紙の本
科学と人の心
2017/01/29 20:44
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファンタジーっぽい題名ですがファンタジーではありません。とってもリアルなお話し。
科学、利益、現実と夢、人の気持ちとか様々な要素や問題が絡んでいます。
かつて世間を賑わせた女性科学者の論文ねつ造とか、大手メーカーの美容家電の事とか興味深かったです。
ラストはちょっと荒唐無稽だったけど、楽しめました。
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数十年にわたり本が好きですが、これは読み続けることが出来ませんでした。
ストーリーも文章も言葉遣いも違和感が強すぎます。
世代が違うということなのか。意味が分からない。
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハリーポッターを思い出したけれど、どうやら科学書のようだ…と思ったら、小説ではないか! 科学用語は、難しくなかなか入ってこないかもしれないけど、ひとまず読んでみようと思う。
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【『駅物語』の著者が贈る、不器用な青年の成長物語】科学の正しさが人を幸せにする。その信念ゆえに、賢児は会社や家庭で孤立を深めるが……。人間関係に不器用な青年の成長物語。
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疑似科学をテーマに科学の魅力と、科学の現実、人の騙されやすさを描いている。
賢児の物の言い方は確かに人のことを考えない、理論や理屈ばかりの言い方だけれど私からすると、譲と同じで言っていることは正しいので何をそこまで虐げられているのだろうという印象を受けた。
子どものころからきっと小難しいことを話し、子どもらしくない、可愛らしくないガキ、だったにせよ、お母さんや姉・美空の態度はさすがに納得のいかないものがある。(姉として彼氏から弟を守ったところは安心した)
なんで子どもがここまでこういう行動をするのか、ということを寄り添って考えられてないあたりが思慮浅い。
私もどちらかというと科学的な話は好きだし、効きもしない健康グッズや美容グッズを盲信している人はなんだかなぁと思う。
理系の友人も言っていたけれど水素水だとか。
ただ、宗教と同じで何かを信じたい、すがりたいという気持ちを否定しようとは思わないので賢児のように疑似科学根絶!とまでは言わないけれど。
助産院のシーンのミルク・牛乳は飲ませないという話は以前ネットで読んだことがあり、賢児ではないけれど頭がくらくらしたことがあったので覚えていた。
あれで牛の遺伝子が感染るというなら、牛乳好きの私はとっくの昔に牛にでもなっていると思う。
賢児の「未開人」という言葉を見て少し前にネットで話題になっていた自然派ママを思い出した。冷静な人たちは「自然派ママじゃなくて、ジャングルママとか野生ママなんじゃないの?」という声が多く、そういう意味では賢児の言う「未開人」という言葉もしっくりくる笑
美容も出産も健康も、あっていそうで間違えたトンデモな情報があふれている。
情報がたくさん入る今だからこういうあり得ない話も飛び交うのかもしれない。
情報を見極めるということは簡単なようでいて難しい。
賢児や譲以外の登場人物がだいたい疑似科学という宗教にハマってしまっていたように、ある意味では賢児も科学という宗教にハマっていると考えられなくもないとふと思った。
全ては家族を守りたいという賢児の小さなころからの想いでここまで来ているのに、大事なことは言葉が足らず、辛辣な言葉ばかりが多いので家族にはその想いがなかなか伝わっていないところが切ない。
美空が途中ではっと気が付くシーンがあったけれど、まだ部分的の様な気がして、この先に賢児の想いが伝わる日が来ればいいなと思う。
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内容は、似非科学と戦うエンジニアの話。
http://hon.bunshun.jp/articles/-/5380
似非科学というといかがわしいサプリメントなどの高額商品を想像して、いかにも騙される方がバカって感じだけど、結構どこにでも入る余地はある。
たとえば小説の中にもある「帝王切開すると母性が生まれない」なんていうのは何となく否定しにくい。
かといって帝王切開しなければない状態で胎児を危険に陥れる自然分娩が良いとはならない。
そういう日常生活レベルの話を割と丹念に描いる。
また、「理系=コミュ障」みたいな偏見も否定している。
親友の研究者が出てくるのですが、むしろプレゼンテーションをする機会が多くあるから、必然的にコミュ力は上がると。
一方で、旧来のイメージ通りの研究者も出てくるけれど。
それでも理系出身の人は、大真面目に正論を言って、家族や友人に煙たがられたり嫌われたりすることが一度はあるはず。
でもそういう人ではなく、むしろそれを聞くのが鬱陶しいと感じる人におすすめ。
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しっちゃかめっちゃか感があった。特に最後の方。怒ったら負け。嫌でも嫌いでも苦手でもそれで怒っちゃいけない。誰より楽しめた人がえらいっていうルールでわたしは生きている。
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疑似科学(似非科学、ニセ科学)への批判・説得の難しさ。科学的正当性とは別のところにある人間心理。社会でお金を稼いで生きていくことと、賢者たる科学者のあるべき姿と現実。人生は擦り合わせの連続だが、理想を忘れてはいけない。
疑似科学の懐疑的批判者なら何度となく遭遇・自問していることが見事に物語として描かれている。7.75
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科学に疎い人・似非科学を信じてしまう人を未開人と言い切る科学大好き少年がそのまま大人になる。まさに未開人なお姉さんが抜群にいいキャラ。大人になって理不尽なことばかりでも否定するだけじゃ何も進まないってことに、いいタイミングでいい仲間に出会って気付く。いい話だった。
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「マイナスイオンドライヤーなどの美容家電製品は廃止すべきです」。
大手電器メーカーに勤める科学マニアの羽嶋賢児は、自社の目玉製品にダメ出しをするというタブーを犯し、最も行きたくなかった商品企画部に異動になる。
心から科学を愛する賢児は、似非科学的な効果を宣伝して売り上げを伸ばそうとする美容家電商品を許せなかったのだ。
だが正論を振りかざす彼は、鼻つまみ者扱いに。
まっすぐすぎる科学愛は、美容家電を変えることができるのか!?
(アマゾンより引用)
何か最後、ちょっとじ~んと来た( ´ー`)
この作家さん、好き
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科学が全てだった少年時代から空気の読めない子供であったが、大人になり、大手家電メーカーに勤める賢児は、過去に自分と家族を苦しめた似非科学を憎むあまり、人を傷つけてばかり。異動先の商品企画部で、主力のマイナスイオンドライヤーをこき下ろし、新商品の開発をするが当然、結果は…。共に科学に熱い情熱を燃やした少年時代の親友は科学者となっていて、再会するもまた理想と現実のギャップに悩む。本筋が解決されたとは言えないが、長年苦しみ続けた賢児に希望が持てるラストだった。
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図書館の掲示板に貼られていた帯に惹かれ予約して借りた本。ルポだと思い込んでいたため、アニメチックな表紙に引いてしまったけど、なかなかおもしろかった。「未開人」の私は主人公の言動にイライラしながらも、そうだったのかーと気付かされた。マイナスイオンドライヤーだけでなく、パワーストーン、母乳育児や宇宙まで内容盛りだくさん。世の中、科学では解明できないこともたくさんあると思うけど、宣伝に踊らされ、似非科学商品を買うのは止めようと思いました。
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朱野帰子、2冊目。相変わらず不愉快なまでに現実の生活が思い出される。主人公は科学が好きだが、家電メーカーでマイナスイオンドライヤーの企画をしており、商人たろうとしていて、疑似科学が大嫌い。周りの登場人物は、科学の研究者、家電メーカでマイナスイオンドライヤを企画してヒットした人、事業部長、疑似科学が大好きな家族。ぐらいまでは書いてもネタバレではないだろう。疑似科学に対してキレすぎな点、STAP細胞という時事ネタ、描写や最後の風呂敷の畳み方は改善して欲しいが、筆者が書きたかっただろう話題に対しては、自分も考えるところがある。
マイナスイオンが人気ならばマイナスイオンドライヤーを売っていいのか?水素水が人気ならば売っていいのか?癌患者に対して病院を否定して安心と疑似科学を売りつけてよいのか?
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主人公は、いわゆる科学教の信者である。そのうえ他人と上手にコミュニケーションが取れない。正しいことを言うにしても言い方に問題があり、相手の立場を理解できない。その矛先が向かうのが似非科学なのだけれど、なぜか主人公の周りには似非科学の信者のほうが多い。お互いに不幸な状況だが、主人公がもう少し穏やかな言い方をすればいいのにと、読者の立場としては忠告したくなる。忠告しても聞かなさそうだが。登場人物の中では、姉との関係が面白かった。姉弟って、こういうところがあるよなぁと思いながら読んだ。
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派手さはない、とても身近な話なのに、込められたメッセージは熱い
科学の力を信じるあまりに頑なになってしまう賢児が、再び科学を支える商人として、中長期計画案に向き合ってからの展開に引き込まれる
桜川のような上司は魅力的だ