紙の本
表現の美しさ
2016/10/30 15:28
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投稿者:いくみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
印象に残る美しい表現が多かった。
1つ1つの話に繋がりがあり、物語はずっと続いているので、一気に読む方がいいと思う。
生きているということを考えさせられる本だ。
紙の本
不思議な世界
2021/03/15 22:36
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投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
名作「光媒の花」と対をなす作品。
上記作品と同じ世界観で、各章の題名がとにかく美しい。
亡くなったはずの人が、次の章では生きている世界が描かれていたりと、不思議だけれど重厚な文章で、あぁ、こんな世界もあるのか、と嬉しくなる。
道尾さんの作品は、ものすごく相性が良いか、ものすごく相性が悪いか両極端。なぜだろう。
紙の本
面白かった
2016/12/14 00:20
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投稿者:やっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
仕事や家事の合間に読みましたが面白くて深夜まで読んで2日で読み終えました。
紙の本
ぼんやりとした結末
2017/02/10 12:22
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投稿者:ねこすき旅人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
複数の家族にスポットを当てたお話。ある選択をしたことで家族の誰かを失う、生じた家族間のわだかまりやぎこちなさが書かれています。パラレルワールドの世界観となっており、別の選択をした場合には、他の家族を失い、それにともなう家族間の気持ちのズレを描いています。それぞれの家族とそれぞれの選択により、話が複雑に絡み合ってしまっていて、読み終わっても何かすっきりしない感覚を受けました。
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文庫化。単行本は2013年刊。
『光媒の花』の姉妹作とのこと。
ミステリ路線を離れてからの作品の中では一番好みだった。ただ、初期のトリッキーなミステリを、やっぱりもう一度読みたいなぁ……。
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少年が解き明かそうとする姉の秘密、曼珠沙華が物語る夫の過去、製鏡所の娘が願う亡き人との再会…。「大切なものが喪われた、もう一つの世界」を生きる人々。それぞれの世界がやがて繋がり合い、強く美しい光で、彼らと読者を包み込む。生きることの真実を鮮やかに描き出すことに成功した、今までにない物語の形。ベストセラー『光媒の花』に連なり、著者の新しい挑戦が輝く連作小説。
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一本の花を囲んだ複数の鏡。目次に描かれた絵はこの物語たちのイメージ通りに思える。元は同じ花なのに鏡に映るのは少しずつ違う花、見えている花びらが違い数が違う。少しずつ異なる世界に見つかるものは何だろう。
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最初の話だけアンソロジーで読んだことがあって、ああこうなっていたのかと全体を読んで思いました。
SF的にいえばパラレルワールドとも言えるかもしれませんね。
第5話まで読んでどう収集するんだろうとおもったけれど、最終章が個人的にはあまり好みではないです。
それが残念。
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家族の中で、失った人が違った場合
人と人のつながりや気持ちのやり取りなど
切なくて優しくて、不思議な気持ち
道尾秀介さんの小説は、読みやすい文章で
ストーリーにいつも驚かされる好きな小説
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いわゆる連作短編なのでしょうが、前章の登場人物と同じ名前の人物が似たような境遇で登場するけど、前章とは少し設定や状況が違っているという一風変わった形式。
まずは各章の内容よりも、その形式にどのような意味があるのか、どのような意図があってそうしてるのかがとても気になってしまいました。
正直、読んでいる最中はそれが全く分からなかったので「もういいやw」と気にせず読むようにしたのですが、それでも個々の章の事象は理解できても、真意とかテーマとか、そうしたものがよくわかりませんでした。
最終章は各章の集大成のような印象。五枚の合わせ鏡はそれを表現しているのかな?同じような人物、設定だけど、微妙に違っている「異世界」の話ということで。
境湖の話(あっちの世界とこっちの話が繋がっている)が出たあたりで、少しファンタスティックな展開と結末を期待しました。最近観た映画「君の名は。」的な、彼岸と此岸、昼と夜、過去と未来(現在)、それらの「結び」として、本作では「鏡」が媒体になるのかな、などといろいろ想像と期待をしました。
しかし結果は…なんでしょう、そのような夢想しなくても現実は素晴らしいですよ的な結末?
リア充な人は「だよねー、現実が十分楽しいじゃん」と共感するかもですが、対して充実してない自分は「いや、現実ツラいだけっす」と悲観的な気持ちになってしまいました。
帯に書かれた「生きていてくれて、ありがとう。その思いを込めて。」という著者の文章から、きっとポジティブになれる作品を目指したのかと思うのですが、現実に対する意識のすれ違いから、私的には真逆な気持ちになってしまいました。
トンチンカンな解釈かもですが、コレが読後の正直な感想です。
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心に響く本でした。鏡の向こう側には、そんな世界があるのかな。
大切な人を喪った人、その描写がすごく刺さるし、悲しさも感じるんだけど、なぜか美しさも感じる。
いつもは淡い色をこの人の文章から感じるんだけど、今回は後光に照らされた灰色を感じた。
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6章めの「鏡の花」を読んで、なんとな~く理解したような、しないような。
6章めの話が「白い花」、1~5章は、5枚の鏡って事なのかナ。。。。
「白い花」は、どこから見ても同じ形に見えるのに、5枚の鏡によって別々の角度から写された「白い花」は、少しずつ違っている。
それを表すために、パラレル・ワールド的な構成にしたのだろうが、冗長に感じてしまった。
あぁ、上手いな~とは思うのだが、「光媒の花」ような、ピリッとした作品の方が好み
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第一章から第四章まで、それぞれ、
大切な人の突然の死に直面した
家族の様子が描かれています。
想像の世界で亡き人と会話する者、
身近な人物に亡き人を投影する者、
死の真相を追い求める者、、
誰もが喪失感と哀しみから立ち直ることなんてできません。
この作品では、「死」がとても
身近で、リアルに感じられます。
ミステリー小説などで描かれる
乾いた「死」とは全く異なる感覚。
例えば、もし、
自分の親が、弟が、夫が、亡くなったら…
と想像させるくらいのリアリティがあるのです。
そして、最終章で小説の全体像が見えたとき…
今度は逆に「生」がリアルに浮かび上がってきます。
命があるからこそ、互いに大切にできない、
軽々しく死んでたらよかったと口に出来てしまう現実、、
自分のつらさを亡き人を通して美しさに変えようとする少女の思いが、とても切なく胸に残ります。
いろいろあるけど、でも、絶対、
生きていた方がいい。
そう思える一冊でした。
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「もしも」ひとつで、人生は全く違うものになる可能性がある。
その世界をいくつも読ませてもらった感じ。
分岐ひとつ、選ぶものが変われば未来は別物になり、選ばなかった方に出会うことはもうできない。
でも最後の最後に、何を選んだとしてもそれがよかったのだと思えるような道を歩むことが、人の心に光を差すのだと思った。