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紙の本
国家だけではない、地方政治も行政もすべて私物化されている
2002/09/04 22:53
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
相変わらずの広瀬節だが、電力の自由化に横槍を入れた東京電力の動きなどが明らかになった昨今、いつにも増して説得力がある。しかも官僚の腐敗は日常的になり、族議員は堂々と業界寄りの発言を繰り返す。今くらい、この本が面白い時はないかもしれない。
中でも面白かったのは、今日本国中で作られている最新型の揚水型ダムの話。「電力の必要な昼に水を放流し、発電、電力需要の少ない夜間に水を上流に戻し、昼の需要に応える環境配慮型のダム」。実は発電より揚水にかかる電力の方が3割くらい大きい。そのロスを原発でカバーする、作れば作るほど電力が不足し、建設コストは電気代に上乗せされる。恐ろしいというよりバカらしいほどである。
無論、ゼネコンに対する批判もあるが、弱い。政治家の名前も沢山出てくるが、驚きが無いのは我々の感覚が麻痺しているせいだろう。しかし、今回の主眼はマスコミ批判。今日の事件を、明日になったらもう追わない。それをいいことに、同じ犯罪を同じ連中が何度でも繰返す、それを許しているのは、現代マスコミという告発。全くその通り。広瀬の行革批判についても反論できない。
最近は、広瀬の本を読んでも、「またか」と軽く受け止めることが多かったが、今回は新鮮。例えばこの本は1997年に出版されている。当然、ここで描かれている東海村の原発事故は、JOCのそれではない。しかし、そうとしか読めない。それは何故か? 事故を一時的に取り上げはしても真相追究はせずに、報道をやめてしまう、それが原因ではないのか。神戸の震災にしても年一回の特集で何が変わるか、その不自然さに、マスコミ以外は皆、気付いている。こういった流れの延長線上に長野県の田中知事の当選があり、記者クラブの廃止がある。
それにしても毎回添付される力作の系図、相変わらず判りにくい。作る苦労はわかるが、却って本当の関係が見えない気がする。もう少し、工夫すれば説得力は増し、労は報われるはずだ。勿体ないと思うのは私だけだろうか。
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