)を魅了し、一躍主役に躍り出る。
その頃サトルはメンデルスゾーンのピアノ・トリオのピアノ奏者を探していた。見たことがないほど美しく澄み切った瞳を持つ南枝里子をヴァイオリン奏者に迎えて。
彼女は音楽家として互いを高め合うライバルであり、同時にサトルの想い人でもあった。
.
高慢であったサトルの心が、次第に音楽と恋という熱情に飲み込まれていく。それはまさに青春の只中の姿だ。
.
船に乗れ!は三部作である。第一部では過ぎ去った青春の輝きに胸が熱くなった。しかし主人公の独白で始まったこの物語の影についてはまだ少しも語られていない。彼らの想いの行く末をぜひ完結編まで見届けたいと思う。
紙の本
<三部作>の定義は?
2019/09/22 02:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
『蜜蜂と遠雷』の流れで、音楽小説を。
これも何年も積みっぱなしにしていたような気が・・・でも奥付を見たら3年ほどだったので逆に驚く。とはいえこれは再文庫化されたもので、最初に本が出たのは2009年、本屋大賞ノミネートは2010年である。約十年、と言われればそんな感じもするし、「えっ、そんなに前なの?」という気もするし。あぁ、時の流れって。
“僕”、津島サトルはチェロ専攻で芸術大学付属高校を受験するも、あえなく失敗し、祖父が創始者である新生音楽大学の付属高校に入学する。受験の失敗は筆記試験のせいで、チェロ奏者としては才能ある、自分は特別な存在だと考えている“僕”にとって三流の音楽高校に進むことは屈辱だったが、そこで様々な人と出会い・・・という話。
ピアノではなく、こっちは弦楽器とオーケストラの話。
しかも天才ばかり出て来た『蜜蜂と遠雷』と違って、まず楽譜通りに演奏することもできない人たちが大半。それ故に音楽と格闘し、じたばたする様が素人の読者にわかりやすく共感しやすい部分多し。「音楽を文章で表現する」難しさはあれど、日常生活の描写が多いのでむしろ音楽が少ないぐらいじゃない?、と感じてしまう。
というか、これは音楽小説なのだろうかとすら思う。
勿論、彼らの生活において音楽は重要で大半を占めてはいるが・・・あくまで音楽は素材にすぎず、本質はビターな青春小説。
何故か、私はずっと村上春樹の『ノルウェイの森』を連想・・・いい年になってから若きを回想する、という形式だからかしら。語り手である“僕”がほんとにダメなやつだからかしら(また自分はちっともダメだとは思っていないところも)。
サトルくん、自分は精神的に“高貴な存在”で、芸術を愛し哲学を理解し、まわりの他の人とは全然違うと思っているのは自意識過剰系の男子としてよくあるパターンだが、同級生のヴァイオリンを弾く女子に「美人だから」という理由で一目惚れしてしまうこともまた男子としてよくあるパターンだと自覚できないのがダメなんだよ・・・そのくせ南さん(恋に落ちた相手)がコバルト文庫とか読むみたいだとがっかりしたりして・・・コバルト読む女子だってシェイクスピアも読めばコクトーも読んだりするんですよ! 自分だってニーチェが好きとか言いながら隠れてエロ本見てるじゃないの!、とガンガンつっこみながら読んでしまいました。
時代設定的にサトルくんはあたしよりも10歳ぐらい上かな、と感じたせいもあり(主人公の名字が津島なのはあまりにもベタではずかしい!)。カタカナ表記が違うのがあるのは、あの時代はそう言っていたのだろうか?、それとも校正のチェックミス?、それともサトルくんがそう誤解していた?(自分はすごいとうぬぼれているが、実は知識も大したことなかったことのあらわれ?)、どれですか! 気になる!
そんな“僕”の苦い成長となった三年間だけど、終わりはいささか駆け足だったかな。
最終楽章にはもっと余韻が欲しい。
いまいち満たされない気持ちになったのは、あの友情は大事なものだったと回想している割に共に過ごした人たちへの描写が少ないこ。 鮎川さんと伊藤くんは別格だとしても、他の人たちへの表現が急なんだよな・・・そこもまた男子と女子の違いなのかもしれないけど。
とはいえ、三冊ほぼ一気読みではありました。
ただこれを<三部作>と呼ぶのはなんか違う気がする。