目次
ことばと知に基づいた臨床実践 ラカン派精神分析の展望
- 河野 一紀(著)
- プロローグ
- 1 本書の基本方針
- 2 精神分析におけることばと知
- 3 人間存在とことば
- 4 知と対象の再発見
- 5 ことばと知に内在する不可能性
- 6 本書の構成
- 〈第Ⅰ部〉
- 第1章 精神分析におけることばと解釈
- 1 無意識と意味の裂け目
- 2 フロイトの言語理論−失語症と語表象
- 3 ラカンにおけるシニフィアン理論−フロイト的無意識の読解
- 4 ことばの多義性と翻訳としての解釈
- 5 無意識の読解という袋小路
- 6 ラカン派の解釈とポスト−解釈の時代
- 7 解釈の作用の新たな理解に向けて
- 第2章 人間存在にとってのことばと真理
- 1 精神分析と分析哲学
- 2 失錯行為と言語なるものへの懐疑
- 3 デイヴィドソンの真理条件意味論
- 4 根源的解釈と精神分析的解釈
- 5 メタ言語と形式化の問題
- 6 言語の習得と真理概念の獲得
- 7 真理と現実的なもの
- 8 人間存在をつくりあげることば
- 〈第Ⅱ部〉
- 第3章 現実的なものへの応答としての主体
- 1 知の想定と欠如
- 2 ラカンのエディプス・コンプレックス論
- 3 欲望と他者の欠如
- 4 エディプス・コンプレックスを超えて
- 5 シニフィアンの起源と身体
- 6 行為の原因と理由
- 7 他者の彼岸と知の探求
- 第4章 精神分析における知と無意識
- 1 知をめぐる今日的状況
- 2 フロイトにおける無意識−知の主体の転倒
- 3 近代科学の知と真理の問いの排除
- 4 主体の真理と他者の欠如
- 5 転移と存在の苦悩
- 6 禁欲原則と分析家の役割
- 7 現実的なものとしての無意識
- 8 欠如から生じる知
- 〈第Ⅲ部〉
- 第5章 倒錯としての「発達障害」
- 1 「発達障害」というカテゴリーの問題
- 2 自閉症の問題圏−発話行為の主体であることの困難
- 3 自閉症概念の変遷
- 4 構造としての倒錯−去勢の否認
- 5 享楽の倒錯性
- 6 倒錯としての「発達障害」
- 7 アプローチの可能性に向けて
- 8 現代文化と倒錯
- 第6章 現代における主体のよるべなさ
- 1 心理臨床への現代的要請
- 2 現代におけるこころへの関心
- 3 統計学と個への囲い込み
- 4 法から規範へ
- 5 享楽の優勢と抑うつ
- 6 享楽の体制−倒錯と精神病
- 7 精神分析と神経科学
- 8 聴くことと見ること
- エピローグ
- 1 こころの病の時代
- 2 「運命」から「ありきたりの不幸」へ−フロイトによる解決
- 3 流動化する社会とよるべなき主体
- 4 主体の単独性を目指して
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