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影との戦い 改版 みんなのレビュー
- ル=グウィン (作), 清水 真砂子 (訳)
- 税込価格:1,870円(17pt)
- 出版社:岩波書店
- 発売日:1976/09/01
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紙の本
非常に骨太!
2002/07/31 01:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:marikun - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近の軟弱なファンタジーばかりを読んでいると、がつんとやられ
ます。骨太で読みごたえのあるファンタジーなのです。
山奥のさびしい村で生まれ育ったハイタカという少年は、小さな頃
から、魔法使いとしてのたぐいまれなる素質を持った子供だった。
まじない師のおばに基本的な魔法のイロハを教わったハイタカは、
自分の生まれ育った村が敵国に攻め込まれたときに、自分の全身全
霊を使い果たすほどの魔法を使って村を救い、そのまま覚めない眠
りについてしまう。そこへ大魔法使いオジオンがやってきて、ハイ
タカを眠りから救い出し、成人の儀式を執り行い、自分の弟子とす
る。しかしなまじ才能があると自分のことを過信しているハイタカ
は、オジオンの元を離れ魔法学校に入学し、そこで終生のライバル
と魔法争いをすることになり禁断の魔法を使ってしまう。そして、
禁断の魔法によって呼び出してしまった影にハイタカはつきまとわ
れることになる。
ジャンルに「正統派大人のためのファンタジー」を書きましたが、
奥付にある対象年齢を見ると、「小学6年、中学以上」とあります。
でもねえ、はっきり言って子供が読んでわかる話だとは思えません。
魔法学校に入学し…なんて部分を読むと、最近映画化された某ファ
ンタジー大作を想像する人が多いかと思いますが、全然違うんです
よ、これが。自分の中のあせりとか、ねたみ、そねみ等が全編を通
して書かれていて、読んでいて、ものすごく自己を反省させられる
お話しになっているんですね。大人だからこそわかる、人生の機微
が、これでもかこれでもかとてんこ盛り状態です。落ち込んでいる
ときに読んだりするのはお勧めできないのですが、人生をまじめに
考えたくなったときに読むには非常にイイ本と言えるのではないで
しょうか。
紙の本
影との戦いゲド戦記1改版
2002/05/29 19:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ユウキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても子供むけとは思えないような堅い文章でなかなか読むのが大変でした。主人公のゲドは主人公らしく、やんちゃだったり、一人よがりだったりするのですが、ある日、重大な間違いを犯し、逃げなければいけない目にあいます。
これ以上言ってしまっては楽しさも半減してしまうでしょうから、内容は伏せますが、とにかく子供向けだとは思わずに、読める本だと思います。
冒険ものらしく、ゲド・ハイタカが、死んでしまうのではないかと思うときもしばしばあります。
オススメです。
河合なんとか先生の「ファンタジーを読む」で紹介されたのを知ったのは、読んだあとのことでした。でも、そんな先生が紹介するほど、この本はすばらしかったということですね。