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紙の本
18歳からの格差論 日本に本当に必要なもの
著者 井手英策 (著)
日本人は格差是正に消極的? 中間層が貧困層を罵倒する分断社会を変える方法とは? 気鋭の財政学者が、みんなが幸福になれる、自由で公正な社会の可能性について考える。【「TRC...
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商品説明
日本人は格差是正に消極的? 中間層が貧困層を罵倒する分断社会を変える方法とは? 気鋭の財政学者が、みんなが幸福になれる、自由で公正な社会の可能性について考える。【「TRC MARC」の商品解説】
日本の格差の有り様と原因に独自の角度から光を当て、「必要原理」にもとづく大胆な財政戦略を提唱する井手英策教授が、若い人たちのためにデータを駆使して訴えるまったく新しい啓蒙書。
【主な内容】
1「格差是正」に心が動かない僕たち
■格差を是正したいですか?
■税への抵抗が強い社会は、誰かのための負担をきらう「つめたい社会」
■貧困にあえぐ人びとを「見て見ぬふりする社会」を僕たちは生きている
■格差社会を作り出したのは誰?
2日本人の不安の根っこにせまる
「3つの罠」、そして「分断社会
■社会全体を覆っている「弱者へのつめたいまなざし」
■中間層が貧しくなり、弱者へのやさしさが失われた
■「自己責任社会」では、「成長の行きづまり」が「生活の行きづまり」になる
■お年寄りの利益が優先されるという「罠」――深刻な世代間対立が生まれている
■中間層が弱者を批判し、人びとが政府をののしり、お年寄りと若者が鋭く対立する
3分断社会・日本「失われた20年」、何がいけなかったのか?
■分断社会・日本
■池田勇人首相の思想――自分で働き、自分の足で立つことこそが重要
■小さな政府、貧弱な社会サービスこそ、高い貯蓄率を生んだ大きな原因
■低成長時代にえらばれた「勤労国家」が社会経済の変動に対応できなくなった
■規制緩和、グローバル化、人件費削減が加速
■賃金が下がりつづけ、デフレ経済に突入――家計貯蓄率もほぼゼロに
■勤労国家が破たん、生活のよりどころが見いだせない社会に
4中高所得層も納得して格差是正ができる「必要の政治」とは?
■「救いの手」は救済であると同時に、確実に、そして深く、人間を傷つける
■人間を信じられず、成長できない社会を望みますか?
■発想の大転換、思い切って中高所得層も受益者にする
■「必要の政治」によって格差是正を結果に変える
■理屈で説明のできない理不尽さとは、僕たちは闘わなければならない
5人間の違いではなく、人間の共通性に想いをはせてみませんか?
■「必要の政治」は「お金なんかで
人間を評価しない」という哲学
■「必要の政治」とは、受益感を高めながら租税抵抗を緩和するという戦略
■「バラマキだ!」と批判し思考を停止させる、そんな政治を終わらせる
■財政再建の理屈が優先され、増税の意味を知る貴重なチャンスを逃す
■分断線を消す、そして、自分の生き方を自分で決められる社会へ【商品解説】
目次
- 1 「格差是正」に心が動かない僕たち
- 2 日本人の不安の根っこにせまる 「3つの罠」、そして「分断社会」
- 3 分断社会・日本 「失われた20年」何がいけなかったのか?
- 4 中高所得層も納得して格差是正ができる「必要の政治」とは?
- 5 人間の違いではなく、人間の共通性に想いをはせてみませんか?
著者紹介
井手英策
- 略歴
- 〈井手英策〉1972年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。慶應義塾大学経済学部教授。朝日新聞論壇委員。「経済の時代の終焉」で2015年度大佛次郎論壇賞受賞。
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紙の本
「経済」とは「経世済民」であることを改めて思い出させる「熱い」本
2017/02/20 16:46
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:燕石 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今「最も熱い経済学者」井手英策 慶応大教授による、提言の書。一言で言えば、「この生きづらい分断社会を終わらせるためにどうするか?」を述べている。
この本では、まず、現在の日本で、なぜ「格差社会」が作られたのかを分析している。理由は、財政悪化の名のもとにサービスの削減ばかりが議論され、ムダ使いの犯人捜し、弱者の袋叩きを行う社会の風潮になっているから。余裕を失った社会では、格差是正への反発が大きくなる。「誰かが得をすれば、誰かが損をする」からだ。
一方、日本では、「税への抵抗」が他の先進国と比べても群を抜いて強いが、それは、殆どの人に「受益感」がないから。日本の政府は、世界でも最も「小さい政府」になっているため、生活に欠くべからざる必要なサービスについても、すべて自己負担で確保することが求められている。例えば、医療も介護も教育も、すべて「自己責任原則」。
では、どうすれば良いか?ここからが、井手さんのスゴいところ。「貧困層に限った救済ではなく、子育てや教育、医療など全ての人に共通して必要なサービスを、全ての人々に対して無償で保障する社会をつくるべき」と提言する。そして、その費用は、全員が所得に比例して負担するべきだ、と。
高所得者でも、医療費、介護費、子育ての費用が無料になるなら、公的サービスに対する「受益感」があるので、税金を払うことに抵抗がなくなる。そのかわり、低所得者にも、所得税を負担してもらい、また消費税の税率を欧州並みにアップして税収を大きく増やす。こうすれば、税は、政府から一方的に取られる負担から、暮らしのための分かち合いへと転換され、格差も縮小して、すべての人々が受益者となり、お互いが、いがみ合う必要はなくなる。
医療も介護も住宅も、公的サービスで殆どがまかなわれるならば、中間層も含めて、老後生活の将来不安がなくなる、と本書では主張している。
「経済」とは「経世済民」の略であり、「世を経(おさ)め、民を済(すく)う」の意味である。この100ページ足らず(イラストが多いので、それを除くとせいぜい数十ページか?)の本には、その熱い思いが漲っている。
若者のみならず、将来の日本の社会の行く末に責任のある社会人こそが読むべき本だ。
紙の本
読みやすく少し感動
2017/01/26 08:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:門下 - この投稿者のレビュー一覧を見る
経済とかよくわかんないわ~と思う人のためにとっても読みやすくわかりやすく内容が書かれてます。面白くて一気にバーっと読んでしまいました。
生きづらい(格差のついた)今の日本の現状をわかりやすく説明しておられます。これからについての考え方など、読み終わると自然と日本の未来について自分でも考えてしまいました。