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- カテゴリ:一般
- 発売日:2016/05/26
- 出版社: 集英社インターナショナル
- サイズ:19cm/318p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7976-7328-9
紙の本
日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか
著者 矢部宏治 (著)
戦争になったら、日本軍は米軍の指揮下に入る−。1952年に当時の吉田首相が口頭でむすんだ「統一指揮権密約」。日本の戦後史における最後の秘密である、日米間の隠された軍事的構...
日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか
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商品説明
戦争になったら、日本軍は米軍の指揮下に入る−。1952年に当時の吉田首相が口頭でむすんだ「統一指揮権密約」。日本の戦後史における最後の秘密である、日米間の隠された軍事的構造をわかりやすく説明する。【「TRC MARC」の商品解説】
ベストセラーになった前作(『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』)を、はるかに上まわる衝撃の事実!
日本の戦後史に、これ以上の謎も闇も、もう存在しない
この本には、日本国民のみなさんが知ったら、卒倒しかねないことがたくさん書かれています。
しかし、それらはすべて、公文書にもとづく疑いようのない事実なのです。
なかでも驚かされるのは、1950年6月の朝鮮戦争・勃発以来、アメリカの周到な計画のもとでむすばれた数々の条約や協定が、わたしたち日本人の知らないあいだに、次のような恐るべき密約を成立させていたという事実です。
戦争の脅威が生じたと米軍司令部が判断したときは、
すべての日本の軍隊は、アメリカ政府によって任命された
最高司令官の指揮のもとに置かれる。
これが本書のテーマである「指揮権密約」という、アメリカがもつ巨大な法的権利の正体であり、日本が負う巨大な法的義務の正体なのです。
——えっ! いったい、いつ、どこで、だれが、そんなひどい取り決めをむすんだのだ!?
それは、この本をお読みになればわかります。そしてこの密約の存在を知れば、いま日本の国境というしばりを越え、海外へ派兵されようとしている自衛隊が、いかに重大で深刻な歴史的役割を負わされているかがわかるでしょう。
——でも、日本には憲法9条があるじゃないか!
この本を読めば、その憲法9条が、どのようにしてその理想と効力を奪われていったかが、はっきりとわかります。そしてその理想を取りもどすために、わたしたちがいったいなにをすればいいかも、わかります。
膨大な資料群のなかから、「指揮権密約」という戦後最大のタブーを浮かび上がらせ、その存在を証明した著者の緻密な思考と情熱。本書では、日本の戦後史に隠された謎のすべてが、ついに解き明かされます。【本の内容】
目次
- 【本書の目次】
- 序 章 六本木ヘリポートから闇の世界へ
- PART 1 ふたつの密約──「基地」の密約と「指揮」の密約
- PART 2 ふたつの戦後世界──ダレスvs.マッカーサー
- PART 3 最後の秘密・日本はなぜ、戦争を止められないのか──継続した「占領下の戦時体制」
- あとがき 独立のモデル──私たちは、なにを選択すべきなのか
著者紹介
矢部宏治
- 略歴
- 〈矢部宏治〉1960年兵庫県生まれ。慶応大学文学部卒。(株)博報堂マーケティング部を経て、書籍情報社代表。著書に「本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること」など。
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真実を知ること
2016/08/11 17:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
これだけ、沖縄や国内でいろいろと問題が起きても日本はアメリカに従わなければならないのは敗戦国であるからであり、21世紀まで引きずっている。アメリカと日本との約束を知っている国民はわずかであろう。日本はこれまでの生き方でよいのか、いつまでたっても世界の主要国にはなれない理由が分かる。
紙の本
前著の非論理性は薄まったが・・・
2016/12/31 11:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:親譲りの無鉄砲 - この投稿者のレビュー一覧を見る
矢部宏治氏の前著「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないか」に続く第2弾。内容の多くは重複しており、引き続き日米外交史上の両国指導層による密約的取り決めが正式な条約類に落としている影について述べている。多くは、ジョン・フォスター・ダレスの用いた交渉相手に当方の真意を見抜かれないように細心の注意を払って、米国に有利な、逆に日本にとって不利な取り決めを飲ませていくテクニックが明らかにされる。ダレス話法とでもいうべきものだ。今回は、吉田アチソン交換公文というあまり知られていなかった密約に必要以上のスポットライトを当てている。彼らの交渉過程すべてが日本国民に(場合によっては理想主義的な米国民にも)知らせたくないことばかりなので、今後仮にこの手の同様な密約が暴かれても屋上屋を重ねるようなもので、取り立てて意味はない。実はその交渉当事者の政治理念やメンタリティの解明の方が重要なのだが、著者にはそのあたりに切り込んでいく余力は無いようだ。ただ、これらのテクニックを、「インチキ」と決めつけたことには、思索上の進歩が若干みられる。
前著では、やや扇情的に日本国憲法の上位法規として日米安保条約と関連協約類が置かれている、という指摘があり(例えば沖縄の実情を鑑みればそう言いたくなる部分も理解はできるが、法のauthorizationの観点からすると暴論である)、これらを無効化するには、米国人が書いた日本国憲法特に9条2項を改憲し、フィリピンモデルを採用せよ、のような本末転倒の主張がなされたりしていて、頭に血が上った人の本は部分的に正しいことが書いてあっても、全面的に鵜呑みにしてはいけないな、と痛感させられたものである。但し本書では、そのあたりは若干トーンダウンしており、少し冷静になっていることは理解できた。
インチキの法は随時改めていくことができる。それにはreviseされるべき前の取り決めとの「文章的な整合性」が問題なのではない。それを重要視しすぎると、ダレス話法に絡め取られるのだ。前に取り決めた約束の何が間違っていたのかを、その本質論について誠心誠意説得交渉することなのである。米国にも国そのものの高潔さを求める人たちは沢山いる。そういう人たちと団結していくことも重要なのだ。体裁の良い文章として矛盾のない法体系があれば、沖縄の基地問題や原発の問題が解決されるわけではない、ということを今一ご本人が分かっていないようだ。違憲状態で日本がそのままその状態を放置した或いは事態を悪化させたのがその証拠ではないか?!密約は、悪い取り決めで両国を牛耳っていこうとする人たちだけの覚書であり、彼らにとっての精神安定剤にすぎないのだ。
マッカーサーモデルなら理想的であり・・・、的な記述も見られるが、マッカーサー本人にさほどの公正さを認める必要はない。マッカーサー草案の理想主義的な部分のソースはGHQ民生局のケーディスらである。(憲法24条の人権条項(女性の権利等)に関するところは、ベアテ・シロタ・ゴードンが担当した。)彼らは本国にマッカーシズムが勢力を増すことにより、マッカーサー在任中のGHQ内でも力を失い解任され帰国していったのだ。(GHQ内での反共のウィロビーらに追い落としを食った。)さらに、トルーマンによれば、マッカーサー解任の最大の理由として、朝鮮戦争での核兵器使用を強硬に主張したから、とさえ言われているご仁なのだ。また連合国占領軍のことを、国連軍と書くのも間違いである。英語は同じでも、成り立ちが全然違う。どうもこのあたりが、著者の誤解の根本部分にあるようである。