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紙の本
この体も人生も、「借り物」と思うと日々のしんどさがすこーしラクになれるかも。
2004/01/08 17:47
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投稿者:とじまき - この投稿者のレビュー一覧を見る
さくさく、と読めるジュニア小説。かな?
オチもそうくるしかないよなぁ、という結末。
「ぼく」の性格がこんなに開き直っていること、ちと大人びていること、が少々ひっかかるのだけど、必要なことなのかもしれない。
天使のアドバイスが沁みた。
いきづまった時、生きづらい時、「私」はこの体、この自分が今入っている体、この「誰か」の体にホームステイしている、と思ってみる。
そうすると、客観的に見られるからだろう。
ホームステイならば、いてる間は楽しんでやってみるか、と思える(時も、ある)。
長くてもたかだか数十年のホームステイ。
それならば「誰か」として、「私」はカラフルな世の中を満喫しちゃおうよ。
うん、そうしよう。
紙の本
『宇宙のみなしご』とは違う良さ
2002/05/08 17:02
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投稿者:麒麟 - この投稿者のレビュー一覧を見る
森絵都さんの作品は、言葉の表現が巧いけれど、心に残るものがあまりないのでは、と『宇宙のみなしご』を読んだときに思ったのですが、本作品を読んでそれは誤りであったと思いました。
人はそれぞれに汚い部分を持っていて、でもきれいな部分も持っていて、あたり前のことだけれど、それを本作品の登場人物が、生きた形で表わしてくれています。
大人も子供も大変だ、男も女も大変だ、生きるって大変だ、と思いつつ、人生捨てたもんじゃないと、そんな風に思わせてくれる作品です。
話の展開が読めてしまうところもあったけれど、読めてもつまらなくなるわけでなく、最後まで一気に読めます。
個人的には『宇宙のみなしご』よりも、ずっとずっと好きな作品です。
心の奥まで、響くものがある作品です。
児童文学ですが、大人にも読んでほしい一冊です。
紙の本
自分の色は輝いているんだろうか
2002/03/06 17:22
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投稿者:にこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
テンポよくすらすらっと読めるのは、主人公の性格が本当軽いから。だってそりゃ自分じゃない体を動かしているんなら、責任を取る必要なんてないもんね。
だけれど読んでいくとちょっとずつ、いいかげんな主人公がその自分の入っている器に悲しみやあれこれを感じ始める。外から見るとわけがわからないと思える悩みや、深く共鳴できる悩み。友達や、女の子との出会い。だんだんと、何でこの体の本当の持ち主が自殺をしたのか、その気持ちも分かるようになってくる。
私が個人的に感動したのは、兄が怒鳴るセリフだった。「どんな気持ちか考えてみろ!」自殺して、その後のことなんてきっと考えていなかった。それだけじゃない。自分が何かをして、その後周囲がどう思うかなんて考えたこともなかった。聞いたこともなかったのだから。口が悪くて、態度も荒いけれど、その兄の姿に厚い情を感じた。そして、主人公が家族が自分を、自分の色を大切にしようとしてくれる思いを前にして呟く。「初めての友達なんだ」。その小さいけれど、大きな一言はとてもとても深かった。
生きることが輝いて見えない。そんな時この本をまた手にとりたい。ささやかな幸せや、忘れてしまった思いを思い出せる気がするから。
紙の本
少年再生物語
2002/02/02 19:24
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投稿者:TAIRA - この投稿者のレビュー一覧を見る
大きな罪を犯して死んだ「ぼく」が、最後のチャンスとして天使に与えられた課題は、自殺して死んだ「小林真」の身体を使っての下界生活だった。
一見、平凡な普通の家族。けれど、人間を一色の色で表すことは出来ない。みんな色々な色を隠し持っている。汚い色も、美しい色も。親、兄弟、クラスメート、友人、初恋の人、そして小林真。複雑に絡み合う人間関係と、記憶をなくしている「ぼく」。カラフルなこの世界で、「ぼく」が見つけたものは?
落ちこんでいる時に読むと、ほっとする話。頑張る力を与えてくれる1冊。