目次
知られざる文豪直木三十五 病魔・借金・女性に苦しんだ「畸人」
- 山崎 國紀(著)
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序 章 「知られざる文豪」への架橋
1 不思議な社会現象——「知っているつもり」
2 菊池寛への接近
3 直木三十五の死亡直後の評価
4 直木を「面白い時代小説50本」に入れない座談会
5 「知られざる文豪」になっていった三つの理由
6 直木は「当代の畸人」である——菊池寛
7 芥川龍之介の小戯曲『直木三十五』
8 直木への讃辞
9 直木は「大衆文学」をどう考えていたか
10 芥川賞は最高の賞ではない
第Ⅰ部 幼年期から青年期へ
第1章 直木三十五の生育地と出自
1 両親は奈良山間部の出身だった
2 生地——大阪・谷町六丁目付近
第2章 大阪府立市岡中学(旧制)の時代
1 市岡中学まで三里
2 中学を卒業してから
第3章 早稲田大学予科に入学、そして中退
1 下宿にころがり込んできた佛子須磨子
2 高師に転部、中退後の生活
第Ⅱ部 社会の荒波に漕ぎ出す
第4章 貧窮と就職難の中で
1 木の実の誕生
2 再び父に虚偽の手紙
第5章 冬夏社に入社
1 麹町三番町時代の始まり
2 鷲尾雨工という男
3 大晦日・債鬼たちの騒動
4 第二の男・三上於菟吉
第6章 『文藝春秋』の創刊
1 歴史学者・植村清二という弟
2 『文藝春秋』の創刊
第Ⅲ部 直木の大阪時代
第7章 文芸雑誌『苦楽』の創刊
1 大阪に帰り、プラトン社に入社
2 編集者としての自信
3 新時代を意識
4 直木が小説を書き始める
第8章 随筆から短篇時代小説執筆へ
1 作家としての活躍始まる
2 処女作『槍の権三重帳子』
3 『鍵屋の辻』から『勘平切腹』まで
4 『川中島』の秀逸な表現性
5 初期作品集『仇討十種』の序文
第Ⅳ部 映画製作への進出
第9章 映画製作に賭けた直木の野心
1 牧野省三という人物との出会い
2 「連合映画芸術家協会」設立を企図
3 立花寛一という男
第10章 「連合映画芸術家協会」の製作した19本の映画
1 協会が作成したリスト
2 「協会」第一作目は『月形半平太』
3 「連合映画芸術家協会」を解散・撤退する
第11章 東京に引き揚げる
1 本郷「菊富士ホテル」を仮宿とする
2 月形龍之介と組む
第Ⅴ部 小説家として専念
第12章 直木は以後、懸命に小説を書く
1 本格的な執筆生活
2 『由比根元大殺記』
3 他人の作品の映画化に関わろうとする
4 山本有三への手紙
第13章 『南国太平記』
1 直木三十五の代表作
2 『南国太平記』のタネ本について
3 幕末の薩摩藩史
4 作品の梗概
5 作品に対する評価
第14章 昭和5、6年の直木
1 手紙から考える
2 時代は都市文化へと変化
第15章 激しい病苦の中でも浪費はやめられぬ
1 『踊子行状記』
2 山本淡紅子への二通の手紙
3 スタンヂ・サカエという女
第Ⅵ部 二つの歴史小説に注目
第16章 『楠木正成』と『足利尊氏』
1 『楠木正成』
2 『足利尊氏』
第17章 原稿二重使用の発見とその検証
1 両作品の「相似箇所」への驚き
2 李下に正す
3 改造社編集部の無責任
4 直木の人生に処する「一手段」
第Ⅶ部 故郷・大阪への回帰と終焉
第18章 現代社会との格闘
1 『青春行状記』
2 「フアシズム宣言」と軍部への接近
第19章 大阪を舞台とした作品
1 故郷への思い
2 『大阪物語』——浪速から大阪へ
3 『大阪落城』
4 『大塩平八郎』
第20章 直木文学の到達点
1 直木三十五の文学は「達者」だ
2 終焉に向かう
あとがきに代えて
参考文献
直木三十五略年譜
人名・作品索引
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