Dounia 2014【CD】

【対照的な声とサウンドを聴かせる、カルメン・ソリマンのライヴァルもついにデビュー! 】

2014年は「アラブの春」以降に落ち込んでしまったアラブ・ポップ・シーンがようやく息を吹き返した年として記憶されます。まずその口火を切ったのが、現在のスーパー・スター、ナンシー・アジュラムの最新作である『8』(ライス MQR-5350)の発売。秋頃にはそのライヴァルである“レバノンのダイヤモンド"エリッサも最新作『ハレト・ホブ~愛のありさま』(サンビーニャ・インポート MQSI-5363)を発表してくれて話題となりました。
また、そんなすでに人気を獲得しているアーティストだけでなく、期待の新人まで登場してくれました。それがカルメン・ソリマン。彼女はアラブ全土で高い視聴率を誇る大人気オーディション番組「アラブ・アイドル」(米国の「アメリカン・アイドル」のアラブ版)の第1回めの優勝者として世間で知られるようになり、『アハバリ~わたしのニュース』(ライス MQR-7063)で正式にデビューとなったわけですが、その優勝を最後まで取り合い、最大のライヴァルとされたのが、このドゥニア・バトマ。そう、晴れてそのライヴァルも正式にデビューを果たしました!

1991年、モロッコの最大都市カサブランカ生まれ。そして、なんとドゥニアの叔父さんは、“モロッコのストーンズ"と呼ばれた革新的なグループ、ナス・エル・ギワンのリーダーです。その姿を見ていた彼女はいつしか歌手を目指すようになり、モロッコの歌唱コンテストに出場しましたが、惜しくも敗退。それでも夢は諦められず、一大決心をしてさらに大きな大会である「アラブ・アイドル」に応募したところ、準優勝にまで至ったというわけです。
ジャケットに写るレザー・ジャケットをまとう彼女の姿は、かわいらしいカルメン・ソリマンと比べると、対照的に不良っぽい雰囲気がありますが、実際にその声にも突っ張るような強さがあり、カルメンの伝統的ともいえるポップ・サウンドに比すると湾岸風だったりモロッコ風だったりパーカッシヴだったりと、また違う流れの革新的なサウンドが目立ちます。こっちのほうが好きという方も確実にいらっしゃるでしょう。
良きライヴァル関係はシーンを盛り上げるもの。カルメンが気に入った方はぜひ、ドゥニアもお願い申し上げます!

（メーカー・インフォメーションより）