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紙の本
責任と判断 (ちくま学芸文庫)
著者 ハンナ・アレント (著),ジェローム・コーン (編),中山 元 (訳)
邪悪でない人々のうちに潜む「凡庸な悪」。思考を停止してしまった世界で倫理は可能なのか。全体主義と現代大衆社会の病理を考察したハンナ・アレントの、「善」と「悪」についての透...
責任と判断 (ちくま学芸文庫)
責任と判断
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商品説明
邪悪でない人々のうちに潜む「凡庸な悪」。思考を停止してしまった世界で倫理は可能なのか。全体主義と現代大衆社会の病理を考察したハンナ・アレントの、「善」と「悪」についての透徹した思考をまとめた未公刊遺稿集。【「TRC MARC」の商品解説】
アレント生前に発表された講義や論説を「責任」と「判断」の下に編む。道徳が崩壊した経緯を問い、善悪の判断を促すものを考察する【商品解説】
邪悪でない人々のうちに潜む〈凡庸な悪〉すなわち思考を停止してしまった世界で倫理が可能なのか。〈善〉と〈悪〉についての透徹した思考。アレント未公刊遺稿集、ついに文庫化!【本の内容】
収録作品一覧
プロローグ(ソニング賞受賞スピーチ) | 7−27 | |
---|---|---|
独裁体制のもとでの個人の責任 | 30−82 | |
道徳哲学のいくつかの問題 | 83−254 |
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紙の本
アレントの生前の論文をまとめ直したものです!
2019/02/02 13:43
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、アントレが生前に書いた数々の論文を「責任」と「判断」というカテゴリーの下でまとめ直し、収録したものです。ナチスの統治下において、完全に道徳が崩壊して、その状況では善悪と判断すらできなくなっていました。こうした中で、アレントはどのように考え、どのように責任と判断ということについて意見をもっていたのでしょうか。アントレを深く知る絶好の一冊です。
紙の本
後期アーレント入門
2017/11/03 10:27
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みすみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルに示した通り、後期のアーレント思想の入門になる「短篇集」だなと思いました。その日本語訳がハードカバーから文庫本になったというわけで、ありがたい限りです(『政治の約束』はまだかなあ……)。
後期入門と書いたのはなぜかというと、1961年のいわゆる「アイヒマン裁判」傍聴以降の彼女の問題意識が本書からわかるからです。
本書収録の諸論稿の中で彼女は、人間の道徳性の根拠はどこにあるのか? という問いを、さまざまな哲学者を参照しながら独自な形で突き詰めていきます。それももちろん、「アウシュビッツ以後」という視点からです。
原書との比較についてですが、たとえば最も長い論稿「道徳哲学の諸問題」などでのセクション分割は中山元氏の手による日本語版オリジナルです。他にも段落分けなどに彼の手が入っています。よりわかりやすくなっていて親切設計だなと思いますが、ジェローム・コーン編集の原書にはそういうのはないので、大学生の方などは注意してください。