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確実に、新しい。翻訳が良いというのも大きいけど、この人は、本当に時代という垣根をヒョイッと飛び越えてこっちに来る。
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古典。
普遍的な人間の心理を、性悪説からとらえている。今の自分にとっては、心に響くものがある。優しいだけではだめなんだと。読んで良かった。
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最近読んでる本です。イタリア、チェーザレボルジアの時代の人であるマキアヴェリ(確かそうだったはず)の君主論。
ちょっと玉に瑕なのが、資本主義的な発想で、社会をみていないため、今の時代にどうあてはめるのか、ちょっと私には分からなかったけれど、これは読むと自分の視点が変わってきます。
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傭兵とかでてきてしまうけど、良い君主、悪い君主の解説については、なるほどと思いました。ただ、やっぱり基本的には君主向けの本です。経営者でもこれはなかなかできませんわ。
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【2008/02/01】
帝王学を読んだついでに読んだ。マキャベリは冷たい人間だと思われているらしいが、事実を冷徹に見つめる賢人のように思えた。
■毀誉褒貶について 地位を奪われる可能性のある悪評だけは必死で避けるべし。だが、危急存亡のときには悪評など気にかけてはならない。
■鷹揚さと吝嗇 鷹揚だと思われようと自らの財産を使うと身を滅ぼす。けちだと言われたほうがマシ。他人の金なら気にせず使え。
■恐怖と愛 愛されるより恐れられるほうが、はるかに安全である。恐れられるためには、君主はわざとそうさせなくてはならない。
■信義を守るか 信義を守る人物のように思わせ(キツネの面)、ここ一番では信義を破ってでも戦いに勝たなければならない(ライオンの面)。
■軽蔑や憎しみ 部下の財産や名誉、婦女子を決して奪ってはならない。君主は性格が軽薄で、女性的で、臆病で、決断力がないと思われてはならない(ナメられてはいけない)。
■衆望を集める 大事業を行い、成功させること。敵味方をためらいなく判断すること。
■秘書官 最高に優秀で奉仕心のある者を登用し、ありあまる財産と地位を与えて逆らわせないこと。
■へつらうもの へつらうものを避けるため、選び抜いた賢人以外には君主に意見させてはならない。
■運命について 慎重であるよりは、果断であるほうが良い。運命をつかさどるのは女神だからだ。
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13〜14世紀のイタリアを状況をもとに君主とはかくあるべしを示した書物です。かといって君主は人民に慈悲深くあるべしとか厳しくあるべし、などといった抽象的な君主像を示したものではなく、君主はこう振舞うべきである、それは何故か、状況が違えばいかに振舞うべきか、それは何故か、滅びた君主たちは何故滅びたのか、などなどをその時代までの実例、アレクサンドロス大王やチェーザレ・ボルジア等を取り上げて検証しています。
前述したように現代では状況もかなり違いますので、これを鵜呑みにすることはよくありませんが、君主論にある多角的な視点は現在陥っている様々な問題を考察する上で一つの材料になるものかと思います。また他の国の戦記や英雄譚などの物語と合わせて読むと、一つの書物として十分に楽しめます。
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当時これを読んで、良き君主、良き臣下になろうと
実践した人間がいたかは微妙だけど、
今これを読んだ後に歴史もの見ると楽しさが倍になる。
駄目な君主ほど愛おしい。
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非常に分類に苦しむ本だけど一応軍事に振り分けときます。
マキャベリズムとかマキャベリストとかってのはよく言われてるみたくただ権謀術数に長けた冷酷な人みたいなのは違うと思った。
彼が説いたのは徹底した現実主義。それによって君主がいかに自分の地位と国を維持発展させていくかってのを論じてるだけ。
よく引用されるのに「愛されるより恐れられろ」ってのがあるけど、おれがそれ以上にびびっときたのは「なめられるな、憎まれるな」ってとこ。それからケチはおkとか、善いことは小出しにとか。あと狐であるとともに獅子であれと。肝に銘じます。
あと自国軍を持つべきと。これは君主が絶対的な力を持つ君主国について論じていることで、立憲君主国の我が日本にあてはまるかって話なんですけど、これはどんな政体の国にもあてはまるよね。日米安保には確かに価値があるだろうが自助の精神がなかったら所詮は属国のままであるぞよ。
まぁ現代に応用するとなるとちょっと難しいんじゃないかな、君主って誰だよって話で。ただ現実を見ろってのはそうだな。
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【読む目的】
歴史を帝王学の観点から見てみる。
【感想】
政治学というか帝王学。マキアヴェリの導いた答え、目的のためには、
手段は正当化されるというドストエフスキーの罪と罰に似ているように思ってた。
実際はとても現実主義。
君主とか帝王の存在自体、とうてい賛同はできないけど、
歴史を理解する上で一度は読むと良い本。
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マキアヴェリによる、国家建設・維持において注意すべき事項をマキアヴェリが生きていた当時のイタリア情勢や歴史的事実により、描く。
政治(理論)を語るものは、性善説ではないが人間の良い点とでも言えばいいのか、とかく放っておけば(=神の見えざる手のような形で)均衡のとれた状態になる、といった調子で記述される人が多いが、マキアヴェリは違う。
彼は、冷静に人を見、性悪説というか、放っておけば、秩序が崩壊する方向へ移行していく、という前提で記述をしている。
今、この本から学べることは、古典の引用の仕方や文章の書き方もあるが、以上で述べたような前提をどうとらえて書くか、によって話の展開が変わるという点か。
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中世ヨーロッパ、塩野さんの著作が好きな人にはおもしろいかも。
新君主が、伝統的な支配者に比して、統治が難しいというくだりは、
イラクやアフガニスタンの統治が上手く行かない事例と
対比するとおもしろいかも。
あと脚注が充実しているのがうれしい。
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運命の女神をレ●プ
500年前の本なので科学性はともかく、合理的統治のためのしわ寄せとして最少不幸は必要であることを徹底したリアリストの視点から説く。これって建前はともかく、現代でも行われていること…というかそもそも首相が自身の政治哲学として発言してました。
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民衆の性質を熟知するには、君主の身になってみることが必要であり、君主の性質をよく知るには、一人の民衆の身になってみなければいけない。
変革というのはひとたび起こると必ずつぎの変革を構築するもので、いわば、歯型の石壁をのちのち残していく。
人は、ささいな侮蔑には、復讐しようとするが、おおいなる侮蔑にたいしては、報復しえない。
人は、はじめのうちに基礎工事をしておかないと、あとになって基礎づくりをしても、きわめて大きな努力がいる。
すべての国の重要な土台は、よい法律としっかりとした武力である。
大事業は、すべてけちと見られる人物のてによってしかなしとげられていない。
戦いに勝つには、二種類の方策がある。ひとつは、法律、もう一つは、力である。
君主が衆望を集めるには、なによりも大事業(戦争)を行い、みずからが類いまれな手本を示すことである。
決断力のない君主は、多くの場合中立を選ぶ。
なにかを説得するのは、簡単だが、説得のままの状態に民衆をひきつけておくこくのが、むずかしい。
善い行いをすると広言する人間は、よからぬ多数の人々のなかにあって破滅せざるおえない。
人間は、恐れている人より、愛情をかけてくれる人を容赦なく傷つける。
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再々読くらい。中味忘れてました。
ええとマキャベリがものすごい性悪説でものすごい面白かったです。実現できたひとのいない至高の帝王学!いや後半は『会社の派閥闘争をどう生き抜くか』的に読みました。……うち派閥すらないけど な。てゆか、すっごく『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』を読みたくなったんだ!褒め過ぎ!褒め過ぎ!あれどこいったかなあ……探してるんだけど全然見つからない……
あと解説は塩野七生じゃなくてホリエモンとか孫さんとかジョブズとかが書けばいいのに。面白いのに。
(ついったから拾い上げ)
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かなりネガティブな扱いをされがちな本書ですが、リーダー論としてあるいは政治論としてかなり真っ当なことを書いています。
願望や思い込みが国の舵取りをする上でどれほど有害か、為政者の皆様には本書を百回読んで頂きたいものです。