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- カテゴリ:一般
- 発売日:2016/06/01
- 出版社: 日本経済新聞出版社
- サイズ:19cm/331p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-532-32081-2
読割 50
紙の本
悪いヤツほど出世する
スタンフォード大学ビジネススクールの人気教授が、豊富な実例から、巷にはびこるリーダー論の「ウソ」を暴き、悪しき上司の犠牲にならないためのヒントを提示する。「「権力」を握る...
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商品説明
スタンフォード大学ビジネススクールの人気教授が、豊富な実例から、巷にはびこるリーダー論の「ウソ」を暴き、悪しき上司の犠牲にならないためのヒントを提示する。「「権力」を握る人の法則」の続編。【「TRC MARC」の商品解説】
リーダーシップに関する本の多くは、「真実を語る」「オープンにする」「皆を愛す」といったことを奨励し、謙虚さ、正直さ、信頼などは、リーダーシップにとって重要かつ効果的な資質だとしています。一般的にも、優れたリーダーはこれらを備えるべきだと思われているでしょう。
しかし、現実のデータを分析すると、実は多くの成功しているリーダーは、こうした資質を備えていません。これらの「常識」は、理想や信念をもとに組み立てられた心温まる願望にすぎず、組織をよい方向に導くどころか、最悪の結果をもたらしているのです。
著者は、組織の目標を達成し、職場環境をよくする効果的なリーダーシップを発揮するには、むしろまったく逆のことをしたほうが結果を出せることを豊富なデータと理論で紹介します。「出世する人の法則」が楽しくつかめる1冊です。
■もくじ
はじめに 巷にあふれる「リーダー論」が組織をダメにする
第1章 成功物語は何の役にも立たない
第2章 ナルシストのほうが利益があがる
第3章 成功の裏では、汚い手も使う
第4章 嘘をついたり、ハッタリも重要
第5章 不信感を逆手にとって組織を動かす
第6章 部下を大事にすることと媚びを売ることは違う
第7章 まずは自分のことを優先させなさい
第8章 組織を成功に導く方法【本の内容】
著者紹介
ジェフリー・フェファー
- 略歴
- 〈ジェフリー・フェファー〉スタンフォード大学ビジネススクール教授。専門は組織行動学。複数の企業や非営利組織の社外取締役も務める。著書に「「権力」を握る人の法則」「なぜ、わかっていても実行できないのか」など。
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出世したいのなら悪いヤツになれ!
2016/08/31 23:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kapa - この投稿者のレビュー一覧を見る
黄色の地に、「悪」「ヤツ」「出世」の文字が黒いゴシックで目立つようにデザインされた表紙。ビジネス・コーナーですぐに目に入る。
刺激的なタイトルであるが、原題は『Leadership BS』、「リーダーシップのバランスシート」というところか。本書でも引用されている別の著作の日本語訳タイトルが『なぜイヤなやつほど出世するのか』なので、それを意識したタイトルにしたのだろう。「なぜイヤなやつ…」では、「先駆的なイノベーションをもたらす人間は、制約や既成概念に対する軽蔑、逆境や拒絶反応に立ち向かう意志の強さ、自己中心的なナルシストに特徴的な資質」があるとしているが、「悪いヤツほど…」でも、世間の「リーダー神話」で賞賛されるリーダーも同じだ、とし、世の中で(というより米国で)人気のリーダーシップ教育をこき下ろす。このような講演・セミナーの類は、職場の改善、個人のキャリア形成には全く役立たず、単に人事担当者を感動させるだけのものだ、と。実際には存在しない「神話」のリーダーと「現実」のリーダーを比較する、ということで「バランスシート」ということにしたのだろう。
著者は「リーダー神話」に使われるキーワード、「謙虚」「自分らしさ」「誠実」「信頼」「思いやり」のそれぞれについて、巷間名リーダーといわれる人物の例を引き合いに出し、心理学の分析手法を使いつつ実態を暴いていく。結論は、そのような態度・資質は全くなく、現実は真逆だという。では、そのような「悪いヤツ」がいる組織でどうすればいいのかというと、自分の身は自分で守れ、と「悪いヤツ」と同じ思考形態・行動原理をとりなさい、という極めて現実的なアドバイスになるのだが、実例・データを示されると、納得してしまう。それでは、身もふたもないので、社会学・経営学らしく、リーダーに依存しない権力分散型組織論も紹介されるが、結論にもきちんとバランスシートの発想が活かされているようだ。
本書では、心理学を参考に、リーダー神話を分析する概念・理論が多く出てくる。私が面白いと感じたのは、「平均以上効果」「潜在的自尊心」「確証バイアス」「現実歪曲空間」「楽観主義バイアス」など。人事評価をされる側・する側の両方の立場を経験した者にとっては、なるほど、と思わせる内容であった。今年「左遷論」(中公新書)あった。日本のサラリーマしか感じない「左遷」のメカニズムを扱っているのだが、むしろ「左遷」と感じる人間のメンタリティ、感じさせる人事評価システムの問題としても読め、「人事評価」の手引書といってもいい内容であった。本書もそのような「人事評価」方法についてのアドバイスとして読むこともできるのではないか、と思う。