紙の本
そうなんかなぁ
2002/01/22 12:06
8人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読書の楽しさ、読書の為の技術について書かれた本。何でも、高校生向けに30年ほど前に光文社から出版していたものを再出版したらしい。
読書についての著者の考えには同感することしかりである。たとえば、時に速読、時に精読が必要であるというのは少し考えればわかることながら、さすがに読書マニアの言だと重みが違う。
しかしながら、テレビの普及が読書の妨げにはならないどころか、読書率を高めるというのはどうだろうか。著者はそのことを理屈立てて述べるのだが、まず、理屈がおかしいし、そのうえ、若年層の活字離れはすでに事実である。書かれたのが30年ほど前ということで、そのころにはまだそういう推測が成り立ったのかもしれないが、今はすでに成り立たない。再版に当たり、書き直しをするべきだったのではないか。書き直しが必要だと感じなかったのならば、著者はすでに常人並の洞察力を欠いていると思われるし、そうでないのなら、怠慢である。
また、記述内に必ずしも必要とは思われない内容の、著者個人の話が出てき、それがただの自慢に思えて仕方なかった。さらには、読書術と銘打つ割には読書術とは関係ない内容も含まれており、その辺についても疑問が残る。しかし、コアの部分についてはとても興味深く読めると思う。
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「本を読む本」の著者が外国人だったのに対して、こちらの著者は日本人。日本人ならではなの翻訳書籍の読み方もレクチャーしてくれるらしい。
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昔はカッパブックス(光文社)でした。読書に当たっての、示唆に富んで留意点が丁寧に纏められています。
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何(waht)を読んだらいいか、ではなくどう(how)読んだらいいかを教えてくれる本
その合間に世界中の本や雑誌や新聞を紹介してくれる
速読すべき!といわれる今の時代に警鐘を鳴らしてくれる
遅読すべき本もあることを教わった
とりあえず、
論語と仏教の経典、日本の古典文学のいくつか、そして聖書とプラトンはできるだけ遅く読んでみよう!と思い立たせてくれた本☆
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「おそく読む「精読術」」、「はやく読む「速読術」」、「本を読まない「読書術」」、「外国語の本を読む「解読術」」、「新聞・雑誌を読む「看破術」」、「むずかしい本を読む「読破術」」…など、一通りでない読書の仕方について、わかりやすく解説しているのが本書。ある程度読書を重ねていれば体得して知られることばかりだが、それを改めて確認することも有意義であった。これから読書の習慣をつけていこうという人にはもちろん参考になるだろう。
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読書に対する姿勢を教えてくれる本。46年も前に当時の高校生のために書かれている。
どこで読むか、古典や新書・新聞・雑誌、洋書をどのようして読むかについて分かりやすい文章で書かれている。
必要のない本は読むな。
この本のキーワードはこれ。
「求めよ、さらば与えられん」という言葉の通り、自分の知りたい・必要性のある本は難しく感じることはない。必要のない本は逆に難しく感じてしまうことがある。
あとがきで、「オーディオ・ヴィジュアルの情報が活字情報を駆逐する時代が来た、という人がいます。しばらく前にマクルーハンというハッタリ屋が、そういうデマをとばして、大勢の、あまりアタマのよくない人々をだましたのは、その例です。」
と著者がいきなり、それまでの口振りとは違う様子でマクルーハンを痛烈に批判したのが印象に残った。
活字はいつまでも人々を刺激してくれる。
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知の巨人加藤周一が60年代に中高生向けに書いた読書の方法論。いい本なのだが中高生向け、という名目上、少し読者をなめたような文体が鼻につく。内容はハードコア、英語の練習にラッセル読めとか相当ハードルは高い。けど、外国語で小説を読める必要はないなど結構現実にも目を向けている。いい本だと思う。
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様々な読書法が紹介されていて、有用そうなもの(あるいはすでに自分が採用していて、良いと思っているもの)が紹介されていた。例えば、洋書の速読である。ただ筆者のスタイルかどうかは知らないが、エッセイ形式で文章が柔らかい反面、それぞれの読み方の良さや悪さを論理的に分析するといった姿勢は見られなかった。
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加藤周一先生は、医者だったんですね。
文化人だと思ってました。
読書法について書いておられる・・・僕のどこをひっくり返しても、そんな素養はありません。
巨人ですね。。つくづく。
遅く読む精読術
はやく読む速読術
本を読まない読書術
外国語の本を読む解読術
新聞・雑誌を読む看破術
難しい本を読む読破術
などについて、解説しておられます。
柔らかい書き方で、読みやすいですね。お勧めの一冊です。
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<感想>
内容はもちろん読書術について。
非常に丁寧にまた、読書の敷居を低くしてくれていると思う。
たとえば、速読のためには「まえがき→目次→あとがき」と読むべきという話が多いが、そうではなくページに関係なくことが速読になる。といったように、具体的な方法の根源をたくさん示してくれている。
<要点>
■読書は精神の仕事。いっそ体のことは忘れるのが読書の理想。いちばん楽な姿勢で読むこと。
■部屋が寒い時は暖房をつけるのが一番。ただ、暖房がないときには、寒い中でできることをする。読書も同じように、読書も利用すべき。
■「おそく読め」というのは、「古典を読め」というのと同じことになり、また逆に、「古典を読め」というのは、「おそく読め」というのと同じことになる。
■古典を一通り読む通すよりはどれか1つを良く事の方が適切だろう。
■「本を遅く読む法」は「本をはやく読む法」と切り離すことはできない。たくさんの本をはやく読むことが、おそく読まなければならない本を見つけだすために役立つこともあるだろう。
■目で文字を拾ってゆく運動をはやくするために提案されているのは、視野を拡大する訓練と視野の中心を一点から他の点へ移す訓練に、要約される。
■アメリカ人が考えだした速読法は、単語を覚えて語彙を広げる、文の構造を心得て要点だけを読む、一定の方式にしたがってとばし読みをする。
■飛ばし読みを実践するには、本の側にも一定の型があることが条件になる。
■要するに飛ばし読みの工夫は本をページ数にしたがって読まない、必要に応じて、前からも、後ろからも、中間からもはじめるということにつきる。
■外国語の本で多くの読者にとって読みたい本の大部分は、教科書や入学試験問題に表れる文章よりはるかにやさしい文章から成り立っている。
■新聞は多くの事実の中から選び出して記載している。読者は違った種類の新聞を同時に読むことが大切。
■文学についていえば、少しページをめくってみて考えてもわかりそうもない本は読まない方が賢明。
■字面に、「カタカナが多い」「漢字が長く連なっている」ものは書き手があいまいな考えのまま書いていることが多い。
■読者は言葉の意味するところを知っているだけでなく、言葉が意味するものがなんなのか多かれ少なかれ、読者自身の経験に即して知っていなければ、ほんとうに文章を理解することはできない。
<実践>
○読書は楽な姿勢で読む
○人生のメインが読書ではないが、時間の有効利用の読書(通勤時間や待ち時間に読書)
○速読のために視野を拡大する訓練を行う
■要するに飛ばし読みの工夫は本をページ数にしたがって読まない、必要に応じて、前からも、後ろからも、中間からもはじめるということにつきる。
■新聞は多くの事実の中から選び出して記載している。読者は違った種類の新聞を同時に読むことが大切。
■文学についていえば、少しページをめくってみて考えてもわかりそうもない本は読まない方が賢明。
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日本の読書の達人のひとり。その達人の本なのでためになります。情報をどのように活かすか!深い知識を身につけるための読書術について書かれています。必読書。
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本編ももちろん大満足。しかしあとがきの「読書の愉しみ」にガツーーンとやられた。そうだ、そうなんだ、本をたくさん読むということは、美しい日本語にたくさん触れてるってことなんだ。さらに本が読みたくなってきた。やっぱり本大好き!!!
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最近読書術に関する本ばかり読んでいるせいか、目新しい内容というのはあまりありませんでした。
しかしこの本が最初に出版されたのが1962年ということを考えると、この時点で言われていたことが今でも通用しているということに驚くべきなのかも知れません。
例えば「難解な本を読む技術」(2009年)を読んで凄く感心した「思想」と「科学」の違いについてもちゃんと書かれていました。
・自然科学の場合には、一度確認された事実がその時以来、万人の所有物になる。どうしてその事実が確立されたかということを、あとから来た研究者がたどってみる必要はない。結核の原因が結核菌であることを確かめたコッホの論文を読まなくても結核の治療はできる。
・哲学や文学の場合には、自然科学と同じ意味で万人の所有になるということはない。その仕事は作者の個性に結びつき、作者の個人的な経験と絡み合っている。シェークスピアの芝居が書かれたからといって、次の世代の作家はシェークスピアのやったことの先へ進めばよいというわけにはいかない。
読書術に関してどの本にも書いてある共通の原則みたいなのが見えてきました。
これがいわゆる「類書読み」の効用なのでしょうか。
読むスピードも上がってきて四時間ぐらいで読み終えることができました。
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遅読な僕にはまさに勉強になった。
ところどころニヤリとしたり、じーんとしたり。
なるほどなぁと思ったり。
これを活かして今年は本、読むんだ…!!
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様々な種類の本を読むに当たって、それぞれの心構えや読み方について書かれた本。帯にもありましたが、本を「愉しむ」という意識で書かれた本だと思います。研究などで本を読む人ではなく、趣味として本を読む人向けかと。