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商品説明
「あんたら全員、ヤギより上、猿より下なんだよ!」 オバチャンはそう云うと食堂を出て行ってしまい…。「デブを捨てに」に続く平山夢明の〈最悪劇場〉第2幕。『オール讀物』掲載を大幅に加筆修正し単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
「どうぶつ好き、あつまれ~!」
『デブを捨てに』の〈悪夢〉は、まだ終わっていなかった――。
「こんな小説、みたことないよ!!」
〈イエロートラッシュ〉シリーズ第二弾
「あんたら全員、ヤギより上、猿より下なんだよ!」
真心山の麓にある売春宿『ホーカーズ・ネスト』にやってきたオランウータンのポポロと、ヤギの甘汁。
動物たちの活躍ぶりに、人間の従業員たちが戦慄する……表題作の「ヤギより上、猿より下」をはじめ、〈シュール〉な設定、乾いた〈ユーモア〉と、エッジの効いた〈表現〉で、〈最悪の状況〉に巻き込まれた人々たち〈イエロートラッシュ〉の泥沼のような日常を、スピード感あふれる独特の文体で疾走するように描き出す全四編。
・収録作
「パンちゃんとサンダル」
タクムのおとうさんは、いつもおかあさんをなぐっています。いもうとのアヤは、それをみて、いつもないています。でもある日、おなじアパートのアレキサンダルが、タクムたちをみかねて、あるていあんをしてくれました。
「婆と輪舞曲」
大高のババアは、探偵稼業の「俺」にとって暮らしの大黒柱だ。失踪し、見つかるアテのないババアの娘を探すフリをして金をもらっているのだ。だが、ある日別れた女房のアケミから「俺」の娘が行方不明になったと告げられ……。
「陽気な蠅は二度、蛆を踏む」
最高の殺し屋・エンジンの元に、新たな依頼が届く。それは、カミさんが臨月のグランのピンチヒッターで、城島という三十代の男を殺せという内容だった。対象者と親しくなるのが流儀のエンジンは、やがて意外な事実を知る。
「ヤギより上、猿より下」
真心山の麓にある売春宿『ホーカーズ・ネスト』にやってきたオランウータンのポポロと、ヤギの甘汁。動物に負けるはずがないと思っていた従業員の姐さんたちだったが、ポポロに指名が集中し、宿は大混乱に……。【商品解説】
収録作品一覧
パンちゃんとサンダル | 7−35 | |
---|---|---|
婆と輪舞曲 | 37−70 | |
陽気な蠅は二度、蛆を踏む | 71−105 |
著者紹介
平山夢明
- 略歴
- 〈平山夢明〉1961年神奈川県生まれ。小説家。「独白するユニバーサル横メルカトル」で日本推理作家協会賞、「ダイナー」で日本冒険小説協会大賞と大藪春彦賞を受賞。ほかの著書に「デブを捨てに」など。
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2017/06/11 21:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yu - この投稿者のレビュー一覧を見る
1つ目の収録作品である『パンちゃんとサンダル』を読み終えたときに感じたことである。胸糞悪さと絶望感が押し寄せてくるのと同時にやってくるやけくそとも取れる爽快感が、得も言われぬ快感をもたらしてくれる。久しぶりに読んだ平山氏の作品であったが、相変わらずの内容に安心してしまった。だからこそ、『婆と輪舞曲』の王道な内容に幾何かの落胆を覚えてしまったのは、私が平山氏に毒されている証なのだろうか。
その他の『陽気な蠅は二度、蛆を踏む』はハードボイルド風で格好良かったし、表題作である『ヤギより上、猿より下』はまさかのタイトル通りで恐れ入った。そして何よりも手に取る者を遠ざける表紙のインパクトが凄まじい。おそらく私も平山氏を知らないでこの表紙を見たとしたら、十中八九手にはしていなかったことだろう。初見がこの本でなくて本当に良かったと思う。
これからもこのスタイルでやりたい放題に作品を書き続けて欲しいと思う。