紙の本
記憶の旅
2020/12/24 00:00
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
叶わないものを追い求めていくような、ヒロイン・エマノンが魅力的です。古今東西のSFのオマージュもたっぷりで、旅行気分も味わえました。
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喜びも悲しみも
おもいでを抱えながらエマノンは旅する
アメリカ東部の田舎町、日本のとある漁港、ブラジルの密林
「私も、人間は愚かしいと思うけれど、完全にそうだとばかりも言えないわ。たとえば……。たしかなものもあるわ。たとえば……」
エマノンシリーズ第2弾
「さすらいビヒモス」
「まじろぎクリーチャー」
「あやかしホルネリア」
「まほろばジュルパリ」
「いくたびザナハラード」
の5編を収録。
短編型式はこの本まで。
これ以降は長編になります。
でもこの、短編の作品群にこそ、エマノンシリーズらしい魅力が詰まってると思います。
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シリーズ2作目。前作に比べると人間外との接触が多くて、SF色が増した感じ。前作の方が好きだけど、これはこれでいい。
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生命が生まれてからのすべての記憶を持つエマノンを描いた第二作。人間が起こしてしまった環境問題とその生命を題材としたSFの設定が悲哀とまだ何とかなるのはという希望を残してくれます。お気に入りの短編は枯葉剤によって死の土地となった場所に現れる謎の亡霊を描いた「まじろぎクリーチャー」。膨大な記憶によって世間との繋がりが薄くなってしまうエマノンだからこそ約束を大切にし、そこに何があろうと見届ける姿が印象的。次巻も読みたいけれど、手に入るかな。
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エマノンシリーズ第二弾。
自分のことを言われてるのじゃないかと、くらくらして、そして時々怖くなる。
この中では、最初のビヒモスの話が好き。
ミュータント、クリーチャー、UFO、チャンネラー、え?!と思ってしまう内容もしばしば。。嫌ではないですが、SF色強いのかなと思ってしまう。でも同時に怖くなる。それは自分が信じてないからなのかとか悶々。。
読んでる時に様々な記憶が蘇った。
嘗ての同僚の姿だったり、読んだ本だったり。SFの映画だったり。
私があのこに言いたかったのは、あの時は上手く伝えられたか分からなかったけど、この言葉だなぁとも思ったり。
もっと先を読んでみたい。
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梶尾真治、という作家に興味を覚え、作家のプロフィールなどを調べてみるとこのシリーズを外せないと思い、気軽に中古本でも…と思っていたらなんと絶版の影響なのか軒並み値段は高騰しているじゃないですか!
ちなみに、定価だとシリーズ5冊で4,130円のところ、購入価格は7,039円。
「ゆきずり…」以外は絶版とはいえ文庫ですよ!大人買いしちゃいましたね~(苦笑)。
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おもいでエマノンは詩の断片のような散乱した印象があったけど、本作は地球と生命、人間が明確に扱われていて、30年前に書かれた物であることも踏まえると、なかなか凄い作品だと思う。