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もうひとつ。結末と謎が先にあって、逆算してお話を組み立てました、って感じがどうにも拭えない。ストーリーも登場人物の言動もやや不自然で、組み立てたフラグに当てはめました感が強い。そういった匂いを文章で消すのがテクニックなんでしょうけど、その点がもう一歩ですね。
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少し評価はおまけしてしまったので
そこのところはご容赦を。
タレーランを読み続けていて
先日も最新刊に
いたく感動した後だったので
この本を読み始めた時は
「なーんだ」
と失望していた。
数多く出回っているライトノベルに
共通する 一風変わったキャラと
読者受けしそうな設定だけの
軽薄な小説…と目に映ったのが第一印象。
しかし。やはり知性の岡崎琢磨さん!
小さなミステリー含みのエピソードが
連鎖的に続き ページを繰るごとに
物語の深みと重みが増していく。
キャラは軽いし 大して魅力的でもなく
彼らの人生背景も何も描かれていないのに。
読み終えて なかなか面白かったことに
気づいて 意外な気分。(失礼!)
ところで。
ゲストたちの抱える事情は意識的に
統一されたのでしょうか。
すべてが「別れ」でした。
それらはひとつひとつ 丹念に
書き込まれていたように感じます。
きっと それらの深みと重みが
ラストに向かって 私の心の中で
積み重なっていったのだと思います。
巻末の「舞台裏」と「終幕」を
読み終えた時には 拍手したい気分に
なってました。ウキウキと読了です。
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ミステリで好きなのは日常の謎。その中でもこれは好きなタイプの日常の謎。日常の中で悪意なく行われた現象を謎として意味づけし解き明かしていく。
強い探偵が存在しないのも面白い。
第一幕、第二幕がとても楽しかった。
特に一幕の複数の語り手探偵がそれぞれ勝手に推理するのは好き。二幕でミステリのトリックにおけるスマホの存在の大きさを感じた。
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好きなタイプの作品のはずなのに、はまれなかった。
千代子をはじめ、登場人物が魅力的に思えない。
クリスマスのお話とか、事件の謎も興味を引かれるし、ホテルの設定もユニークで、面白くなりそうなのに、本当に残念。
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一言で言えば陳腐.ミステリィの環境構築も綿密には程遠いし,ボーイミーツガールにしては登場人物達の為人描写も杜撰だし.試行錯誤の過程に於ける作品なのだと好意的に解釈しておこう.
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連作短編集。
ホテルの新人ベルガール千代子が主人公のミステリー要素の薄めの物語。
千代子は「おちょこちよこ」と呼ばれるくらいにヘマばかりする。 その性格ゆえに事件などに巻き込まれることになる。
新人研修係りに任命された先輩と上司の3人が中心となり物語が進み、先輩と千代子をひっつけようと上司が企み最後にその恋の行方を暗示する終わり方になっている。
ほのぼのとし、岡崎琢磨らしい感じの仕上がりだと思える作品。
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『薔薇の名前』が非常に重たい小説だったので、対極にある小説を、という動機。ネット書評で「ラノベぽい見た目にだまされずに一般の読書人も読んでみる価値のある小説」という紹介がされていたのに触発されて図書館で借りてみました。
たしかに、薔薇の名前から対極にある小説でした。重厚さだけではなく、おもしろさという点でも。
私には合いませんでした。ツッコミというか文句というか、批判的な意見ばかりが浮かんできて、ちっとも楽しめませんでした。ネット書評はあてになりませんね。
ところで、この前、電車の中で、きちっとしたスーツをきた初老の男性が、こういうライトなノベルっぽい文庫本を熱心に読んでいました。いや、別にいいんですけど、なんだか不思議でした。まあ、単なる偏見なんですけど。
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わりと軽めのミステリーかなと思って読み始めたら、思ったよりも事件が重かったり。でも、ポップな雰囲気で明るくて面白かった。ただ、二宮の好みはイマイチ理解出来ないかなと思う。というか、主人公があまり魅力的に感じなかった。
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最初は楽しいかなと思ったベルガールの千代子ですが次第にイライラf^_^;ここまでドジだとイラッとしますね。そしてそれぞれの章に出てくるキャラの誰にも共感出来ず。最初の新婚カップルの嫁なんて、嫌なタイプだなぁと思いました。最後の章のおじいさんのオチはそれかよ…って感じでちょっとちょっと〜と苦笑い。 でもドラマ化したら…とつい考えてしまい、千代子は土屋太鳳ちゃん、二宮さんはやっぱりディーンフジオカさんかなとか考えちゃいました。再読はしないかなぁ、続編もどうかな…って感じです。
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岡崎琢磨作品のなかでもとりわけライトな作品ではないでしょうか。ベルガールが勤務するホテルで宿泊客が巻き起こすドタバタ+ちょっと謎解きの要素も加わり、主人公と先輩社員、ふたりの上司の3人が仕事をしているような遊んでいるような、でも結果的に事件は解決といった体で書かれています。
ラストの章である手嶋一家が巻き起こす出来事は読み手視点でもすっかりだまされてしまうような仕掛けがちりばめられていて、いい話しで締めくくられているなと思います。
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ーおっちょこちよこ。
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ずっと読みたかった岡崎さんの作品。お取り寄せしてみた。千代子、二宮、大原という個性的なキャラクターに愛着が湧く作品。崖っぷちホテルを舞台に繰り広げられるお話。千代子のおっちょこちょいながらも頭の回転がいい所好きだなぁ。
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経営難で廃業寸前の崖っぷちホテルで働く新入社員の千代子、先輩の二宮、彼らの上司大原の3人を軸に進むストーリー。
各々独立した内容の短編ミステリーなので読みやすく。それでいて深さもありました。
千代子のドジっ子は、社会生活に不安を感じるレベルでやべぇ。
二宮は言う程ドSでもないような…。
大原はどうしようもないですね(笑)。
個人的には第二幕の「家族未満旅行」が切なく心に残りました。タイトルの意味も哀しい感じで。
でも、全体的にコミカルな1冊だったと思います。
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「あのトイレ、呪われてます!」。経営難で廃業の噂が絶えない崖っぷちホテルで、次々に起こる不可解な事件。おっちょこちょいの新入社員・落合千代子は、なぜか毎回その渦中に巻き込まれることに。イケメンの教育係・二宮のドSな指導に耐えながらも、千代子が事件の真相に迫るとき、宿泊客たちの切ない事情が明らかになる。本格お仕事ミステリ!
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お仕事ミステリと呼ぶには、ベルガールの仕事に当てる焦点が緩すぎるのではないかとは思う。新米ベルガール・千代子が崖っぷちホテルを訪れる客や、彼らが抱える事情に巻き込まれてじたばたしながらも、いつの間にか何となく一件落着にもっていっている、という奮闘物語と言った方が当たっているだろう。そこに、素直ではない恋愛エッセンスも加わって、読みやすい一冊になっている。
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軽く読める人が死なないミステリー。元ホテルマンの私からすると、このベルガール、大丈夫か?と不安になる…。大原主任も笑えるけれど、良く上司が務まるな〜と思ったし。それなりにちゃんとミステリーらしい仕掛けもあって面白かった。
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【感想】
・お気楽ミステリ。そしてホテルは「笑えるホテル」となった。
【内容】
・結婚式の二次会に謎の女。トイレの排水口に大量の髪の毛。
・なんだか別れ話のような会話をしている子どもたちと、車上狙いの被害。
・薬物取引かもしれない場を千代子のドジがひっかきまわす。
・家族で宿泊している高校生の息子が行方不明。そして仮眠中の千代子の枕元にあったプレゼントは。
▼崖っぷちホテルについての簡単なメモ
【大原俊郎/おおはら・としろう】ホテルのフロントクラーク。五十歳。腹が丸々としている。やる気なし。口髭は自慢。
【長田/おさだ】キャバクラで脅され何かの運び人として使われることになった元ブロサッカー選手。
【落合千代子/おちあい・ちよこ】主人公。ホテルの新入社員。最大の特徴は生まれながらにそそっかしいこと。いきなり転んで「おっちょこちよこ」なるニックネームを頂戴した。ポジティブなのが取り柄。
【木下宗吾/きのした・そうご】ホテルで結婚式をあげたばかりの夫。
【木下穂乃香/きのした・ほのか】ホテルで結婚式をあげたばかりの妻。「最悪」と不機嫌。
【熊本憲介/くまもと・けんすけ】千葉県警本部長。ほぼ熊。大原とは子どもの頃からの友人。
【グランド・パシフィック・ホテ】舞台となるホテル。部屋数三百近く、建設後五年。プライベートビーチもある。のに、通称「崖っぷちホテル」。太平洋に面する崖の上にあるだけでなく経営的にも…。
【健太】家族旅行で来た小学五年生。
【貴文】手嶋銀次郎の息子。千葉在住で、佐賀の家を離れようとしない銀次郎との同居を望んでいる。
【手嶋銀次郎】佐賀で独り暮らししている爺さん。息子の誘いと二人の孫の懇願よって心ならずもホテルの客にされた。息子は貴文、その妻は絵美、孫は勇貴、紗絵。
【二宮宏人/にのみや・ひろと】ホテルのコンシェルジュ。二十五歳。仕事ができる。ミスはない。アイドルになれそうなほどのイケメンだが女性への対応に慣れていない感。わかりやすい欠点があるというが千代子にはわからない。
【ベルガール】この本では雑用係。ともあれ、客と直接接する仕事ではあるようだ。
【勇貴】手嶋銀次郎の孫の一人。なんやかんやいいもってお爺ちゃんのことが好きみたいだ。
【ヨシノ】手嶋銀次郎の自宅によく来ていた。人間ではなさそうなのでたぶん、猫?
【唯】家族旅行で来た中学一年生。旅を終えたくないもよう。