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蒙古の波 みんなのレビュー

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みんなのレビュー25件

みんなの評価4.4

評価内訳

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25 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

これって、もしかして小野不由美『十二国記』に匹敵する?思わずうなってしまう人間、いや暴力を日ジョウトする武士に対する視線のストレートなこと・・・

2007/04/07 20:54

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

『源平の風』に続く第二弾で、前巻があまりに面白かったので続きを読むことにしました。この本は最初に出たのが1998年で、手元にあるのは2006年に7刷とあります。各巻年1刷のペースで増刷しているので、成功したシリーズといえるでしょう。高畠純の手になる挿絵、装釘は共通しているので、これ、といって目を惹くものではありませんが、ご老人の懐旧の念を掻き立てるには十分なもの。
ただしこのお話、外見は古臭くても、内容は恐ろしいほどに進歩的です。その核にあるのが主人公である狐・白狐魔丸の武士に対する見方で、これは未だに日本文化が拠って立つものは武士道であると勘違いしたまま、それを子々孫々に刷り込もうと躍起なご老人、自民党、官僚、或は文化人と称するスノッブには、到底受け入れられないもの、といっていいでしょう。
巻末に年表が載っているので、そこから書けば、前巻が1184年、ひよどり越えをする直前の義経に出会い、1185年、義経の逃亡を助けて、白駒山に眠る2年間を扱ったのに対し、この巻はそれから85年後、1271年、蒙古が「元」と改めた年から1281年の弘安の役を終えて再び白駒山に戻って眠るまで10年を扱います。構成も、前巻が2年・12章に対し、この巻では10年を20章で描いています。
カバーの紹介を補っておけば、白狐魔丸は仙人の勧めで京の都の出ます。そこで六波羅探題南方の北条時輔の郎党・市谷小平太を助けたことから、時輔の食客となり、時輔・時宗の骨肉相食む争いに巻き込まれることになります。そこで出会ったのが吉野の狐・雅姫でした。
ここでも白狐魔丸は愛すべき友人を失います。その小平太から頼まれたのが、友人である竹崎季長に、自身が描いた絵を届けることでした。二年以上の歳月をかけ、季長を探して日本中を旅した白狐が最後に辿り着いたのが九州です。その地にひたひたと迫るのは元の船団。
人が殺しあうのを見たくない、人間の、特に武士の身勝手な価値観に人々の平穏な生活を壊させたくない、と思う白狐魔丸、仙人、或は日蓮は・・・
個人的には、日蓮を起こした奇跡を描いた部分に引っ掛かりを覚えはしました。武士もですが僧侶の独善的な行動も民を結果的には苦しめる、私はそう思っているので、このまま日蓮礼賛になったら、読むのやめようかと思ったのです。それは杞憂でした。狐の視線は、そして斉藤の筆はそれ以上日蓮に向かうことはありません。
それはいいのですが、もっと描かれるべき北條時輔、雅姫の物語も途中で消えてしまいます。そのかわり、重みを増すのが京都で出会い白駒山にも現れた妖狼ブルテ・チョノです。彼が見せようとするもの、それが後半を盛り上げていきます。私などには噴飯物の説ですが、この手の話は子どもには受けるのでしょう、高一の次女などはそれを聞いただけで、この本を読みたい、と騒ぐ始末です。
怒りのままに思わぬ殺生をしてしまった仙人と白狐魔丸の心の動きは、まさに師弟そのものです。累々たる死人の山、荒廃した都を前に己の力の至らなさを知りうなだれる二人。敗戦後の焦土となった日本を見て、心から悲しみを覚えた帝国軍人が何人いたか、彼らが沖縄の人々に、朝鮮から強制連行した人々に何をしたか。結局、彼らは武士と同じ、殺人者の集団でしかなかった。
もっと書いて欲しい、もっと読みたい、そう思わせる物語です。古代テーマの日本製ファンタジーの多くが結局は根拠のない皇室礼賛の罠に陥り、無批判に武士を偉いとするのに対し、なんと斉藤の筆は自由なのでしょう。それだけでも立派です。小野不由美『十二国記』と並んで、今後とも書き継がれ、読み継がれていくべき児童文学の枠を越えた作品と言っていいでしょう。

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紙の本

『蒙古の波 白狐魔記2』

2017/04/10 21:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る

白駒山の仙人に出会い化身の術をさずかったきつねの白狐魔丸

源義経とその家来たちと別れてから眠りつづけて八十五年
目ざめたのは北条時宗が執権となっていた時代だった

京の五条大橋で助けた武士にかかわったことから
元の大軍と対峙する武士団にいた竹崎季長と出会い...

人間に興味をもったきつねの目を通して描く斉藤洋の歴史奇譚
1996年からの人気長寿シリーズ、既刊6冊の第2作は1998年初版

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紙の本

より強くなった

2005/02/16 17:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:江川あおい - この投稿者のレビュー一覧を見る

白孤魔丸という、人間に変化できる狐の話、第2弾。目覚めたら元寇の時代。前回より術が強くなったのは、やはり白ちゃんが大好きな「修行」のおかげでしょうか?(笑) 何度もしつこいようですが、歴史小説苦手の人もスムーズに読み進むことができる作品だと思います。

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2007/05/09 22:29

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2010/03/02 13:50

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2012/03/05 09:53

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2012/08/29 23:01

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2012/11/19 15:44

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2013/09/18 00:56

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2013/11/28 22:03

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2014/02/13 13:50

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2014/12/31 18:30

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2016/02/01 16:14

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2017/05/07 22:44

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