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商品説明
ドイツ人が森を愛するようになったのはいつからなのか。暗黒の森から恵みの森へ、領主と農民の森をめぐる争い、森林科学の伝統、多くの文学・音楽を生んだ森での思索、環境運動など、森をめぐる人びとの営みと歴史を追う。【「TRC MARC」の商品解説】
ドイツ人が森を愛するようになったのは、いつからなのか。
暗黒の森から恵みの森へ、領主と農民の森をめぐる争い、
世界をリードする森林科学の伝統、ゲーテやシューベルトなど
多くの文学・音楽を生んだ森での思索、
酸性雨による「森の死」から環境運動まで、
森をめぐる人びとの1000年におよぶ営みと歴史を追う。【商品解説】
目次
- 序章 森と環境意識
- 《森》から広がった環境意識
- 1.静かに進行する「森の死」
- 2.エコロジー意識の広まり
- 3.終息までの長い道のり
- 4.ドイツ人と《森》
- 第Ⅰ部 森への想い
- 1.ナチスが目指した《永遠なる森》
- (1)帝国森林荒廃防止法
著者紹介
森 涼子
- 略歴
- 〈森涼子〉お茶の水女子大学博士課程、ゲッティンゲン大学博士課程修了、Dr.Phil.。専門はドイツ文化史、キリスト教史。日本大学非常勤講師。著書に「敬虔者たちと〈自意識〉の覚醒」など。
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書店員レビュー
丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2017年2月号より
書標(ほんのしるべ)さん
谷崎潤一郎が、「虚無の空間を任意に遮蔽して自ら生ずる陰翳の世界」(『陰翳礼讃』)が東洋の文化の根底にはあるのだと言ったように、ドイツの人々の文化や生活の根底には、恒久なる「森」がある。ドイツ人の森林観を理解することは、ドイツの歴史と文化を研究する上で不可欠である。例えば、グリム童話の主人公が皆、何かしら不遇な人生を送っているというところから始まるのは、当時のドイツが国際社会において弱者であったからであり、不遇な人生の転機となる場(事件の起きる場)の多くが「森」であるのは、「森」が恵みの場として人々とともにあったからなのだ、という指摘は、グリム童話の読み方を一変させるであろう。
人々の「森」礼讃が先にあったのか、物語としての「森」が先にあったのか定かではないが、「試しに電燈を消してみることだ」と説く谷崎に倣って、本書読了後「試しに森へ行ってみることだ」。